東洋大学相撲部、全国学生相撲選手権で8年ぶり団体優勝 決勝は主将・奥田史祐が副将戦で決める

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第104回全国学生相撲選手権大会の団体戦Aクラスが11月1日、東京・両国国技館であり、東洋大学が決勝で日本体育大学を3-2で破って優勝した。東洋大学の団体優勝は2018年以来8年ぶり7回目。2-1で迎えた副将戦で、文学部4年の主将・奥田史祐が山崎柊をはたき込みで下し、優勝を決めた。
決勝は日体大に3-2、副将戦のはたき込みで決着
決勝の相手は、前日10月31日の個人戦で学生横綱となったバットヤッグ・バヤルボルド(3年)と、昨年の学生横綱・杉本弘樹(4年)を抱える日本体育大学だった。日体大は団体予選を1位で通過しており、東洋大学は予選2位からの勝ち上がり。6月の東日本学生相撲選手権では、この日体大に0-5で敗れていた。
流れを作ったのは先鋒の福原丈一朗(2年)だった。右四つで両まわしを引き、バヤルボルドを寄り切って先勝する。二陣の麻田遥人(1年)はアルタンゲレル・デルゲルバト(3年)に突き出されたが、中堅の仲野奏人(2年)がニャムオチル・トゥルボルド(2年)をはたき込み、東洋大学が2-1と王手をかけた。
副将戦に上がったのは主将の奥田だった。立ち合いで当たった直後にはたき込み、山崎を下して3勝目。この時点で優勝が決まった。最後の大将戦は山岸力(4年)が杉本に突き出されて敗れ、最終スコアは3-2となった。
| 対戦 | 東洋大学 | 決まり手 | 日本体育大学 | 勝者 |
|---|---|---|---|---|
| 先鋒 | 福原丈一朗 | 寄り切り | バヤルボルド | 東洋大・ |
| 二陣 | 麻田遥人 | 突き出し | デルゲルバト | 日体大・ |
| 中堅 | 仲野奏人 | はたき込み | トゥルボルド | 東洋大・ |
| 副将 | 奥田史祐 | はたき込み | 山崎柊 | 東洋大・ |
| 大将 | 山岸力 | 突き出し | 杉本弘樹 | 日体大・ |
日体大は、個人戦4強に入ったバヤルボルド、デルゲルバト、トゥルボルドの3人を前半に並べていた。バヤルボルドは準決勝の先鋒戦で日本大学の児玉颯飛(1年)に小手投げで敗れた際に左肘を痛めていたが、決勝でも先鋒で土俵に上がった。その相手から先鋒の福原が白星を挙げ、日体大の前半3人のうち2人を東洋大学が破ったことになる。
準決勝は近大に1-2から逆転、準々決勝は5-0
団体戦は先鋒、二陣、中堅、副将、大将の5人が1番ずつ取り、勝った数の多い大学が次へ進む。決勝トーナメントは予選を勝ち抜いた8校で争い、試合ごとに交代選手を含む7人の中から出場選手と順番を組み替えられる「フリーオーダー制」で行われた。
東洋大学は準々決勝で金沢学院大学を5-0で退けた。準決勝の相手は近畿大学。この試合で中堅に入った奥田は大谷夏希に押し出されて敗れ、東洋大学は1-2と追い込まれて副将戦を迎えた。それでも山岸が近大の長内風道(3年)を破って2-2に戻す。大将戦では仲野が浦山将瑛(1年)をはたき込み、逆転で決勝進出を決めた。
もう一方の準決勝は日体大が昨年優勝の日本大学を3-2で破った。こちらも1-2からの逆転で、副将戦で杉本が伊賀慎之助(3年)を押し出し、大将戦でトゥルボルドが鮫島輝(2年)をはたき込んだ。
東洋大学の出場順にも工夫があった。先鋒の福原と二陣の麻田は予選から前に置き続け、中堅から後ろは相手の布陣を読んで相性の良い選手をぶつける方針を採った。準決勝では大将だった仲野が、決勝では中堅に回っている。準決勝で黒星を喫した奥田は、決勝では副将に入り、優勝を決める白星を挙げた。
| 回戦 | 東洋大学の結果 |
|---|---|
| 予選 | 2位で通過 |
| 準々決勝 | 5-0 |
| 準決勝 | 3-2 |
| 決勝 | 3-2 |
前回優勝は2018年、昨年は決勝で日大に敗れる
全国学生相撲選手権は1919年(大正8年)に始まった大学相撲の全国大会で、2日目の団体戦が大学日本一を決める。東洋大学の団体優勝はこれで7回目となった。前回は2018年で、当時の優勝メンバーには、のちに十両へ上がった白石雅仁(現・東白龍)がいた。
そこから8年、頂点には届かなかった。昨年2025年の大会は大阪府堺市で開かれ、東洋大学は決勝まで勝ち進んだが、日本大学に1-4で敗れて準優勝に終わっている。2年続けて決勝の土俵に立ち、今年は頂点に立った。
個人戦で上位に入れなかったことも、団体戦の結果を際立たせる。前日の個人戦で、東洋大学は16強に2人が残ったものの、準々決勝に進んだ選手は1人もいなかった。8強以上に与えられる大相撲の幕下最下位格付け出しの資格には、東洋大学から届いた選手はいない。
それでも団体戦では、個人戦の上位4人のうち3人をそろえた日体大を破った。
奥田史祐主将「強さはチーム力」
奥田は東洋大学文学部の4年生。今年3月に主将を任され、28人の部員をまとめてきた。部員全員への声かけを欠かさなかったという。
報道によると、副将戦の前、後輩たちが先に2点を取ってくれたので、主将として自分が決めるという「強い気持ち」で土俵に上がったと話した。追い込まれていたのは日体大の方で、相手のほうが緊張していると考えていたとも明かしている。6月の東日本学生選手権で0-5と敗れた相手に対し、借りを返す気持ちで決勝に臨んだという。
優勝の瞬間、選手たちは涙を流して抱き合い、奥田は仲間に胴上げされた。東洋大学の公式サイトによると、奥田は優勝後のインタビューで、強さは「チーム力」だったと語った。報道では、個人の力では他大学に劣るが、28人の部員全員で声を掛け合って戦ったと説明している。インカレ優勝が夢で、そのために日頃から稽古を重ねてきたとも話した。
卒業後は就職し、相撲は続けない予定だと報じられている。社会人になってから何かあった時は、この日を思い出して頑張りたいという趣旨を口にした。
就任3年目の荒木関賢悟監督は、それぞれが力を出せれば優勝できると思っていたと話し、勝てない時期もあった中で3年間コツコツ取り組んできた選手が育ったと評価した。表彰式の後には、監督も胴上げで宙を舞った。
学生横綱バヤルボルドの日体大を破った意味
前日の個人戦では、日本体育大学3年のバヤルボルドが決勝で日本大学の伊賀を寄り倒し、初優勝した。日体大勢は4強のうち3人を占め、個人戦は3年連続で日体大の選手が制した。バヤルボルドは団体戦を前に個人と団体の2冠を目標に掲げていた。
関連記事:バヤルボルド、全国学生相撲選手権で初優勝 日本体育大学3年、幕下最下位格付け出し資格
その2冠を止めたのが東洋大学だった。団体戦のベスト8は東日本と西日本から4校ずつで、西日本からは近畿大学、朝日大学、愛知学院大学、金沢学院大学が決勝トーナメントへ進んだ。
東洋大学は、大相撲にも多くの力士を送り出してきた。2014年の学生横綱でアマチュア横綱にも輝いた御嶽海、2016年の団体優勝に貢献して荒汐部屋へ入門した若隆景、2018年の優勝メンバーだった東白龍らが卒業生にいる。
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東洋大学は主将の奥田が卒業とともに相撲を離れる。一方で、決勝で白星を挙げた福原と仲野は2年生で、二陣を務めた麻田は1年生だ。予選から前を任された下級生が残り、8年ぶりの優勝を手にしたチームは来年、王者として全国学生選手権の土俵に戻る。
[文/構成 by スポーツ担当ライター 疾風(HAYATE)]









































































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