佐野日大、栃木大会決勝で延長10回サヨナラ2ラン 16年ぶり7度目の夏の甲子園を決めたメンバー

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栃木大会決勝で佐野日大が国学院栃木を延長10回サヨナラで下し、2010年以来16年ぶり7度目の夏の甲子園出場を決めた。9回に勝ち越されながら桜岡稜万の一打で追いつき、延長10回は小島颯人の逆転サヨナラ2ランで幕を閉じる。エースの鈴木有は、右すねに打球を受けながらも最後まで一人で投げ抜いた。
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小島颯人の一振りが呼んだ、16年ぶりの甲子園
7月26日、宇都宮市のエイジェックスタジアムで第108回全国高校野球選手権栃木大会の決勝が行われた。佐野日大は国学院栃木との打ち合いを延長10回タイブレークにまでもつれ込ませ、最後は5-4で振り切る。
決着をつけたのは6番・小島颯人(2年、内野手)だった。1点を追う10回裏、2死から放った一打は右翼席に飛び込み、逆転と同時に試合を終わらせる2ランとなる。快音とともにボールがスタンドに消えると、ベンチと応援席は歓喜に包まれた。
この優勝で佐野日大は春夏連続の甲子園出場をつかんだ。夏の甲子園は2010年以来16年ぶり7度目、優勝回数は足利工と並び県内3位タイに浮上する。佐野日大自身の春夏連続出場は1993年以来33年ぶりで、栃木県勢としても2017年の作新学院以来9年ぶりとなった。
先制、同点、勝ち越し…死闘となった得点の攻防
決勝進出は5年ぶりのことだった。ここまで4試合すべてを完封で勝ち上がっており、準決勝では春夏通算で全国屈指の実績を誇る作新学院を5-0で下している。決勝も完封で制していれば、1973年に江川卓を擁した作新学院が達成して以来53年ぶりとなる「全試合完封での優勝」という快挙だったが、6回に1点を返されたことでこの記録達成はならなかった。
試合は佐野日大が主導権を握って始まった。5回、杉田侑也の適時打で1点を先制する。エースの鈴木有はここまで今夏32イニング連続無失点だったが、6回に4番・大森選の左前打で33イニング目にして今夏初めて失点を許し、リードは振り出しに戻った。
均衡が破れたのは9回だった。国学院栃木は2死二塁から代打・渡部煌惺が適時打を放ち、2-1と勝ち越す。佐野日大もすぐに反撃に転じた。その裏、2死三塁から1番・桜岡稜万(3年、外野手)が左前打を放ち、2-2の同点。
試合は無死一、二塁から始まるタイブレーク方式の延長10回へ突入した。先に攻撃を終えた国学院栃木が2点を挙げ、4-2とリードを広げる。それでも佐野日大は食い下がった。その裏、代打・青木裕弥の遊ゴロで1点を返して4-3、なお2死。そこに小島の一振りが待っていた。
桜岡の同点打、鈴木の力投…躍動したメンバー
同点打を放った桜岡は、1番打者としてチャンスの場面で勝負強さを見せた。2死三塁というプレッシャーのかかる場面で振り切ったバットが、佐野日大に流れを引き寄せる。
投げては鈴木有(3年)が先発から10回まで一人でマウンドを守り抜いた。試合の途中には右すねに打球を受けるアクシデントもあったが、そのまま降板せず投げ続ける。6回に失点するまでは今夏32イニング連続無失点(33イニング目で今夏初失点)という安定感を誇っており、この日も要所を締めるピッチングで味方の逆転を呼び込んだ。
試合後、佐野日大の麦倉洋一監督は「今はぼーっとして、試合のすごさにじーんときている」と余韻を口にした。続けて「鈴木有が最後までよく投げてくれた。守り勝つチームなので、甲子園までにもう一度練習し直したい」と語り、エースへのねぎらいと次への意欲をにじませる。
春5度、夏7度目…古豪が誇るOBたちの系譜
1964年創立の佐野日大は春の選抜に5度出場している古豪であり、この優勝で夏は通算7度目の出場となる。甲子園の舞台を経てプロで活躍する卒業生も少なくない。
投手の田嶋大樹は佐野日大からJR東日本を経て、2017年のドラフト1位でオリックス・バファローズに入団した。高校卒業後すぐにプロ入りせず、社会人野球で実戦経験を積んでからプロの道を選んだ左腕だ。
外野手の五十幡亮汰も佐野日大の出身だ。中学3年時の全国大会では、後に日本代表の短距離選手として知られるサニブラウン・アブデル・ハキーム選手を破って短距離2冠を達成した経歴を持つ。中央大学を経て2020年のドラフト2位で北海道日本ハムファイターズに入団し、持ち前の俊足を武器に一軍に定着した。
甲子園経験者からプロで結果を残す選手が出ている点は、佐野日大というチームの土台の厚さを示している。
8月5日開幕、守り勝つチームが見据える次の一歩
第108回全国高校野球選手権大会は8月5日に阪神甲子園球場で開幕する。組み合わせ抽選は8月1日にオンラインで行われる予定で、佐野日大の対戦相手と登場順もこの日に判明する見通しだ。
延長10回までもつれた栃木大会決勝は、佐野日大にとって一時は突き放される苦しい展開でもあった。それでも土壇場で追いつき、最後は一振りで試合をひっくり返す。監督が語った「守り勝つチーム」という自己評価どおり、接戦をものにする勝負強さは大きな武器になるはずだ。守備を固めながら接戦を制する野球ができれば、初戦突破への足がかりにもなる。
16年ぶりの夏の甲子園で、佐野日大がどこまで勝ち進むか。土壇場で同点打を放った桜岡、最後まで一人で投げ抜いたエース鈴木、そして幕引き役となった小島。栃木大会を制したメンバーの戦いは、8月の甲子園の舞台へと続いていく。
[文/構成 by スポーツライター 久遠(KUON)]


































































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