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朝乃山、九州場所へ「白星を届ける」 先代師匠・長岡末弘さんの命日前に基礎稽古

朝乃山、九州場所へ「白星を届ける」 先代師匠・長岡末弘さんの命日前に基礎稽古

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大相撲九州場所(11月8日初日、福岡国際センター)で東前頭筆頭に番付を上げた元大関の朝乃山(32)=高砂部屋=が11月1日、福岡市中央区の高砂部屋の宿舎で、しこやすり足など基礎中心の稽古をした。数日前の稽古で痛めた左足首の不安は消えたと説明し、11月2日からは出稽古に出る意向を示した。11月2日は、入門時の師匠で2023年に亡くなった先代高砂親方(元大関朝潮)、長岡末弘さんの命日にあたる。

11月1日は相撲を取らず、しこ・すり足・てっぽうで調整

11月1日の朝乃山は、申し合いなどの相撲は取らなかった。しこ、すり足といった基礎の運動を中心にメニューを組み、稽古の後には約20分間、てっぽう柱に両腕を打ち付けて体を動かした。押しの確認をし、ぶつかり稽古でも汗を流したと報じられている。

心配されたのは左足首だった。10月下旬の稽古で痛めたもので、報道では10月30日とするものと「3日前」とするものがある。朝乃山はこの日、問題はないと強調し、九州場所には間に合うとの見通しを口にした。翌11月2日からはほかの部屋へ出向く出稽古を考えているとも話している。

ここ数日の稽古は相撲を取る内容が続いていた。10月25日に秋巡業を終え、番付発表のあった10月26日は休養。10月27日から部屋で相撲を取り始め、10月28日には同じ高砂部屋の関取の朝紅龍、朝白龍、朝翠龍との申し合いで11番取って6勝だった。結果には納得していないと語り、納得のいく相撲を取って初日を迎えたいと話している。

翌10月29日は朝白龍との三番稽古で15番取り、11勝4敗。頭から当たる立ち合いが目立ち、胸から当たると体が起き上がる癖が多少あるので、稽古場でかましていけば本場所でも出せると狙いを明かした。

10月28日の稽古では顔の左側が赤く腫れていたが、前日の稽古によるもので問題はないと話していた。

11月2日は先代高砂親方・長岡末弘さんの命日

朝乃山にとって11月2日は特別な日だ。入門から大関まで育ててくれた先代高砂親方、長岡末弘さんの命日にあたる。

長岡さんは元大関朝潮で、引退後は若松親方として若松部屋を率い、2002年に高砂部屋と合併して高砂親方となり、横綱朝青龍らを育てた。2023年11月2日に67歳で亡くなり、2024年2月5日には都内でお別れの会が開かれている。近畿大学相撲部の大先輩で、朝乃山は声をかけてもらって高砂部屋に入門した。2020年12月に日本相撲協会の定年となる65歳を迎え、高砂の名跡を元関脇朝赤龍に譲っている。

長岡さんが亡くなった2023年11月2日も、朝乃山は九州場所を目前に控えていた。その場所は東前頭筆頭で迎えたものの初日から休場し、8日目から途中出場して4勝4敗7休に終わっている。あれから3年。同じ東前頭筆頭の地位で、再び福岡の土俵に向かう。

その先代から何度も受けた教えがある。「前に出ろ」。朝乃山は、それが先代の相撲のスタイルでもあり、前に出て取ることはアマチュア時代よりも大事だと思っていると語った。場所中に連敗すると食事に誘い、気分転換をさせてくれたという思い出も明かしている。

天国の先代へは、いい相撲を取って「白星を届ける」と語った。残りの相撲人生を頑張り、師匠と同じ大関の地位にもう一度戻りたいと、完全復活への思いを口にした。

三段目からはい上がり、上位総当たりの番付へ

朝乃山は富山県富山市出身。富山県立富山商業高等学校から近畿大学に進み、2016年春場所で初土俵を踏んだ。2017年秋場所で新入幕、2019年九州場所で新三役となり、2020年春場所の後に大関昇進が決まった。新大関の場所は同年7月場所だった。

その後の道のりは平たんではなかった。2024年名古屋場所で左膝を痛めて手術を受け、この場所は東前頭12枚目で3勝2敗10休。続く秋場所は十両、九州場所と2025年初場所は幕下で、いずれも全休となり、番付は三段目まで下がる。

2025年春場所は西三段目21枚目から出直し、7戦全勝で三段目優勝。夏場所の西幕下14枚目で6勝1敗、名古屋場所の西幕下筆頭で5勝2敗と勝ち越しを続け、2025年秋場所で十両に戻って関取に復帰した。十両でも2場所続けて12勝3敗を挙げ、幕内へと番付を戻している。

場所番付成績
2025年春場所西三段目21枚目7勝0敗(三段目優勝)
2025年九州場所西十両4枚目12勝3敗
2026年初場所東前頭16枚目9勝6敗
2026年春場所西前頭12枚目8勝7敗
2026年夏場所東前頭10枚目7勝5敗3休
2026年名古屋場所東前頭10枚目9勝6敗
2026年秋場所東前頭6枚目10勝5敗

再入幕した2026年は、5場所のうち4場所で勝ち越した。9月の秋場所は東前頭6枚目で10勝を挙げ、幕内では20場所ぶりとなる2桁勝利。この成績で、九州場所は東前頭筆頭まで番付を上げた。

10月11日には秋巡業で地元の富山県射水市を訪れ、富山商業高校相撲部時代の恩師、故浦山英樹監督の長男で幕下の鶴英山に約6分間胸を出した。その場で、三役に戻るという目標も口にしている。

関連記事:朝乃山、地元・富山の秋巡業で「三役に戻るという目標もある」 射水市の会場で恩師の長男・鶴英山に胸を出す

横綱・大関と総当たり、大の里との初対戦へ

前頭筆頭は、横綱・大関・三役と総当たりになる地位だ。朝乃山が上位総当たりの番付に戻るのは、小結だった2024年夏場所以来となる。ただ、その場所は全休だったため、実際に上位陣と取組を重ねるとなれば、西前頭筆頭だった2024年春場所以来になる。

朝乃山は10月28日の稽古後、横綱、大関、三役と総当たりの番付に戻ってきたことを、自分自身も非常に楽しみにしていると話した。10月29日の稽古後には、今年最後の場所なので、横綱、大関、三役との総当たりに思い切っていきたいとも話していた。11月1日には、上位を倒さなければ番付は上がらないと話し、九州場所を今年最後の場所と位置づけ、勝ち越し以上を目標に掲げ、いい形で1年を終えて新年を迎えたいと語った。

注目の一つが、石川県出身の横綱・大の里との対戦だ。実現すれば本場所では初めての顔合わせになる。初めて稽古で胸を合わせたとき、大の里はまだまげを結う前のざんばら髪で、朝乃山より一回り大きく、強かったと明かしている。自分より年下の横綱が番付の頂点に立つ今も、番付が全てだと挑む姿勢を変えていない。

関連記事:朝乃山、九州場所で2024年春以来の横綱戦へ 石川出身の大の里に挑み、狙うは7年ぶり金星

九州場所は11月8日に初日を迎え、11月22日に千秋楽となる。11月2日からは出稽古に出る考えで、初日へ向かう。先代の命日に誓った「白星を届ける」の言葉どおり、前に出る相撲で上位陣に挑む。

[文/構成 by MediaDogs編集部]

寄稿者

MediaDogs編集部
メディアドッグス株式会社のMediaDogs編集部チーム。インターネットマーケティングに約10年携わるメンバーで編成し、企画・取材・執筆から公開後の改善まで一貫して担当。「出会いを、設計する。」のもと、人と企業が正しく出会える場をつくるために、一次情報の確認とファクトチェックを徹底。情報をわかりやすく誠実に届け、読者の疑問を解決します。

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