報徳学園、夏の兵庫大会5回戦で敗退 明石商に0-8の7回コールド、東洋大姫路も同日姿消す

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
第108回全国高等学校野球選手権兵庫大会は7月20日に5回戦が行われ、春の近畿大会を制した報徳学園が明石商業(明石商)に0-8、7回コールドで敗れた。同じ日には今春のセンバツに出場した東洋大姫路も、加古川西に4-6の逆転負けを喫している。夏のベスト8進出を前に両校がそろって姿を消すのは3年ぶりだった。
↓ 詳細が気になる方は、このまま下へ ↓
明石商業に0-8、まさかの7回コールド負け
7月20日、高砂市野球場。兵庫大会5回戦で、報徳学園は明石商業と対戦した。今春の近畿大会を制していた報徳学園は、2年ぶり17度目の甲子園出場を懸けていた一戦だった。
報徳学園は5月31日、わかさスタジアム京都で行われた春季近畿大会決勝で智弁和歌山と対戦し、11-10の乱打戦を制していた。2回に4点を先制し3回にも2点を加えたが、中盤には智弁和歌山の反撃を受けて7-5まで詰め寄られる。それでも9回1死満塁、主将の山田瑛太(3年)が左越えに満塁本塁打を放ち、2010年以来16年ぶり2度目となる近畿王者の座をつかんでいた。
夏の兵庫大会でも報徳学園の勢いは止まらなかった。3回戦は神戸高専に10-0の5回コールドで快勝し、4回戦も関西学院を5-1で下してベスト16まで駒を進めている。5回戦の相手は、この4回戦の直後に行われた抽選で明石商業に決まっていた。
先発した江藤達成(3年)は初回、味方の失策から2死二塁のピンチを招く。ここで明石商業の4番・大塚弥(2年)に右前適時打を許し、先制点を与えた。試合が動いたのは3回だった。この回、明石商業は打者一巡の猛攻で一挙6点を奪う。3回途中からは2番手の谷口哲聖(2年)がマウンドに上がったものの、傾いた流れを止められなかった。
打線も4安打を放ちながら無得点に終わり、反撃の糸口すらつかめないまま試合は7回でコールドが成立した。春の近畿王者は、大会が中止となった2020年を除いて2016年以降、そのまま夏の甲子園切符をつかんできた実績を持つ。コールド成立の瞬間、ナインはベンチ前で崩れ落ちた。
対する明石商業の狭間善徳監督は、4回戦で川西緑台を破った直後の取材で、次戦の報徳学園戦を前に「高校野球は怖い」と語っていた。チームの精度を高める必要性を口にし、慎重な姿勢を崩さなかった指揮官のもと、明石商業は格上との一戦を大金星でものにした。
東洋大姫路も加古川西に逆転負け
同じ5回戦、ウインク球場では東洋大姫路が加古川西と対戦していた。今春のセンバツに出場し、前年夏には全国8強まで進んだ東洋大姫路にとっても、負けられない一戦だ。
初回に2点を先制し、試合を優位に進めていた東洋大姫路。だが2回、1死一、二塁から先発の保井蒼空(1年)が連続長短打を浴びて試合をひっくり返される。2番手・溝口蒼介(2年)も歯止めをかけられず、打者11人を数えたこの回だけで一気に6点を失った。
4回と7回に1点ずつを返し、2点差まで詰め寄った東洋大姫路。しかし加古川西の守りは最後まで崩れず、4-6のまま試合終了を迎えている。ノーシードから勝ち上がってきた加古川西が、センバツ出場校を土俵際まで追い詰めての逆転勝ちだった。
8強目前の共倒れは3年ぶり
報徳学園と東洋大姫路は、ともに兵庫を代表する名門校だ。前年、2025年7月28日の兵庫大会決勝では、東洋大姫路が報徳学園を7-6で下し、14年ぶり13度目の優勝を果たしている。その両校がそろって夏のベスト8入りを逃したのは、3年ぶりの出来事だった。
近年の兵庫大会では、この2校のどちらか、あるいは両方が上位に進出するのが半ば当然の光景になっていた。だからこそ、同じ5回戦で両雄がそれぞれ土をつけられた事実は、大会関係者の間でも驚きをもって受け止められた。
「よう頑張った」、岡田監督が振り返った3季
試合後、東洋大姫路の岡田龍生監督(65)は静かに言葉を選んだ。「それを目指してやれたのはうちしかなかったわけで」。センバツ出場を含め、この代が3季にわたって甲子園切符に手をかけ続けてきたことに触れ、「それより3季出たことが、この子らはよう頑張ったと思います」とねぎらった。
一方の報徳学園は、大角健二監督のもとで臨んだ今大会だった。近畿制覇からの上積みを狙っていたが、3年生を中心とした今のチームの夏は、ベスト8を待たずに終わっている。
8強を懸けた22日、待つのは下剋上対決
兵庫大会の準々決勝は7月22日に組まれている。報徳学園を破った明石商業と、東洋大姫路を破った加古川西は、明石トーカロ球場で午前10時に対戦することが決まった。名門2校をともに退けた下剋上の両校が、次はベスト4の座を懸けて向き合う。
大会前、優勝候補の2強と目されていたのが、春の県大会と近畿大会を制した報徳学園と、前年王者として連覇を狙う東洋大姫路だった。その2強が5回戦でそろって姿を消した意味は小さくない。
夏の兵庫大会は、上位の顔ぶれが例年以上に読みにくい。春の近畿王者とセンバツ経験校がともに姿を消した以上、代表校の顔ぶれにも新しい風が吹く可能性が高まった。決勝は7月26日に予定されている。8強をつかむのはどちらか、それとも思わぬ伏兵が浮上するのか。兵庫の夏はまだ折り返し地点にある。
[文/構成 by スポーツライター 久遠(KUON)]




































































コメントはこちら