ザ・ワイルドワンズ、結成60周年記念ライブ 植田芳暁が紅白目標、鳥塚しげき・島英二らメンバーの現在

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グループサウンズのザ・ワイルドワンズが11月5日、東京・なかのZERO大ホールで結成60周年記念ライブを開いた。デビュー曲「想い出の渚」の発売からちょうど60年の日だった。ドラムの植田芳暁(78)は目標に「紅白歌合戦」を挙げ、ツアーは2027年も続く。
デビューから60年の11月5日、なかのZEROで記念ライブ
この日のメンバーは、ギターの鳥塚しげき(79)、ドラムの植田芳暁、ベースの島英二(79)、そしてギターの加瀬友貴(44)の4人だった。友貴は2015年に亡くなったリーダー・加瀬邦彦の次男にあたる。結成メンバー3人はそろって70代後半を迎え、バンドは国内最年長のグループサウンズとして紹介された。
11月5日という日付には意味がある。1966年11月5日、バンドはデビュー曲「想い出の渚」を世に出した。60年後の同じ日に、東京で記念の公演を開いたのだ。
この日のステージでは4人全員がボーカルも受け持ち、「想い出の渚」や再結成時の曲「白い水平線」に加え、フォークのメドレーやザ・ベンチャーズの曲を演奏したという。植田のドラムソロ、ギターソロ、歌謡曲の振り付けメドレーもプログラムに入った。報道によると、キーボードのミッキー吉野(74)もゲストで加わったという。公式サイトのツアー日程では、ミッキー吉野は和歌山・姫路・金沢・名古屋・岐阜・大阪・静岡・横須賀の各公演にゲストとして名前が載っている。
公演は3月7日の和歌山県民文化会館から始まった60周年記念ツアー「お楽しみはこれからだ!〜想い出の渚の軌跡〜」の一つだ。ツアーは和歌山、姫路、金沢、名古屋、岐阜、大阪、さいたま、静岡県森町、横須賀を回り、東京公演は10公演目にあたる。今回のツアーは2時間半の長い構成だが、4人は長さを苦にしていないという。
植田芳暁が掲げた目標は「紅白歌合戦」
開演前の囲み取材で、植田は目標に「紅白歌合戦」を挙げた。ハードルは高いほど頑張れる、という趣旨の言葉を続けている。
紅白への思いは、この日に始まった話ではない。3月4日のテレビ朝日「徹子の部屋」出演を知らせる公式サイトの案内にも、60周年を迎えた合言葉は「紅白」を目指すことだと書かれていた。ツアーが始まる前から、紅白は目標として掲げられていたのだ。
植田は取材で、年齢に抗うというより、どこまでやれるかへの挑戦だという考えも語った。公演に来た人から来て良かったと言われるのが一番うれしく、その言葉で自分たちも頑張ろうと思える、という。
東京公演そのものも、植田にとっては一つの目標だった。都内の大きな会場で記念公演を開くことを目指してきたと話し、この日は内容をこれまでの公演から少し変えたとも明かしている。
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4人から5人、そして再び4人へ メンバーの変遷
ザ・ワイルドワンズは1966年7月に結成した。名付け親は加山雄三(89)で、同じ年の11月に出した「想い出の渚」が大ヒットとなり、グループサウンズの流行を引っ張った。作詞は鳥塚、作曲は加瀬邦彦が手がけている。
| 時期 | 主な出来事 |
|---|---|
| 1966年7月 | 加瀬邦彦・ |
| 1966年11月5日 | デビュー曲「想い出の渚」発売 |
| 1968年 | キーボードの渡辺茂樹が加入し5人に |
| 1971年 | 解散 |
| 1981年7月 | 葉山マリーナで再結成コンサート |
| 2014年3月 | 渡辺茂樹が63歳で死去 |
| 2015年4月 | リーダーの加瀬邦彦が74歳で死去 |
| 2016年 | 加瀬邦彦の次男・ |
1968年に加わった渡辺茂樹は、愛称「チャッピー」で親しまれたキーボード奏者だった。解散後はキャンディーズのバックバンドに参加し、キャンディーズの最後のシングル「つばさ」を作曲した。2014年3月に63歳で亡くなっている。
リーダーの加瀬邦彦は2015年4月に74歳で亡くなった。12弦ギターはワンズの音の柱で、解散後は作曲家として、また沢田研二のプロデューサーとしても活躍した人物だ。その後を継いだのが次男の友貴だ。結成50周年のころからステージに加わり、取材では父が亡くなって11年、自分が入って10年になると話した。
鳥塚は取材で、4人で始まり、5人になり、2人が亡くなって、また4人になったという歩みを口にした。60年については「あっという間の60年」と表現している。
友貴は、年を重ねるほどワイルドワンズで活動する意味があると語り、この日の公演を「今日は通過点」と位置づけた。
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鳥塚しげき・島英二・植田芳暁の現在
3人の結成メンバーは、バンドの外でもそれぞれ音楽を続けてきた。公式サイトのメンバー紹介をもとに、それぞれの歩みを見ていく。
鳥塚しげきは1947年3月23日生まれ。立教大学のアマチュアバンドに在籍していたころにワンズへ加わり、「想い出の渚」で作詞家としての一歩を踏み出した。解散後はテレビドラマへの出演やラジオのパーソナリティー、NHK教育テレビの「歌のお兄さん」としても活動し、1983年からは全国の養護学校(現在の特別支援学校)を訪ねる「ふれあいコンサート」を開き、2007年には訪問校が100校に達した。2003年にはヴィレッジ・シンガーズの小松久とデュオ「とりづか+こまつ」を組んでいる。
取材では、ツアーはどこへ行っても満員だったと話し、この年代のバンドで活動を続けているのは自分たちだけなので客席の期待も大きい、と受け止めていた。
島英二は1947年10月24日生まれで、ワンズではベースを担当する。湘南のアマチュアバンドで名を知られ、1966年に参加した。ギターへの思いも強く、「加山雄三&ハイパーランチャーズ」や「島英二&ココナッツクラブ」ではギタリストを務めてきた。模型づくりが高じて人が乗れる蒸気船を作り、湘南の海で楽しんでいることも公式サイトで紹介されている。
その島は、60周年のこの日をずいぶん先のことだと思っていたと話した。曲数が少ないと自分たちが寂しい、もっと多くの曲を聴いてほしいとも語っている。
植田芳暁は1948年2月7日生まれ。高校時代に組んだバンド「ザ・ディメンション」でフジテレビ「勝ち抜きエレキ合戦」を勝ち抜き、その後ワンズの結成に加わった。当時は珍しい”歌うドラマー”として人気を集めた。解散後は「ZOO」などのバンドを経て、「植田芳暁とレイアウト」や「加山雄三&ハイパーランチャーズ」でも演奏してきた。
ワンズは今も年間40〜50回のライブを続けているという。2026年は1月18日にNHKラジオ第1「ラジオ深夜便」、7月21日にNHK総合「うたコン」にも出演した。
ツアーは2027年も 新歌舞伎座公演と銀座のライブ
植田は取材で、60周年ツアーは来年も続き、追加の公演もあると話した。公式サイトには、2027年2月7日に大阪・新歌舞伎座での公演が載っており、ゲストはミッキー吉野だ。予定曲には「想い出の渚」「愛するアニタ」「長い髪の少女」などが並ぶ。
年内には、銀座のライブハウス「ケネディハウス銀座」への出演も続く。公式サイトでは11月19日、11月23日、12月21日、12月24日の4日程が案内されている。
3月6日には結成60周年記念盤「想い出の渚の軌跡」も出た。デビュー曲から最新曲までの全20曲を収め、メンバーそれぞれが1曲ずつ選んでいる。
| メンバー | 担当 | 記念盤で選んだ曲 |
|---|---|---|
| 鳥塚しげき | ギター | 夏が来るたび |
| 植田芳暁 | ドラム | Don’t |
| 島英二 | ベース | 思い出の砂浜 |
| 加瀬友貴 | ギター | 帰らぬ舟 |
最後の20曲目は新曲「嗚呼、素晴らしき世界」で、加瀬邦彦が残した曲に友貴が歌詞を付けた。父の曲に息子が言葉を乗せ、ツアーでも演奏している。
2027年には鳥塚と島が80歳を迎える。植田が口にした紅白という目標に向けて、60周年のツアーは2027年へ続く。
[文/構成 by Webライター 朝倉あずさ]










































































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