大の里、秋場所2日目も白星で2連勝 綱取り目指す霧島や大関復帰の安青錦も勝利

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大相撲秋場所2日目の9月14日、横綱大の里(26)=二所ノ関=が東前頭筆頭の琴勝峰を押し出し、初日から2連勝とした。初日からの連勝は今年1月の初場所以来、4場所ぶり。綱取りに挑む大関霧島、大関に復帰した安青錦、大関琴桜もそろって2連勝し、横綱・大関陣は2日続けて安泰だった。
大の里、結びで琴勝峰を押し出す
東京・両国国技館の結びの一番。大の里は立ち合いで得意の右を差せなかったが、琴勝峰の突っ張りに下からあてがって応戦し、相手が引いたところに乗じて前へ出た。土俵際でいなされて体勢を崩しながらも、最後は琴勝峰を土俵下へ押し出し、自らも土俵際で跳び上がった。幕内での対戦成績で4勝1敗と分のいい相手に、じっくり圧力をかけての勝利。
取組後は「しっかり集中してやれて良かった。土俵際はああいう形になってしまったけど、攻める意識は昨日より出ていた」と手応えを口にした。番付上の横綱は大の里と豊昇龍の2人だが、豊昇龍が休場したため、土俵に上がる横綱は大の里だけになる。結びを締める立場でも「自分のことで精いっぱい。今日のような相撲が続けばいいかな」と前を向いた。
白星の中身は、前日と大きく違った。
初日は小結大栄翔を相手に、立ち合いで受け止めたあと引いてしまい、土俵際まで追い込まれながら辛くもはたき込んだ。初日の白星自体が初場所以来8カ月ぶりで、本人も「良くない部分があった」と認めていた。一夜明けて攻めの姿勢を取り戻したことに、八角理事長(元横綱北勝海)は「これで良くなっていくのではないか」と復調を期待した。
課題も残る。浅香山審判長(元大関魁皇)は「前に行こうとする気持ちで相撲を取っていた」と評価しつつ、「上に跳んでしまうのが気になる。昨日も引いて跳んで…。危ない」と、2日続けて土俵際で跳び上がった場面に苦言を呈した。腰を落として構えることを求め、「徐々にペースを上げて、慌てず自分の相撲を取れるようになればいい」と注文をつけている。
大の里は昨年九州場所で左肩を痛め、今年の春場所と夏場所を続けて休場した。休場明けの名古屋場所は9勝6敗と、2ケタ白星に届かず。師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)はスポーツニッポン紙の評論で、2日目を「初日の反省を生かせた相撲」と評し、「良薬は勝つことしかありません」とつづった。5度の優勝を持つ横綱にとって、復調への足場固めが続く。
綱取りの霧島、相撲巧者の伯乃富士を寄り倒す
大関霧島(30)=音羽山=は新小結の伯乃富士を寄り倒し、2連勝とした。立ち合いで左を差して相手の動きを止め、まわしが取れなくても慌てずに頭をつけて機をうかがう。左からのすくい投げで崩しながら下手と右上手をつかむと、一気に前へ出た。過去の対戦成績は4勝3敗と拮抗し、霧島が「いつもいろんな技をしてくるから」と警戒する相手でもある。場所前には伯乃富士が所属する伊勢ケ浜部屋へ出稽古に行き、胸を合わせていた。
八角理事長は「まわしを取れば強いね。慌てないよね。ゆっくり出ていくからいい」と評価する一方、「時間かかったよね。もっと前に出て圧力かけてほしい。相手に勝機を与えてしまう」と攻めの遅さに注文もつけた。初日は琴勝峰の突っ張りに足がもつれながらも、左まわしを引いて上手投げで下している。
霧島にとっては通算3度目、名古屋場所に続く2場所連続の綱取りだ。関脇だった今年の春場所で3度目の優勝を果たして大関に復帰すると、夏場所、名古屋場所はいずれも12勝を挙げながら優勝決定戦で敗れた。番付編成を担う審判部の浅香山部長は、場所前の9月11日、横綱昇進について「ただ優勝するだけじゃなくて、結果もそうだし、それに見合った相撲の内容もそう。全て見た上で考えなきゃいけない」と述べ、優勝に加えて内容の伴った成績を求めている。
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大関復帰の安青錦は高安を寄り切り
大関安青錦(22)=安治川=は、大関経験者の高安を寄り切って2連勝とした。高安のかち上げにもひるまず低い姿勢で応じ、いなされて体が泳ぐ場面をこらえると、左をねじ込んで左四つに組み止める。相手の投げに乗じて前へ出て、土俵の外へ運んだ。「しっかり落ち着いて自分のペースで相撲を取れて良かった」とうなずき、左四つについては「差し手もしっかり自分は低く、中に入ることしか考えなかった」と語った。初日は琴栄峰を寄り切っている。
ウクライナ出身の安青錦は、昨年九州場所の初優勝後に大関へ昇進し、新大関の今年初場所も制した。だが綱取りの春場所で初めて負け越し、かど番の夏場所を全休し、大関在位3場所で関脇に転落する。7月の名古屋場所で10勝以上の特例を満たして大関復帰を決め、12勝3敗で並んだ霧島、熱海富士との優勝決定ともえ戦を制して3度目の優勝を飾った。大関陥落直後の場所で特例復帰を決めた力士の優勝は、現行のかど番制度になった1969年以降で初めてだった。
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名古屋場所は左足のけがを抱えながらの優勝だった。今場所前は部屋での基礎運動を中心に調整し、関取衆と相撲を取る稽古をしないまま初日を迎えた。本人も「そんなに1、2番で戻らない」と慎重な姿勢を崩さない。浅香山部長は「安青錦は崩れない。しかも前に前にという動きで勝てている」と評価した一方、八角理事長は「まだぎこちない」と、より高い内容を求めた。
上位陣の2日目の結果
2日目の横綱・大関・三役の取組結果は次の通り。成績は2日目終了時点。
| 勝ち | 決まり手 | 負け |
|---|---|---|
| 横綱 大の里(2勝) | 押し出し | 前頭筆頭 琴勝峰(2敗) |
| 大関 霧島(2勝) | 寄り倒し | 小結 伯乃富士(2敗) |
| 大関 安青錦(2勝) | 寄り切り | 前頭2枚目 高安(2敗) |
| 大関 琴桜(2勝) | 上手投げ | 前頭2枚目 義ノ富士(2敗) |
| 関脇 熱海富士(2勝) | 押し出し | 前頭3枚目 美ノ海(1勝1敗) |
| 前頭筆頭 琴栄峰(1勝1敗) | 寄り倒し | 関脇 藤ノ川(1勝1敗) |
| 前頭3枚目 豪ノ山(1勝1敗) | 引っ掛け | 小結 大栄翔(2敗) |
琴桜は義ノ富士に土俵際まで押し込まれたが、左上手からの投げで逆転した。物言いがついたものの、協議の結果は軍配通り。「残っているかなと思ったけど、もう一丁あるという気持ちだった」と語った。
大関取りに挑む関脇熱海富士(24)=伊勢ケ浜=は、踏み込んできた美ノ海に構わず前へ出て押し出し、初日の豪ノ山戦に続いて完勝した。新関脇の夏場所で9勝、名古屋場所で12勝を挙げており、昇進の目安とされる直近3場所33勝には今場所12勝が必要になる。八角理事長は「強いよね。自分の相撲を取り切っている」と話し、浅香山審判長は「こういう相撲が続くと自信になると思います」とみる。霧島と熱海富士の横綱・大関同時昇進が実現すれば、1993年春場所の横綱曙、大関貴ノ花(のちの貴乃花)以来となる。
新関脇の藤ノ川は琴栄峰に寄り倒されて初黒星。返り小結の大栄翔は2連敗となった。
横綱豊昇龍(27)=立浪=は右膝痛のため、3場所連続10度目の休場となった。初日から休むのは今回が初めて。名古屋場所後の7月末に右膝内側側副靱帯の修復手術を受けていた。
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3日目は大の里が琴栄峰、霧島は高安と対戦
15日の3日目、大の里は西前頭筆頭の琴栄峰と当たる。2日目に下した琴勝峰の弟で、琴栄峰は2日目に新関脇の藤ノ川を破っている。霧島は、安青錦に敗れた高安と対戦。安青錦は琴勝峰、琴桜は大栄翔、熱海富士は前頭4枚目の隆の勝と顔を合わせる。
序盤の連勝で、横綱・大関陣は足並みをそろえた。攻めの感覚を取り戻しつつある大の里が、審判長の指摘した土俵際の粗さを消せるか。綱取りの霧島、大関取りの熱海富士とともに、3日目以降の相撲に目が向く。
[文/構成 by スポーツライター 久遠(KUON)]





































































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