アンズアメ、4連勝でJBCレディスクラシック制覇 川田将雅騎乗、2着は武豊のメモリアカフェ

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
4歳牝馬のアンズアメが11月3日、金沢競馬場で行われた第16回JBCレディスクラシック(JpnI、ダート1500m)を制し、4連勝でJpnI初勝利を挙げた。鞍上は川田将雅で、2着は武豊が騎乗したメモリアカフェ。ダート1200mで3連勝してきた馬が、距離の延びた1500mを押し切った。
4番人気のアンズアメが1馬身半差、勝ちタイムは1分32秒7
晴れて稍重となった金沢のダート1500m。出走予定だったラブラブパイロが取り消し、11頭立て(JRA5頭、地方6頭)で争われた。
アンズアメは単勝8.0倍の4番人気だった。序盤は高知のスカンジナビアと浦和のアンジュルナが並んで前を引っ張り、1番人気のタガノミストがその後ろにつける。アンズアメは内の4番手を進み、3コーナーで内から先頭へ。そのまま直線に入ると、後ろから迫る2番人気メモリアカフェと1番人気タガノミストを退け、2着メモリアカフェに1馬身半差をつけた。勝ちタイムは1分32秒7で、上がり3ハロンは36.5秒。馬体重は前走から13キロ増えた491キロだった。
2着のメモリアカフェからクビ差の3着がタガノミスト。4着テンカジョウまでをJRA勢が占め、地方馬の最先着は5着に入った大井のプロミストジーンとなった。鞍上は金沢所属の吉原寛人で、メモリアカフェを見ながら進め、進路もその後ろについて行ったという。吉原は、地方馬最先着の5着は最低限とれたと話している。
| 着順 | 馬名(所属) | 騎手 | 人気・前の馬との着差 |
|---|---|---|---|
| 1着 | アンズアメ | 川田将雅 | 4番人気 |
| 2着 | メモリアカフェ | 武豊 | 2番人気・ |
| 3着 | タガノミスト | 岩田望来 | 1番人気・ |
| 4着 | テンカジョウ | 松山弘平 | 3番人気・ |
| 5着 | プロミストジーン | 吉原寛人 | 5番人気・ |
払い戻しは単勝800円、馬連1100円、3連複600円、3連単6640円だった。
2着メモリアカフェの武豊「勝ち馬がしぶとかった」
メモリアカフェは美浦・柄崎将寿厩舎の4歳牝馬だ。好位から脚を伸ばし、最後まで勝ち馬を追ったが、1馬身半差の2着だった。
地方競馬全国協会のリリースによると、武豊はスタートをきれいに出て道中もいいリズムで走れたとしたうえで、「勝ち馬がしぶとかったですね」と語った。前の馬が止まらなかったとも話し、結果を残念がった。
1番人気で3着のタガノミストは、外を回るレースになった。鞍上の岩田望来は、勝ち馬と2着馬が内をすくってきた一方で、外を回ってよく走ってくれたという趣旨を話した。外を回る形になったのは、枠の影響もあったという。
1200mの3連勝から、距離が延びる1500mへ
アンズアメは父ドレフォン、母ホウライマツリ、母の父エンパイアメーカーという血統で、栗東・高柳大輔厩舎の所属。北海道新冠町のハクレイファームで生まれ、馬主はヒダカ・ブリーダーズ・ユニオンだ。
4連勝の始まりは5月24日の高瀬川ステークス(3勝クラス、京都ダート1200m)だった。このときの鞍上は鮫島克駿。6月7日の水無月ステークス(オープン、阪神ダート1200m)から川田とのコンビが始まり、8月11日のクラスターカップ(JpnIII、盛岡ダート1200m)で重賞初勝利を挙げた。
| 日付 | レース(格) | 距離 | 騎手 |
|---|---|---|---|
| 5月24日 | 高瀬川ステークス | 京都ダート1200m | 鮫島克駿 |
| 6月7日 | 水無月ステークス | 阪神ダート1200m | 川田将雅 |
| 8月11日 | クラスターカップ | 盛岡ダート1200m | 川田将雅 |
| 11月3日 | JBCレディスクラシック | 金沢ダート1500m | 川田将雅 |
4戦はすべて1着で、川田とのコンビでは3戦3勝となる。通算成績は18戦7勝。2024年7月にデビューし、2025年秋はダート1400mの2勝クラスで6着、3着と足踏みした。11月に東京ダート1300mの2勝クラスを勝って3勝クラスへ上がると、1200mで3着、3着、2着と続け、5月に勝ち上がっている。
ただ、陣営にとって距離は大きな不安材料だった。直近3戦はすべて1200mで、1500mは300mの延長になる。1500m以上のレースを走ったのは、2025年5月の東京ダート1600m(3着)以来だった。
川田将雅「希望の広がる」結果、金沢の1500mだから挑めた
川田はレース後、返し馬でさらに成長した雰囲気を感じ取れたと話した。勝負どころで内を突いた判断についても、返し馬で使えると判断したと説明している。直線では後ろからの気配を感じながら、距離に不安のある馬なので何とか持ってくれという思いで追ったという。
川田が挑戦の理由に挙げたのは、舞台の距離だった。JBCレディスクラシックの距離は開催する競馬場によって変わり、例年は他の競馬場だともう少し長くなる。金沢の1500mだからこそ挑戦できたとし、その距離をこなした走りを「希望の広がる」結果だと表した。
高柳調教師も距離を心配していた一人だ。先頭に立った場面について「耐えてくれ」という気持ちだったと明かし、「選択肢が広がりました」と話した。前走後は馬の回復を優先し、間隔を空けて使うならこのレースと考えていたという。金沢を得意とする川田に、レースは任せたとしている。
川田にとってJBCレディスクラシックは2勝目となった。前回は金沢で行われた2021年で、テオレーマで勝っている。同じ年の金沢ではJBCスプリントもレッドルゼルで勝っており、川田は前回の金沢開催で乗った2頭がどちらも勝ったことにも触れた。
高柳厩舎は日米で「ブリーダーズカップ」、生産牧場にも大きなタイトル
高柳調教師は、日本時間11月1日に米国キーンランド競馬場で行われたブリーダーズカップ・スプリント(G1、ダート1200m)をテーオーエルビスで勝ったばかりだった。JBCは米国のブリーダーズカップを手本に始まったダートの祭典で、高柳調教師は3日の間に日米の「ブリーダーズカップ」を続けて勝ったことになる。レース後には、日米両方を勝てた喜びを口にした。
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生産したハクレイファームにとっても、大きなタイトルとなった。牧場の関係者は、4連勝でこれほど大きな舞台を勝てるとは夢にも思っていなかったとし、嬉しさと同じくらい驚いていると話した。前走のクラスターカップを僅差で勝てなければ、この舞台に挑むこともかなわなかったとして、関係者への感謝を口にしている。まだ歴史の浅い牧場だが、これからも大きな舞台に馬を送り出したいという。
同じ日の金沢ではJBCクラシック、スプリントも
JBC2026は11月3日、金沢競馬場と門別競馬場の2場で開かれた。金沢での開催は2021年以来5年ぶり。同じ日の金沢では、JBCクラシックをアウトレンジ、JBCスプリントをメイショウハチローが制している。
アンズアメの次のレースは、11月4日時点で決まっていない。高柳調教師は次は考えていないとしつつ、1500mは持つという手応えを口にした。1200mを主戦場にしてきた4歳牝馬が、金沢でJpnIの勲章を手にした。距離の幅が少し広がったことで、陣営が選べるレースも増える。
[文/構成 by スポーツ担当ライター 疾風(HAYATE)]








































































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