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原晋監督、箱根駅伝へ向け初ハーフの1年生3人に期待 古川陽樹・新見春陽・藤岡孝太郎の経歴

原晋監督、箱根駅伝へ向け初ハーフの1年生3人に期待 古川陽樹・新見春陽・藤岡孝太郎の経歴

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン

青山学院大学陸上競技部の原晋監督(59)が11月2日、全日本大学駅伝から一夜明けて取材に応じ、来年1月の第103回箱根駅伝に向けて「特に初ハーフマラソンの1年生に期待しています」と話した。名前を挙げたのは古川陽樹、新見春陽、藤岡孝太郎の1年生3人。青学大は11月8日、箱根のメンバー選考に向けて世田谷246ハーフマラソンと宮古サーモン・ハーフマラソンに出場する。

原晋監督が名前を挙げた1年生3人

11月1日の全日本大学駅伝で、青学大は4位に入った。その翌日、原監督は箱根駅伝に向けたポイントとして、1年生の台頭と4年生の意地を挙げている。

1年生については「もちろん、全員に期待していますが、特に初ハーフマラソンの1年生に期待しています」と語り、続けて古川、新見、藤岡の3人を「いい練習ができています」と評した。3人とも、チームの公式サイトの部員紹介ではハーフマラソンの自己記録の欄が空いたままだ。20kmを超える箱根の区間に向け、21.0975kmを走る経験がまだない。

学生三大駅伝の2戦では、3人とも走っていなかった。古川は10月の出雲駅伝と全日本大学駅伝、新見は全日本大学駅伝で、チームエントリーに名を連ねたが、本番の区間には入らず、三大駅伝デビューはお預けとなった。出雲駅伝のエントリーメンバーで1年生は古川だけ。全日本大学駅伝では新見も加わり、1年生2人が登録されていた。

古川・新見・藤岡の出身校と大学での5000m記録

3人の出身校と、大学入学後の5000mの自己記録は次のとおりだ(チーム公式サイトの部員紹介と競技結果による)。

選手出身校5000m自己記録(大学で記録した大会)
古川陽樹盛岡大学附属高等学校(岩手)13分50秒55(4月26日・日体大長距離競技会)
新見春陽広島県立世羅高等学校13分47秒81(9月26日・絆記録挑戦会)
藤岡孝太郎須磨学園高等学校(兵庫)13分55秒34(9月26日・絆記録挑戦会)

古川は入学直後から記録を伸ばした。4月4日の絆記録挑戦会では先輩たちに割って入って組2着となり13分56秒58、4月26日の日体大長距離競技会で13分50秒55と、1か月足らずで2度自己記録を更新している。総合文化政策学部に在籍し、入学時には新入生でただ一人、5000mで13分台の記録を持っていた。

新見と藤岡は9月26日、東京・町田市の町田GIONスタジアムであった絆記録挑戦会で、そろって自己記録を更新し13分台をマークした。教育人間科学部の新見は、主将の中村海斗(4年)と同じ世羅高等学校の出身。地球社会共生学部の藤岡は須磨学園高等学校の出身で、同校からは4年の熊井渓人、3年の折田壮太と福冨翔、2年の村岡大雅も青学大に進んでいる。

3人が同じたすきをつないだレースもあった。6月27日に秋田県男鹿市で行われた全国男鹿駅伝競走大会の大学の部で、古川が1区(8.7km)を区間3位、藤岡が2区(6.0km)を区間6位、新見が5区(7.5km)を区間2位で走り、チームは3時間13分58秒の2位に入った。

出雲11位から全日本4位、早大との差は6分45秒

チームの足取りは、今季ここまで順調とはいえない。

10月12日の出雲駅伝は2時間9分53秒で11位に終わり、関東の大学では最下位だった。原監督は11月2日、全日本大学駅伝の4位を受けて「出雲の関東最下位から脱出できました」と語り、前季に出雲7位、全日本3位から箱根優勝につなげた流れを引き合いに「今季もホップ、ステップ、ジャンプといきたい」とも話した。

関連記事:青学大、出雲駅伝11位で原晋監督「駅伝力がなかった」 初出場の2010年以来のワーストタイ

全日本大学駅伝の記録は5時間10分16秒。1区で2年生が区間賞を取って滑り出し、5区の小河原陽琉(3年)と6区の飯田翔大(3年)は、それぞれの区間で青学大の過去最高記録を出した。それでも優勝した早稲田大学の5時間3分31秒には6分45秒届かなかった。早大は大会記録を3分16秒縮め、出雲駅伝に続く2冠を手にしている。

その早大で1〜3区を走ったのが、本田桜二郎、増子陽太、新妻遼己の1年生3人だった。1区の本田が区間2位でつなぐと、2区の増子と3区の新妻はともに区間新記録をマークした。「令和の三羽ガラス」と呼ばれる新入生が駅伝の流れを決める一方、青学大の1年生は三大駅伝でまだ1人も走っていない。早大に対抗するうえで、青学大には新戦力の台頭が求められている。

関連記事:青学・原晋監督、全日本大学駅伝を制した早大に「過去最強チームじゃないですか」 「令和の三羽ガラス」ら早稲田のメンバーと箱根の勝機

11月8日、東京と岩手の2つのハーフマラソン

青学大が出場を予定するのは、11月8日に行われる2つの大会だ。

第21回世田谷246ハーフマラソンは、駒沢オリンピック公園陸上競技場を発着点に午前8時30分にスタートする。青学大からは15人が登録しており、2年前の大会で優勝した安島莉玖(3年)や、10月の出雲駅伝でアンカーを務めた前川竜之将(2年)の名前もある。もう一つの第40回宮古サーモン・ハーフマラソンは、岩手県宮古市で行われる。古川の出身校がある岩手県での開催だ。

1年生3人は、11月2日に公開された世田谷246ハーフマラソンの大会プログラムで、青学大の15人のエントリーに名を連ねている。全日本大学駅伝のメンバーから外れた選手にとっても、8日のハーフマラソンは箱根のメンバー入りを争う場になる。

箱根を走った4年生は平松享祐だけ、エントリーまで約1か月

原監督が挙げたもう一つのポイントは4年生だ。「大学スポーツは4年生が主役」を持論とし、主将の中村については「キャプテン中村海斗はやってくれるでしょう」と話した。

この学年は入学から箱根駅伝で負けていないが、本番を走ったのは前回4区で区間3位だった平松享祐だけ。村上直弥やスピードが持ち味の熊井らも、初めての箱根を目指している。平松は11月1日の全日本大学駅伝で7区を走り、区間7位だった。

関連記事:平松享祐、地元・東海の全日本大学駅伝へ 愛知県一宮市出身、青山学院大学4年の経歴

第103回箱根駅伝は2027年1月2日と3日に行われる。10区間217.1kmのコースで、青学大は3連覇中。勝てば4連覇と通算10度目の優勝になる。原監督のもとで初優勝した2015年から2026年までの12大会で、青学大は9度頂点に立っている。前回大会では、各校16人のチームエントリーが12月10日に、区間エントリーが12月29日に発表された。

原監督は早大について「早大はニューイヤー駅伝優勝のGMOインターネットグループより強い。ただ、箱根駅伝に向けては必勝パターンがあります」とも語っている。初めてハーフマラソンを走る1年生3人の記録が、その「必勝パターン」に加わる材料になるのか。16人の顔ぶれが決まるまで、残りは約1か月となる。

[文/構成 by スポーツ担当ライター 南條楓]

寄稿者

南條楓
学生時代に陸上の中距離を続けていたこともあり、記録で勝負が決まる競技に惹かれてスポーツを書くWebライターに。執筆歴は8年。陸上や水泳、体操、フィギュアスケートなど、記録と採点が結果を左右する競技を中心に、国際大会の速報から選手の歩みをたどる記事まで担当してきた。タイムや得点の意味、予選から決勝までの流れを、初めて観る人にも伝わる言葉で書くことを大切にしている。

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