クロワデュノール、天皇賞・秋へ最終追い切りで最先着 初コンビのC.デムーロが会見で勝利に意欲

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
11月1日に東京競馬場の芝2000mで行われる第174回天皇賞・秋(G1)に向け、2025年の日本ダービー馬クロワデュノール(牡4、栗東・斉藤崇史厩舎)が10月28日、栗東トレーニング・センターのウッドチップコースで最終追い切りを行った。新たにコンビを組むクリスチャン・デムーロ騎手が騎乗し、3頭併せで最先着。同日の共同会見でデムーロ騎手は、昨年の天皇賞・秋で2着に終わったことを問われ、今年は勝ちたいと答えた。
3頭併せで最先着、6ハロン81秒7
最終追い切りはウッドチップコースでの3頭併せだった。2歳1勝クラスのエルドボルグ、マンナットを追いかける形で入り、直線で内に進路を取ると、ゴール前で2頭をまとめてかわした。エルドボルグにはクビ差、マンナットには1馬身弱の差をつけている。
時計は6ハロン81秒7、ラスト1ハロンは11秒6。追い切り後、斉藤崇史調教師は4コーナーからの動き出しの早さを挙げ、並んでからも目一杯に追わずにしっかり動いたと評価した。最後の確認としては良い内容だったという見方だ。
背中に乗ったデムーロ騎手は、昨年よりバランスと体つきが良くなり、操縦性も上がったと手応えを口にした。実はデムーロ騎手がこの馬に乗るのは初めてではない。2025年11月、ジャパンカップ(4着)に向けた最終追い切りでも手綱を取っており、約11か月ぶりの騎乗で1年前との違いを確かめた。
斉藤師はこの狙いを、久々にデムーロ騎手に乗ってもらうので去年との比較をしてほしかった、と明かしている。負荷をかけたのは1週前だった。10月21日にも栗東のウッドチップコースで3頭併せを行い、しっかり追われて6ハロン80秒4、ラスト1ハロン11秒6をマークして最先着。斉藤師は先々週、先週と比べても反応が良くなったと話していた。
この時点で馬はほぼ仕上がったというのが陣営の見立てだ。10月27日は坂路を1本上がって最終追い切りに備え、28日の最終追い切りは鞍上が感触をつかむための確認に充てた。斉藤師は、中途半端な仕上げではG1の相手に通用しないとして、秋初戦から力を出せる状態に整えてきたことを強調している。
デビューから11戦、北村友一騎手との別れ
クロワデュノールは2024年6月の新馬戦から2026年6月の宝塚記念まで11戦、すべて北村友一騎手が騎乗してきた。2歳時は東京スポーツ杯2歳ステークスとホープフルステークスを連勝し、3歳の2025年は皐月賞2着を経て日本ダービーを制した。
秋はフランスへ渡る。2025年9月14日のプランスドランジュ賞(G3、パリロンシャン)を勝ち、このとき2着に下したのが、のちに凱旋門賞を連覇するダリズだった。ただ本番の凱旋門賞は重い馬場で14着。帰国初戦のジャパンカップは4着に終わった。
立て直したのは4歳の春だ。大阪杯、天皇賞・春とG1を連勝し、宝塚記念は勝ったメイショウタバルにクビ差及ばず2着。斉藤師は春を振り返り、春3冠を取らせてあげられなかったのは残念だとしつつ、思うようなレースができなかった昨秋を踏まえ、G1を2つ勝てたことは大きいと語った。
| レース | 日付 | 着順 |
|---|---|---|
| 大阪杯(G1) | 2026年4月5日 | 1着 |
| 天皇賞・春(G1) | 2026年5月3日 | 1着 |
| 宝塚記念(G1) | 2026年6月14日 | 2着 |
その鞍上が秋に変わる。サンデーサラブレッドクラブは9月30日、ホームページで天皇賞・秋はデムーロ騎手に騎乗を依頼したと発表した。JRAは10月28日、デムーロ騎手に10月31日から12月27日までの短期騎手免許を交付すると発表しており、身元引受調教師は斉藤師が務める。
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「今年は」の意味、昨年は別の馬で2着
デムーロ騎手が会見で語った「今年は」には、はっきりした背景がある。2025年11月2日の天皇賞・秋で、デムーロ騎手は3歳馬ミュージアムマイルに騎乗し、マスカレードボールに4分の3馬身及ばず2着だった。クロワデュノールはこのレースに出ておらず、デムーロ騎手個人として1年越しのリベンジに臨む。
その昨年の勝ち馬マスカレードボールも、クリストフ・ルメール騎手とのコンビで今年の天皇賞・秋に出走を予定している。昨年1、2着の騎手が、今年も同じレースで顔を合わせる。ルメール騎手は連覇を狙う同じ馬で、デムーロ騎手は新たなパートナーで挑む。
関連記事:マスカレードボール、天皇賞・秋連覇へ最終追い切り 香港・英国の海外2戦明け、鞍上はルメール
会見でデムーロ騎手は、クロワデュノールについて、フランスでダリズに勝ったことを例に挙げ、世界的に見ても高い能力を持つ馬だと評価した。日本でもトップクラスの1頭だという見方も示している。レースの作戦は、枠順が決まってから斉藤師と話し合うという。
デムーロ騎手は1992年イタリア生まれの34歳。2014年にフランスの騎手免許を取り、2025年はフランスで217勝を挙げてリーディング1位になった。日本では2024年にエリザベス女王杯、2025年に朝日杯フューチュリティステークスと有馬記念を勝っている。JRAでの通算成績は10月28日時点で1522戦263勝、うち重賞17勝。日本の大舞台を知る騎手だ。同じ週には米国でブリーダーズカップも開かれるが、米国で乗る選択肢もあったなかで、クロワデュノールの騎乗依頼を受けて日本に来ることを決めたと説明した。
秋古馬3冠と、父キタサンブラック以来の春秋制覇
天皇賞・秋は、ジャパンカップ、有馬記念と続く秋の古馬3冠の1戦目にあたる。斉藤師は秋も国内で戦う方針を明かし、3冠を視野に入れながら、まずは天皇賞を勝ちたいと意気込んだ。宝塚記念については、天気のせいにはしたくないと前置きしたうえで、4コーナーや直線での運び方に悔いを残しつつも、相手をたたえるべきだと振り返っている。
もう一つの節目もある。クロワデュノールが勝てば、同じ年の天皇賞・春と秋の連勝となる。父キタサンブラックが2017年に成し遂げた春秋制覇だ。斉藤師は父の名前とともに語ってもらえることは光栄だとし、そうなれるよう頑張りたいと話した。
デムーロ騎手への信頼も厚い。斉藤師はフランスでトップを張る騎手だとして腕は申し分ないと評し、あとは信用して任せるだけだという姿勢を見せた。
枠順は10月29日に確定する予定だ。当日の東京競馬場は、インターネットで指定席か入場券を買った人だけが入場でき、競馬場での当日入場券の発売はないとJRAが案内している。11戦続いたコンビから新たな鞍上へ。ダービー馬が、昨年2着の悔しさを知る騎手を背に東京の芝2000mへ向かう。
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[文/構成 by MediaDogs編集部]














































































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