米ジョージア州議会選、未取り込みのメモリーカードで首位逆転 共和党現職が262票リード、州が調査

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米ジョージア州議会下院154区で、集計システムに入っていなかったメモリーカードの結果が11月6日に反映された。民主党新人に58票差で負けていた共和党現職のグリーン氏が、262票差の首位に立った。数字はまだ非公式で、州務長官室が経緯の調査を始めている。
58票差の劣勢から262票差のリードへ
11月3日に投票があったジョージア州議会下院の第154選挙区で、開票の首位が入れ替わった。カードが反映される前の非公式の集計では、民主党の新人ハリー・ジェームズ氏が58票差で先行し、共和党の現職ジェラルド・グリーン氏が追う展開だった。
流れが変わったのは11月6日だ。選挙区に含まれるジョージア州南西部のセミノール郡で、結果の入ったメモリーカード1枚が郡の集計システムに取り込まれていないことが分かり、同じ日に中身が反映された。州の選挙管理を担う州務長官室は同日、グリーン氏が262票差でリードしたと発表している。
わずか3日で、負けていた側と勝っていた側が入れ替わったことになる。ただし、カードにどれだけの票が入っていたのか、どちらの候補に何票が流れたのかは明らかにされていない。
グリーン氏は「信じられない」と驚きを口にし、このまま確定してほしいと話したという。一方のジェームズ氏がどう受け止めているかは、6日の時点では伝わっていない。
受付人数と投票数の「約388」のずれが手がかりに
最初に異変に気づいたのは、郡ではなく州だった。州務長官室は選挙後の定例の点検で、セミノール郡の数字に食い違いを見つける。選挙当日に投票所で受付を済ませた有権者の数が、郡の報告した投票数より約388多かったのだ。
受付を済ませた人数と、集計に入った票の数が大きくずれていれば、どこかで票が抜け落ちている疑いが出てくる。州務長官室から連絡を受けた郡の選挙管理委員会が調べたところ、カード1枚が集計システムに入っていなかったことが分かった。州の選挙部長ブレイク・エバンス氏は、郡が「メモリーカードを1枚見落としていたことに気づいた」と説明している。
裏を返せば、郡の側は州から連絡を受けるまで、この抜けに気づいていなかったことになる。選挙の夜から3日間、154区の数字はカード1枚分が欠けたまま示されていた。
約388という数字は、あくまで受付人数と報告投票数の差を表す。カードに388票が入っていたと州が発表したわけではなく、両者は分けて考える必要がある。
カードが見つかった場所や、どの投票所のものか、どの段階で取り込みから漏れたのかは公表されていない。セミノール郡の選挙管理委員会からは、6日午後の地元のテレビ局の問い合わせに対してコメントが得られず、郡としての説明は伝わっていない。
結果データが集計システムに入っていなかった
「数えられていない票が見つかった」と聞くと、箱に入ったままの投票用紙がどこかから出てきた場面を思い浮かべるかもしれない。州が説明しているのは、集計システムへのデータの取り込みが抜けていたという話だ。
問題になったのは、結果のデータが入ったメモリーカードだ。このデータが郡の選挙管理システムへ取り込まれて、初めて郡の合計に加わる。取り込みが1枚分抜ければ、カードに記録された結果は残っていても、その分は郡の合計に反映されないままになる。セミノール郡では、その状態のまま選挙の夜からの数字が出ていた。
州務長官室が使った言葉も「アップロードされていなかった」「見落とされた」で、票が失われたという説明ではない。カードにすでに記録されていた結果が、遅れて郡の合計に反映されたという説明だ。不正や改ざんがあったとする公式の説明はない。とはいえ、州が不正の有無について結論を出したわけでもなく、何が起きたのかを確かめるのはこれからだ。
州が調べる3つの点と11月9日の認証期限
ブラッド・ラフェンスパーガー州務長官は6日、調査を始めると発表した。調べるのは、カードがなぜ見落とされたのか、決められた選挙の手続きが守られていたのか、同じことを防ぐために何が必要か、の3点になる。
長官は、この見落としが数字に影響しただけでなく、誰がリードしているかまで変えたと指摘した。受け入れられないとして、経緯を正確に突き止める考えを示している。接戦では報告されていない比較的少ない票でも結果を左右しうるとも述べ、点検の仕組み自体は働いたとの見方も示した。
| 時点(現地) | 154区の状況 |
|---|---|
| カード反映前 | 民主党ジェームズ氏が58票リード |
| 11月6日 | 共和党グリーン氏が262票リード |
| 11月9日午後5時 | セミノール郡の認証期限 |
262票差は11月6日に州務長官室が示した非公式の数字で、選挙結果はまだ確定していない。郡は選挙翌週の月曜にあたる11月9日午後5時(日本時間10日午前7時)までに、結果を認証しなければならない。
民主党側では、次の議長に就く見込みのキャロリン・ヒューリー議員の事務所が、追加の対応が要るかどうかを確認しているという。ジェームズ氏の陣営が異議を申し立てたという話は、8日の時点では伝わっていない。
連邦下院ではなく州下院、多数派の余裕は1議席に
舞台は連邦議会ではない。ジョージア州議会の下院は州の法律や予算を決める州レベルの議会で、ワシントンにある連邦議会の下院とは別の組織だ。11月3日には連邦議会の中間選挙も行われたが、154区の結果は連邦下院の議席数には関係しない。
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州下院は180議席で、過半数は91。共和党は2004年の選挙以来、多数派を握り続けてきた。11月の選挙で民主党は共和党から13議席を奪い、2議席を失ったとみられ、154区を除いても92議席に届く見通しだ。約20年ぶりに多数派が入れ替わる公算が大きい。
154区の逆転が左右するのは、その余裕の大きさになる。グリーン氏のリードがこのまま確定すれば、民主党の議席は過半数を1つ上回るだけ。12月1日には共和党現職と民主党候補による別の選挙区の決選投票も控えており、そこで民主党が勝てば余裕は2議席に広がる。
議席の数字はどれも11月8日時点の非公式なものだ。郡の認証と州の調査の行方しだいで、州議会の力関係を測る数字もまだ動く。
[文/構成 by ソウマ 蓮]












































































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