関本勇輔、徳島インディゴソックス退団 元阪神・関本賢太郎の長男が歩んだ経歴

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四国アイランドリーグplusの徳島インディゴソックスは10月31日、捕手の関本勇輔(24)が今季限りで退団すると発表した。契約期間満了による自由契約で、関本は球団を通じて「心から感謝しています」とコメント。元阪神・関本賢太郎の長男は、1年でのNPB入りを目指したが、10月22日のドラフト会議で名前は呼ばれなかった。
退団は球団の「退団選手のお知らせ」で発表
徳島インディゴソックスは10月31日、公式サイトに「退団選手のお知らせ」を掲載した。今季の契約期間終了をもって退団する選手は12人で、このうち1人は本人の申し出による任意引退、関本を含む11人が契約期間満了に伴う自由契約となった。関本の背番号は3だった。
一覧に載った捕手は関本のほか、岸本暖と篠塚大雅の2人。今季のベストナインに選ばれた岸本も含め、捕手3人がそろってチームを離れる。
関本は球団の発表文に寄せたコメントで、徳島で過ごした1年間を「かけがえのない経験」と表現した。球団関係者、チームメイト、ファンへの感謝を述べたうえで、「この経験を今後の人生に活かし、さらに成長できるよう頑張ります」と結んでいる。11月1日時点で、今後の進路は発表されていない。
1年目の成績は57試合で打率.236
球団公式サイトの選手名鑑によると、関本の2026年の公式戦成績は57試合に出場して105打席、89打数21安打で打率.236。二塁打2本、三塁打1本、本塁打1本で、打点は11、三振は19だった。
同じ捕手の岸本暖は59試合で打率.280、21打点を残し、10月30日に発表された今季のベストナインに選ばれている。出場試合数はほぼ同じでも、打撃の数字には差がついた。
それでも、チームは強かった。徳島は2026年シーズンに前期・後期をともに制し、9月の「トリドール杯チャンピオンシップ2026」で高知ファイティングドッグスを下して、3年ぶり8度目の年間総合優勝を果たした。前後期優勝で得た1勝のアドバンテージを持って臨んだシリーズは、9月27日の代替試合を2-3で落としたものの、9月28日の第2戦に7-2で勝って決着した。関本はその優勝チームの一員として1年を過ごしたことになる。
ドラフトでは明暗が分かれた。10月22日の会議で、徳島からは支配下2人、育成4人の計6人が指名を受けた。父がプレーした阪神は、投手の石井康輝を7位、山下健信を育成1位、荒木誠也を育成2位で指名している。2025年まで13年連続でドラフト指名選手を出し、今年で14年連続とした徳島でも、全員がプロへ進めるわけではない。
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履正社で甲子園優勝、主将として臨んだ3年夏
関本は2002年9月28日生まれ。右投げ右打ちの捕手で、球団公表のサイズは177cm、89kgだ。
大阪の履正社高等学校では、2年夏の2019年に第101回全国高校野球選手権大会で全国制覇を経験した。決勝で星稜を破った大会で、関本自身は試合に出ていないが、ベンチ入りメンバーとして頂点に立っている。高校通算25本塁打の打撃と強肩を持ち味に、3年時には主将を務めた。
最終学年の2020年は、新型コロナウイルスの影響で春夏の甲子園大会が中止になった年でもある。その夏、甲子園で開かれた高校野球交流試合で、関本は「4番・捕手」として星稜戦に出場した。前年夏の決勝と同じ顔合わせとなった試合で、履正社は10-1で勝利。関本は2安打1打点を記録し、守っては強肩で3度盗塁を阻止した。
プロ志望届を提出し、複数球団から調査書も届いた。だが、2020年10月26日のドラフト会議で指名はなかった。
日本大学を中退、どん底から社会人で再出発
高卒でのプロ入りがかなわず、関本は4年後のプロ入りを見据えて日本大学へ進んだ。ところが、大学野球の壁はすぐに立ちはだかる。
2026年1月の入団会見で、関本は「自分の実力を高く見積もっていたんですよね」と当時を語った。チーム内のレベル差に苦しみ、同級生や両親に引き留められながらも、入学から約1年で大学を去った。2025年2月の取材では「そもそも大学野球のレベルに達していないなと。そこで心が折れた」とも話している。
退学後は兵庫県内の自宅に戻り、野球から完全に離れた。その時期に目に入ったのが、2015年10月に甲子園であった父の引退試合の動画だった。セレモニーで花束を渡す役を担った関本は、引退前日の父から「グラウンドから球場1周を見渡して、どれぐらいのお客さんがいるかちゃんと見てみ」と言われていたという。動画を見て、父に「お前もプロを目指せ」と背中を押されたことを思い出した。
2023年夏、関本は奈良県の社会人野球チーム、SUNホールディングスwestで野球を再開する。創部メンバーの1人として、午前は練習、午後は電気工事関連の仕事という生活を送った。電気工事士の資格取得に向けた勉強も続けながら、プロへの道を探り続けた。
そして2025年12月8日、徳島インディゴソックスが特別合格選手として関本の入団を発表する。2026年1月31日の入団会見では「凡事徹底」と書いた色紙を手に、積極的な打撃と肩の強さを自らの持ち味に挙げた。捕手として盗塁を全部刺すくらいの気持ちで、二塁送球「1.8秒前半」を目指すと目標を掲げ、「この1年でプロから指名されるように」と意気込んでいた。
父・関本賢太郎は阪神一筋19年の「代打の神様」
父の関本賢太郎は、奈良県の天理高校から1996年のドラフト2位で阪神に入団した。19年間の現役生活を阪神一筋で過ごし、2005年から2007年にかけては、二塁手としてシーズンをまたいだ連続守備機会無失策804のセ・リーグ記録を打ち立てた。現役終盤は勝負どころで起用される代打の切り札となり、「代打の神様」と呼ばれた。2015年限りでユニホームを脱ぎ、通算成績は1272試合で807安打、48本塁打、312打点だった。
息子の高校時代、阪神は球団初の「父子鷹」誕生を視野に、勇輔をドラフト候補にリストアップしていた。2020年7月の練習試合を視察した阪神の和田豊テクニカルアドバイザー(当時)は、打席での見極めを「お父さんに似ている」と評している。
24歳、次の進路は未発表
関本は今年24歳になった。入団会見の際には「年齢などに対して焦る気持ちが漏れてきているのは否定できません」と明かしたうえで、ドラフト1位で指名されるような選手になるつもりで「残されたチャンスを掴みたい」と話していた。
徳島で過ごした時間は1年。チームは総合優勝を果たし、同僚6人がドラフトで指名を受けた一方で、関本はNPBの扉を開けられなかった。退団コメントにある「今後の人生に活かし」という言葉が、野球を続ける意思を示すものなのかどうかは、11月1日時点では明らかになっていない。
親子二代でのプロ入りを目標に、大学中退から社会人、独立リーグと歩いた高校卒業後の約6年間。次にどこへ向かうのか、本人からの発表を待つことになる。
[文/構成 by スポーツ担当ライター TAKU]







































































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