中村敬斗がW杯デビュー弾でMOM選出 千葉県出身ガンバ育ちの経歴と原点

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中村敬斗(25)=スタッド・ランス=が6月14日(日本時間15日)、W杯北中米大会のオランダ戦で同点ゴールを決めた。自身初のW杯出場で初得点をマークし、イギリスメディア『BBC』のユーザー投票による試合採点で両チームトップの評価を受け、同メディアのマン・オブ・ザ・マッチ(MOM)に選ばれた。試合は2-2のドロー。千葉県我孫子市で育ち、ガンバ大阪から欧州へ渡った左サイドアタッカーが、世界の大舞台で結果を残した。
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相手の股を抜いた一撃 オランダ戦で初出場初ゴール
日本代表が強豪オランダと2-2で引き分けた。FIFAワールドカップ2026・グループF第1節、6月14日(日本時間15日)にダラスで行われた初戦だ。
試合は0-0で前半を折り返す。動いたのは後半6分だった。右サイドからのクロスをファンダイクにヘディングで押し込まれ、日本は0-1とリードを許す。
だが直後、流れを引き戻したのが中村敬斗だった。後半12分、ペナルティーエリア左で持つと、タイミングを計りながら相手の股を抜くシュートを右足で突き刺す。1-1。これが自身初のW杯出場で挙げた、初のW杯ゴールとなった。
日本はその後、後半19分に再び勝ち越されたものの、後半44分にコーナーキックから小川航基のヘディングが鎌田大地に当たってネットを揺らし、再度追いついた。2度のビハインドを2度はね返しての勝ち点1。日本はFIFAランキング18位、オランダは8位だった。
中村は試合後、初得点を「狙い通りのゴール」と振り返った。
三菱養和で磨いたドリブル 飛び級でガンバへ
中村は2000年7月28日、千葉県我孫子市に生まれた。高野山小学校から我孫子中学校へ進む。我孫子市によると、同市出身選手の日本代表選出は初の快挙だ。
サッカーを始めたのは高野山サッカースポーツ少年団だった。一時は柏レイソルの下部組織に在籍したが、再び高野山に戻る。中学からは個の力を重んじる三菱養和SCに移り、巣鴨ジュニアユースからユースへと進んだ。武器のドリブルは、この環境で磨かれた。
転機は高校2年のとき。三菱養和ユースから飛び級でガンバ大阪とプロ契約を結ぶ。2018年の開幕戦でプロデビューを果たすと、ルヴァンカップ、J3、J1とカテゴリーをまたいで得点を重ねた。2019年には天皇杯でプロ初のハットトリックを決め、ルヴァンカップのニューヒーロー賞を受ける。
ガンバで芽を出したアタッカーは、すぐに海を渡った。2019年7月、オランダ1部のFCトゥウェンテへ期限付き移籍する。デビュー戦でゴールを挙げたが、その後は出場機会が減った。
欧州を渡り歩き、ランスで二桁得点 唯一の2部所属でW杯へ
中村の欧州での歩みは平たんではなかった。トゥウェンテの後、ベルギーのシント=トロイデン、オーストリア2部のFCジュニアーズと渡り歩く。2021年8月にはオーストリア1部のLASKリンツに完全移籍し、ここで主力に定着した。
大きく評価を上げたのが、2023年8月に完全移籍したフランス1部のスタッド・ランスだ。2024年10月には欧州主要リーグで日本人初の5試合連続ゴールを記録。2025年4月にはリーグ・アンで日本人初の二桁得点に到達した。
ただ、チームは同シーズン、リーグ・アンで下位に沈み、入れ替え戦に敗れて2部のリーグ・ドゥへ降格した。2025-26シーズンはリーグ・ドゥで戦いながら29試合14得点を挙げる。この活躍が認められ、W杯メンバーに選ばれた。日本代表で唯一の2部リーグ所属選手としての初選出だった。
代表でも中村は数字を残してきた。2023年3月にA代表デビューし、6月のエルサルバドル戦で代表初得点をマークする。そこからゴールを量産し、A代表デビューから出場6試合で6得点という、1970年の上田忠彦以来54年ぶりの記録をつくった。2025年10月のブラジル戦では同点ゴールを決め、日本代表の歴史的初勝利に貢献している。
W杯の舞台でも、中村は持ち味を発揮した。データサイト「OPTA」によると、スタッド・ランス所属選手がW杯で得点したのは中村が史上5人目で、1958年大会以来68年ぶりとなる。
SNSで広がった称賛 地元はパブリックビューイングで沸く
中村の同点弾には、SNSでも反応が相次いだ。日本サッカー協会の公式X(SAMURAI BLUE)は得点シーンを動画付きで投稿し、ファンの間で拡散した。
中村のMOM選出は、イギリスメディア「BBC」のユーザー投票による試合採点に基づく。中村は「7.61」を獲得し、両チームを通じてトップの評価を受けた。
地元の我孫子市も動いた。市は1次リーグ第2戦と第3戦に合わせて市内施設でパブリックビューイングを開く。星野順一郎市長は「困難に直面しても、決して諦めることなく、目標に向かって努力し続ける中村選手の姿は、子どもたちの憧れであり、大きな夢を抱かせてくれる存在です」とコメントを寄せた。
チュニジア戦、スウェーデン戦へ 決勝T進出をかけた連戦
日本のグループF第1節は勝ち点1で終わった。次は6月21日のチュニジア戦、26日のスウェーデン戦と続く。同組のスウェーデンは初戦でチュニジアを5-1で下し、白星発進している。
オランダ相手につかんだ勝ち点1は、決勝トーナメント進出を争ううえで意味を持つ。初戦で結果を残した中村が、残る2戦でどこまでゴールを伸ばすか。我孫子から世界へ出たアタッカーの挑戦は続く。
[文/構成 by 橘すろべ]





























































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