クロワデュノール、天皇賞・秋はC.デムーロと新コンビ ダービー馬の乗り替わり、短期免許で天皇賞ウィークから騎乗する新鞍上

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
2025年の日本ダービー馬クロワデュノール(牡4、栗東・斉藤崇史厩舎)が、11月1日の天皇賞・秋(東京・芝2000m)でクリスチャン・デムーロ騎手(34)と初めてコンビを組む。9月30日、所属クラブが発表した。デビューから11戦すべてで手綱を取ってきた北村友一騎手からの初の乗り替わりとなる。C.デムーロは短期免許で来日し、天皇賞ウィークから騎乗する見込みだ。
9月30日にクラブが発表、デビュー12戦目で初の乗り替わり
発表したのは、クロワデュノールが所属するサンデーサラブレッドクラブだった。同クラブはホームページで「短期免許で来日見込みのクリスチャン・デムーロ騎手に騎乗依頼しました」と明らかにし、秋初戦に予定する天皇賞・秋の鞍上が決まった。
クロワデュノールは2024年6月の東京の新馬戦でデビューし、ここまで11戦7勝。新馬戦から前走の宝塚記念まで、レースで騎乗したのは北村友一騎手(39)=栗東・フリー=ただ一人だった。天皇賞・秋が12戦目にあたり、初めて別の騎手を背に走る。
体調面の準備は進む。9月18日に滋賀県のノーザンファームしがらきから栗東トレセンへ戻り、24日にはCWコースで6ハロン86秒3、ラスト1ハロン11秒6をマークした。発表当日の30日にも同じコースで6ハロン84秒7、ラスト11秒7と時計を詰めている。
北村友一と歩んだ11戦、G1は4勝
北村とのコンビの歩みは、勝ち星の数がそのまま示している。2歳時に新馬戦、東京スポーツ杯2歳S(G2)、ホープフルS(G1)と3連勝し、無傷で2歳シーズンを終えた。
3歳の2025年は皐月賞でミュージアムマイルの2着に敗れたが、続く日本ダービーで雪辱を果たす。1番人気に応え、2着マスカレードボールに3/4馬身差をつけて世代の頂点に立った。
秋はフランスへ渡り、9月のプランスドランジュ賞(G3)を勝ったものの、10月の凱旋門賞は14着。帰国初戦のジャパンカップは4着だった。
流れが戻ったのは4歳の春だ。4月5日の大阪杯では2着メイショウタバルに3/4馬身差をつけて勝ち、5月3日の天皇賞・春(京都・芝3200m)では12番人気ヴェルテンベルクの追い込みをハナ差でしのいだ。G1は通算4勝目。春の古馬G1を3つ続けて勝つ「春古馬三冠」へ王手をかけた。
| 日付 | レース | 着順 | 騎手 | 勝ち馬(敗戦時)/2着馬(1着時) |
|---|---|---|---|---|
| 2024年6月9日 | 2歳新馬(東京・芝1800m) | 1着 | 北村友一 | 2着アルレッキーノ |
| 2024年11月16日 | 東京スポーツ杯2歳S(G2) | 1着 | 北村友一 | 2着サトノシャイニング |
| 2024年12月28日 | ホープフルS(G1) | 1着 | 北村友一 | 2着ジョバンニ |
| 2025年4月20日 | 皐月賞(G1) | 2着 | 北村友一 | 勝ち馬ミュージアムマイル |
| 2025年6月1日 | 日本ダービー(G1) | 1着 | 北村友一 | 2着マスカレードボール |
| 2025年9月14日 | プランスドランジュ賞(仏G3) | 1着 | 北村友一 | 2着ダリズ |
| 2025年10月5日 | 凱旋門賞(仏G1) | 14着 | 北村友一 | 勝ち馬ダリズ |
| 2025年11月30日 | ジャパンカップ(G1) | 4着 | 北村友一 | 勝ち馬カランダガン |
| 2026年4月5日 | 大阪杯(G1) | 1着 | 北村友一 | 2着メイショウタバル |
| 2026年5月3日 | 天皇賞・春(G1) | 1着 | 北村友一 | 2着ヴェルテンベルク |
| 2026年6月14日 | 宝塚記念(G1) | 2着 | 北村友一 | 勝ち馬メイショウタバル |
前走は宝塚記念でクビ差2着、乗り替わりの理由は示されず
春古馬三冠がかかった6月14日の宝塚記念(阪神・芝2200m)は、雨で重馬場となった。単勝2.5倍の1番人気に推されたクロワデュノールは4コーナー3番手から迫ったが、2番手から抜け出した武豊騎手のメイショウタバルをとらえきれない。差はクビ。大阪杯で下した相手に雪辱を許し、偉業は目前で逃げた。
それから約3カ月半。秋の始動を前に、陣営は鞍上の交代を選んだ。
クラブの発表は、C.デムーロへ騎乗を依頼した事実を伝えるにとどまり、北村を降ろす理由には触れていない。斉藤崇史調教師による説明も、10月1日時点で確認できる範囲では出ていない。G1を4勝し、今春も大阪杯、天皇賞・春、宝塚記念と3戦続けて2着以内に入っていたコンビだけに、9月30日の発表は「電撃乗り替わり」と報じられた。
新鞍上C.デムーロ、昨年は有馬記念を勝った名手
クリスチャン・デムーロは1992年7月8日生まれのイタリア出身で、現在はフランスを拠点に乗る。日本でも長く活躍したミルコ・デムーロ騎手の弟だ。2009年にイタリアでデビューし、2014年にフランスの騎手免許を取得した。凱旋門賞は2020年にソットサス、2023年にエースインパクトで2度勝ち、2025年はフランスのリーディングで1位となった。
日本との縁は深い。2013年に20歳でアユサンに騎乗して桜花賞を制し、これがJRAのG1初勝利だった。その後もホープフルS(2017年タイムフライヤー)、阪神ジュベナイルフィリーズ(2018年ダノンファンタジー)、エリザベス女王杯(2022年ジェラルディーナ、2024年スタニングローズ)と勝ち星を重ねる。
昨年は11月1日から12月28日までの短期免許で来日し、JRAで37勝を挙げた。この期間に朝日杯フューチュリティSをカヴァレリッツォで、有馬記念をミュージアムマイルで勝っている。JRAのG1は通算7勝、JRA通算の勝利数は263に上る。2025年の短期免許の際、JRAが発表した身元引受調教師は、クロワデュノールを管理する斉藤崇史調教師だった。
昨年の天皇賞・秋では、ミュージアムマイルに騎乗して2着だった。勝ったマスカレードボールとの差は3/4馬身。あと一歩で届かなかった秋の盾に、1年後はダービー馬と挑む。
今年の短期免許の期間は、10月31日と11月1日の天皇賞ウィークから、12月27日の有馬記念当日までの約2カ月となる見通しだ。天皇賞・秋はC.デムーロにとって、来日直後の週末に迎える大一番になる。
11月1日の東京芝2000m、連覇を狙うマスカレードボールとの再戦も
2026年の天皇賞・秋は11月1日、東京競馬場の芝2000mで行われる。クロワデュノールにとっては、ダービーを勝った東京コースへの戻り。JRAの芝2000mはホープフルS、皐月賞、大阪杯の3戦で2勝、2着1回。崩れていない距離だ。
迎え撃つ側には、ダービーで3/4馬身差の2着に退けたマスカレードボール(牡4、美浦・手塚貴久厩舎)がいる。同馬は昨年の天皇賞・秋を制し、7月には英国のキングジョージ6世&クイーンエリザベスSに挑んで7着だった。帰国後は宮城県の山元トレセンで調整され、連覇がかかる天皇賞・秋を目標に据える。
昨年のダービーの1、2着馬が、秋の盾で再びぶつかる可能性が高まった。前哨戦の毎日王冠(東京・芝1800m)は10月4日に行われ、出走メンバーの輪郭はここから固まっていく。
デビューから一人の騎手と築いてきた戦績を、新しいパートナーがどう引き継ぐのか。答えは11月1日、東京の直線で出る。
[文/構成 by スポーツライター 疾風(HAYATE)]








































































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