Krush.193結果、児玉兼慎が大岩龍矢に判定勝ちで新王者 大平龍は第10代バンタム級王者に

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10月31日に東京・後楽園ホールで開かれた「Krush.193」で、2つのベルトが新しい持ち主に渡った。メインのKrushライト級タイトルマッチは挑戦者の児玉兼慎(24)が王者・大岩龍矢を判定3-0で破り、第11代王者に就いた。セミファイナルの第10代Krushバンタム級王座決定トーナメント決勝は、大平龍(21)が同じジムの長野翔から2度のダウンを奪って判定3-0で勝ち、新王者となった。
児玉兼慎が右カーフで大岩龍矢を崩し判定3-0
メインイベント(第10試合)は3分3R・延長1Rのライト級タイトルマッチ。王者の大岩龍矢(34)=team VASILEUS=に、児玉兼慎=K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ=が挑んだ。ジャッジ3人の採点は30-29、29-28、30-28で、いずれも児玉を支持。大岩は2度目の防衛に失敗し、児玉が第11代のKrushライト級王者となった。
序盤は互角だった。1Rの児玉はジャブから左フックを狙い、大岩は右のボディストレートを何度も当てて応戦する。大岩が右ストレートを強く打ち込む場面もあり、どちらに流れが傾くか読めない立ち上がりだった。
試合が動いたのは2Rだ。大岩の右カーフキック(ふくらはぎへの下段蹴り)に児玉が右カーフを返し、大岩のバランスを崩す。右フックから左ボディ、さらに飛びヒザ蹴りとつなぎ、奥足への右カーフで大岩の足を流させた。大岩も右の強打を打ち返したが、このラウンドは児玉が主導権を握った。
3Rも児玉は右カーフを軸に左右のフックとアッパーを重ねた。大岩は右ヒザを顔面に突き上げて反撃し、足を止めての打ち合いにも応じる。打ち合いでも手数で上回ったのは児玉で、判定は3-0で児玉の手に上がった。
試合後のマイクで、児玉は「チャンピオンになりました」と報告した。セコンドについた大宮司トレーナーや後援会、応援団、ファンへの感謝を述べ、24年ほどの人生で今が一番幸せだと涙まじりに話す。最後は応援してくれたファンにひと言を贈って締めくくった。
網膜剥離とMMA挑戦を経てつかんだベルト
児玉は2001年12月25日生まれで、愛媛県新居浜市出身。Krushを主戦場に、瓦田脩二、伊藤健人という2人の元Krushライト級王者に連勝し、王座戦線の上位に名を連ねてきた。
ただ、挑戦までの道のりは長かった。2025年9月に元KNOCK OUT王者の大谷翔司に判定勝ちしたものの、網膜剥離のため戦線を離れる。2026年5月にはRIZINでMMA(総合格闘技)に初めて挑み、ジョリーに1Rで一本負けした。そこから立ち技のリングへ戻り、ようやく大岩への挑戦がかなった。
Krush公式サイトに載る試合後の戦績は13戦10勝(3KO)3敗。MMAでの黒星から半年足らずで、キックボクシングの王座にたどり着いた。
大岩龍矢は再起戦で王座を失う
敗れた大岩は愛知県名古屋市出身で、第4代Bigbangライト級王者の肩書も持つ。2024年7月に伊藤健人を判定で破って第10代Krushライト級王者となり、2025年11月には篠原悠人に判定勝ちして初防衛を果たしている。
2026年5月のK-1では永澤サムエル聖光に判定で敗れ、Krush.193はそこからの再起戦だった。永澤はその後、9月の代々木大会でK-1 WORLD GPライト級王座を手にしている。篠原戦の後にK-1王座への挑戦を訴えていた大岩にとって、5月に続く黒星となった。公式戦績は41戦28勝(10KO)13敗。
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同門対決は大平龍が2度のダウンを奪い第10代王者に
セミファイナル(第9試合)は、第10代Krushバンタム級王座決定トーナメントの決勝。大平龍と長野翔(22)は、ともにK-1ジム三軒茶屋シルバーウルフに所属する同門の2人だった。前王者の黒川瑛斗が王座を返上したことに伴うトーナメントで、2026年1月に1回戦が始まり、10月31日の決勝で新王者が決まった。
1Rは大平が右へ回りながらカーフキックを蹴り、右カーフで長野を転倒させる場面があった。長野は左ミドルや右ストレートで前に出るが、大平は大きく回り込んでかわしていく。
2R、大平が攻勢を強めた。右カーフと左ボディで長野の注意を散らし、左フックでバランスを崩したところへ右の飛びヒザ、続く左フックで最初のダウンを奪う。立ち上がった長野にも前蹴りやアッパー、ボディを集め、そのまま主導権を渡さなかった。
3Rも大平は蹴りを軸に試合を組み立てた。打ち合いを仕掛ける長野にカウンターの右ストレートを合わせ、終了間際には右フックから左フックで2度目のダウン。直後に試合終了のゴングが鳴る。採点は30-26が2人、29-26が1人で、2度のダウンを奪った大平が判定3-0で勝利した。
「格闘技界をこれから引っ張っていく」
ベルトを巻いた大平は、マイクを握ると「第10代バンタム級王者の大平龍です」と名乗った。上京してからずっと長野を超えようと練習してきたと明かし、これからも長野は永遠のライバルだと呼びかける。上京後から指導を受けてきた大宮司トレーナーにも感謝を伝えた。
話は家族にも及んだ。7人家族が自分の試合のたびに集まってくれるのは格闘技があるからだと語り、格闘技で恩返しをしていくと続ける。そのうえで「僕がK-1、Krushだけじゃなくて格闘技界をこれから引っ張っていく」と宣言した。
大平は2004年11月17日生まれで、鹿児島県指宿市出身。トーナメントでは1月の1回戦で松谷梛を1RでKOし、3月の試合では計量で規定体重を超えた板橋武留を相手に1RでKO勝ちした。7月の準決勝で石郷慶人に判定勝ちし、決勝へ駒を進めている。試合後の公式戦績は14戦9勝(4KO)5敗だ。
シード選手として3月の試合から登場した長野は、早田吏喜、東虎之介に判定で勝って決勝に進んだ。2004年9月22日生まれで、福岡県北九州市出身。この敗戦で、公式戦績は14戦11勝3敗となった。
Krush.193の全試合結果
プレリミナリーファイトを含む全12試合の結果は次のとおり。
| 試合 | 勝者 | 敗者 | 決着 |
|---|---|---|---|
| メイン | 児玉兼慎 | 大岩龍矢 | 判定3-0 |
| セミ | 大平龍 | 長野翔 | 判定3-0 |
| 第8試合 | 関口功誠 | 三宅祐弥 | 判定3-0 |
| 第7試合 | 鬼山桃太朗 | 龍翔 | KO |
| 第6試合 | 遥心 | 寺島想 | 判定3-0 |
| 第5試合 | SEIYA | 斎藤祐斗 | 判定3-0 |
| 第4試合 | 内田晶 | 藤田和希 | KO |
| 第3試合 | 瑠唯 | 山本陸 | 判定2-0 |
| 第2試合 | 加藤りこ | 原田ゆうな | 判定3-0 |
| 第1試合 | 田口永真 | 坂上りま | 判定3-0 |
| プレリミナリー第2試合 | 森川絆 | 高橋玲音 | 判定3-0 |
| プレリミナリー第1試合 | ケンジ・ | サミール“ヒマラヤンデビル” | KO |
第1試合では、全国高校ボクシング選抜大会の女子ライトフライ級で優勝した経歴を持つ田口永真がプロデビュー戦に臨み、坂上りまに判定勝ちした。KO決着はプレリミナリーを含めて3試合あった。
シルバーウルフに2本のベルト、Krushは12月へ
2人の新王者は、どちらもK-1ジム三軒茶屋シルバーウルフの所属。セミで勝った大平はリング上で、ジムにしばらくベルトがなかったことに触れ、メインに出る児玉が2本目のベルトを獲ってくれると話し、ファンに応援を呼びかけていた。その言葉どおり、1つの大会で同じジムから2人の王者が生まれた。
Krushの次の大会は、12月13日の「Krush.194」(後楽園ホール)。12月20日には神戸芸術センター・芸術劇場で「Krush.195」「Krush.196」の2大会が昼夜で組まれている。
[文/構成 by MediaDogs編集部]







































































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