ナイチンゲールダンス・ヤス、吉本と契約終了 何があったのか、本人が明かした理由「個人でお笑いライブを主催」とコンビのこれから

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吉本興業は11月1日、お笑いコンビ「ナイチンゲールダンス」のヤス(33)とのマネジメント契約を10月31日付で終えたと発表した。ヤスは同じ日にXで、理由は「個人でお笑いライブを主催したこと」だと明かしている。コンビは解散せず、相方の中野なかるてぃん(32)は吉本に残る。ライブの中身や今後について、本人はまだ語っていない。
吉本は理由に触れず、ヤス本人がXで説明
吉本興業は11月1日、公式サイトに「ナイチンゲールダンス ヤス 契約終了のご報告」を掲載し、10月31日付でマネジメント契約を終了したと報告した。発表文は契約終了の理由に触れず、コンビの今後について次のように記している。
「なお、ナイチンゲールダンスとしての活動は継続し、相方の中野なかるてぃんは弊社所属のまま、タレント活動を続けてまいります」
締めくくりは「ファンの皆様、関係各位におかれましては、引き続き、ナイチンゲールダンスへのご支援を賜りますようお願い申し上げます」という一文だった。
理由を語ったのは、ヤス本人だ。同じ日にXへ文書を投稿し、「このたび、僕が個人でお笑いライブを主催したことを理由に、吉本興業との契約が終了することとなりました」と報告した。
ここまでの流れを日付順に並べると、次のようになる。
| 日付 | 出来事 |
|---|---|
| 2026年10月31日 | 吉本興業とのマネジメント契約が終了 |
| 11月1日 | 吉本興業が公式サイトで発表。ヤスがXで理由を報告し、 |
| 12月1日 | 渋谷よしもと漫才劇場で予定していた「中野なかるてぃんのおもしろゲームライブ」 |
| 12月3日 | 同劇場で予定していた「中野なかるてぃん単独ライブ『てぃん独ライブ』」 |
数か月のあいだSNSを更新していなかった理由も、ヤスは同じ文書で説明している。
本人が明かしたこと、明かしていないこと
ヤスの文書は、謝罪と感謝が中心だった。SNSを止めていた理由を「個人の発信によって誤解が生じ、会社にご迷惑をおかけすることを避けるため、更新を控えていました」と説明し、「この数ヶ月間、SNSを更新できず、ご心配をおかけして申し訳ありません」とファンにわびている。
吉本への思いもつづった。「僕自身、吉本興業には感謝の気持ちしかなく、謝罪を重ねてきました」と書き、「現場の社員の皆さんにも本当に良くしていただきましたが」と前置きしたうえで、「最終的にはこのような形となりました」と結論を伝えている。所属した期間については「10年間、本当に素晴らしい経験をさせていただき、ありがとうございました」と感謝を述べた。
一方で、書かれていないことも多い。
主催したライブの公演名や日時、会場、事務所に相談したかどうかについて、ヤスは触れていない。吉本の発表にも説明はなく、本人の言う「個人で」が具体的に何を指すのかは分からないままだ。今後の活動も「今はまだ気持ちの整理がついておらず、今後については何もお話しできません」とし、答えを先送りした。
背景をめぐっては、芸能ライターの田辺ユウキ氏がYahoo!ニュース エキスパートの記事で、有料のオープンチャットを使い、事務所の許可を得ずにファン向けのライブを開いたことが背景とされる、との見方を示した。ただし、吉本も本人もこの点を説明しておらず、公式に確かめられた事実ではない。
主催ライブを数多く手がけてきた芸人
ヤスは、もともと自分で企画するライブの多い芸人だった。2024年8月に公開された東京ウォーカーの連載「ヤスのコラム」では、5年前に吉本で最も多い年間97本の主催ライブを開いたと明かしている。2位は4本だったという。
同じコラムで、客を集めるために手探りで試し続けてきたと書き、「需要を考え続けているだけで理解はしているつもりはありません」とつづった。吉本の劇場でも、渋谷よしもと漫才劇場の公式Xがヤス主催の「22期コーナーライブ」を告知するなど、事務所の公演として主催ライブを重ねてきた経緯がある。
事務所を通さないライブはなぜ問題になりうるのか
吉本は今回、どの点を問題としたのかを公表していない。そのため、ここでは確認できる制度の経緯と、識者の見方を分けて紹介する。
制度の面で押さえておきたいのが、2019年の出来事だ。所属芸人が事務所を通さずに反社会的勢力の会合へ出演していたことが発覚し、吉本は同年8月、約6000人の所属芸人全員と、反社会的勢力との関係を断つことなどを盛り込んだ「共同確認書」を交わす方針を示した。一定の仕事量がある芸人とは、従来の専属マネジメント契約か、新たに設けた専属エージェント契約のいずれかを書面で結ぶ仕組みも整えている。
田辺氏は前出の記事で、事務所が把握していない活動では事故や客とのトラブルが起きた際の対応が難しくなると指摘した。独自の有料公演は所属劇場の集客や収益と「競合する可能性もある」とし、2019年の問題は事務所を通さない仕事が「反社会的勢力との接点を生む危険性」を浮き彫りにしたとも書いている。いずれも田辺氏の見方で、吉本の説明ではない。
令和ロマン・髙比良くるまの前例
コンビの片方だけが吉本を離れる例は、最近もあった。
2025年4月28日、吉本は令和ロマンの髙比良くるまとのマネジメント契約を「双方合意の上」で同日付で終えたと発表した。くるまは同年2月、過去にオンラインカジノを利用していたとして謝罪し、活動を自粛していた。発表では令和ロマンとしての活動は続け、相方の松井ケムリは吉本に残るとしている。
契約終了に至った事情は2組で異なる。それでも「コンビは継続、相方は吉本に所属したまま」という発表の中身は、ナイチンゲールダンスと重なる。
コンビは解散せず、中野なかるてぃんは吉本に残る
相方の中野なかるてぃんは11月1日、ヤスの投稿を引用し、「この数ヶ月間ご心配をおかけしました」とつづったうえで、「相方は事務所を離れますがナイチンゲールダンスは解散する訳ではないので今後ともよろしくお願いします!」と投稿した。
影響は中野の舞台にも及ぶ。渋谷よしもと漫才劇場の公式Xは【公演中止のお知らせ】として、12月1日の「中野なかるてぃんのおもしろゲームライブ」と、3日の「中野なかるてぃん単独ライブ『てぃん独ライブ』」の中止を告知した。中野はこの告知を引用し、「僕は吉本に残っているのですが劇場メンバーからは外れるので漫才劇場での主催が出来なくなり、こちらの2公演が公演中止、払い戻しになりました」と説明。「申し訳ございません」とわびた。
ナイチンゲールダンスの歩みとM-1の成績
ナイチンゲールダンスは、ツッコミのヤスとボケの中野によるコンビで、2人ともNSC東京校22期の出身だ。中野は一橋大学法学部を卒業し、芸人の道へ進んだ。2023年には「ツギクル芸人グランプリ2023」で優勝している。
M-1グランプリでは、次のような成績を残してきた。
| 大会 | 成績 |
|---|---|
| M-1グランプリ2023 | 準決勝進出、 |
| M-1グランプリ2024 | 準決勝進出 |
| M-1グランプリ2025 | 準々決勝進出 |
2023年から2年続けて準決勝まで勝ち上がり、決勝の舞台にあと一歩まで迫ったコンビだ。
コンビの今後、ヤスは「何もお話しできません」
吉本の発表と2人の投稿で確かなのは、ナイチンゲールダンスとしての活動が続くこと、中野が吉本に所属したまま活動すること、そして中野が劇場メンバーから外れることだ。所属が分かれた2人がどこでコンビとして舞台に立つのか、具体的な活動の場はまだ示されていない。
ヤスは文書の最後で、今後について話せない状態だと明かした。本人が「10年間」と振り返った事務所への感謝と謝罪を重ねたうえでの区切りとなる。中野が書いた「解散する訳ではない」という言葉どおり、ナイチンゲールダンスの名前は残る。
[文/構成 by ライター 小川 そら]







































































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