ラフターラインズ、エリザベス女王杯で武豊と初コンビ 右前肢の蹄の熱感で毎日王冠は見送り直行

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
オークス3着のラフターラインズ(牝3)=美浦・小笠倫弘厩舎=が、11月15日に京都競馬場で行われる第51回エリザベス女王杯(GⅠ、芝2200メートル)で武豊騎手(57)と初めてコンビを組む。11月4日、所属クラブのサンデーサラブレッドクラブが発表した。秋初戦に予定していた毎日王冠は、右前脚の蹄に熱感が出たため見送っており、5月24日のオークス以来、約半年ぶりの実戦がGⅠの舞台になる。
武豊は11月11日の最終追い切りに騎乗予定
クラブの発表を受けた報道によると、武豊騎手は11月11日の最終追い切りで美浦トレーニングセンターに出向き、自ら手綱を取る予定だ。ラフターラインズは11月4日に美浦のウッドチップコースで軽めに調整され、5日に1週前追い切りを行う予定と伝えられた。
デビューから6戦の鞍上は戸崎圭太、武藤雅、藤岡佑介、ダミアン・レーンの4人。フローラステークスとオークスはレーンが騎乗していた。武豊騎手がこの馬にまたがるのは、レースでは今回が初めてとなる。
エリザベス女王杯の特別登録は11月1日に締め切られ、23頭が登録した。JRAが11月2日に発表した特別登録馬のレーティング順位で、ラフターラインズは111の4位に入っている。出馬投票をした馬のうちレーティング上位10頭はほかの日本馬より優先して出走できる規定で、11月2日発表の順位のままなら優先出走の対象だ。
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枠順と発走時刻は、出馬投票のあとに発表される。
骨折、そして蹄の熱感 秋の予定は2度変わった
春の2戦で評価を一気に上げた馬だった。
4月26日のフローラステークス(GⅡ、東京芝2000メートル)を1番人気で制し、2着エンネに1馬身1/4差をつけて重賞初勝利。2着までに与えられるオークスの優先出走権を手にした。続く5月24日のオークス(GⅠ、東京芝2400メートル)は2番人気で、18頭立ての大外、8枠18番から後方に構え、4コーナーは13番手。上がり3ハロン33秒3で追い込んだが、勝ったジュウリョクピエロ、2着ドリームコアとはクビ、クビの差の3着に終わった。勝ち時計の2分25秒6と同タイムで、届きそうで届かなかった。
ところが6月10日、クラブは左前脚の橈側(とうそく)手根骨の骨折を発表する。全治3か月以上の診断で、骨片を取り除く手術は必要なく、秋には間に合う見込みと伝えられた。この時点で、秋の目標はエリザベス女王杯に置かれていた。
オークスのあとは福島県のノーザンファーム天栄で調整を続け、8月15日には秋の予定が具体的になる。内回りで争う京都の秋華賞(10月18日)はコース形態などを考えて見送り、10月4日の毎日王冠(GⅡ、東京芝1800メートル)を使ってから、外回りのエリザベス女王杯へ向かう計画だった。毎日王冠は古馬の牡馬もそろうレースで、3歳牝馬が年上の相手と初めて戦う一戦になるはずだった。
この計画も崩れる。9月10日に美浦へ戻り、13日には坂路で4ハロン77秒0と60秒8の2本を消化した。右前脚の蹄に熱感が見つかったのは、この調教のあとだった。患部を気にするしぐさもあったという。数日様子を見ても熱感は引かず、16日の馬体チェックのあと、小笠調教師と協議して毎日王冠の見送りを決めた。騎乗運動を再開する時期の見通しが立たず、馬の状態を最優先にするとして、福島県のノーザンファーム天栄へ放牧に出された。
前哨戦を挟まず、オークスからエリザベス女王杯へ直接向かう。5月24日から11月15日までは175日、ほぼ半年のブランクになる。
6戦2勝、獲得賞金は1億円超
ラフターラインズは2023年2月6日生まれ。北海道安平町のノーザンファームで生産された。2025年8月の新潟でデビューし、通算成績は6戦2勝、2着1回、3着3回。一度も3着以内を外していない。
牡馬相手の経験もある。2026年2月10日のきさらぎ賞(GⅢ)では、牡馬8頭を相手に勝ったゾロアストロからアタマ、ハナの差の3着に入った。9頭立てで牝馬はラフターラインズだけ。斤量は牡馬より2キロ軽い55キロで、勝ち時計の1分48秒0と同タイムだった。
| 日付 | レース | 騎手 | 着順 |
|---|---|---|---|
| 2025年8月17日 | 2歳新馬 | 戸崎圭太 | 2着 |
| 2025年10月5日 | 2歳未勝利 | 戸崎圭太 | 1着 |
| 2025年12月6日 | こうやまき賞 | 武藤雅 | 3着 |
| 2026年2月10日 | きさらぎ賞 | 藤岡佑介 | 3着 |
| 2026年4月26日 | フローラステークス | ダミアン・レーン | 1着 |
| 2026年5月24日 | オークス | ダミアン・レーン | 3着 |
中央での獲得賞金は1億1619万円。オークスの3着は、初めての2400メートルでも勝ち馬と同タイムで走れることを示した結果だった。
父は2017年の皐月賞と2019年の大阪杯を勝ったアルアイン、母はキングカメハメハの娘バンゴール。母の母ローザブランカ、3代母ローズバド、4代母ロゼカラーとさかのぼる牝系で、ロゼカラーの母ローザネイから続く血統は競馬ファンの間で「バラ一族」と呼ばれる。
4代母ロゼカラーとも組んだ武豊、30年ぶりの縁
武豊騎手とこの一族の縁は古い。ラフターラインズの4代母にあたるロゼカラーは、1996年のエリザベス女王杯に武豊騎手を背に出走し、13着に終わった。ちょうど30年前の一戦だ。
1987年のデビューから40年目のシーズンを送る武豊騎手は、エリザベス女王杯で4勝を挙げている。2001年のトゥザヴィクトリー、2002年のファインモーション、2003年と2004年のアドマイヤグルーヴで、4年連続の勝利だった。2004年を最後に、この競走の勝ちからは遠ざかっている。
一方で、3歳馬には斤量の利がある。エリザベス女王杯は牝馬の定量戦で、3歳は54キロ、4歳以上は56キロ。ラフターラインズは2キロ軽い条件で年上の牝馬に挑む。2025年の第50回は、4歳のレガレイラが制した。
相手関係を見ると、11月2日発表のレーティング順位で1位はカムニャック(114)。10月11日のアイルランドトロフィー(GⅡ)を勝ち、エリザベス女王杯の優先出走権を得ている。2位がジュウリョクピエロ(112)、ラフターラインズは111で、アクアヴァーナル、ジョスラン、クイーンズウォークと同じ数字の3〜6位に並んだ。
同じ3歳では、オークスを勝ったジュウリョクピエロも秋華賞を回避してエリザベス女王杯に目標を切り替えた。春の東京でクビ差を争った2頭が、京都の外回りでもう一度顔を合わせる可能性がある。
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骨折と蹄の不安を越えて、半年ぶりの実戦。オークスで届かなかったクビ差を、初めて組む武豊騎手と埋めにいく。
JRAはエリザベス女王杯のプレレーティングを11月9日に発表する予定で、出走馬は出馬投票を経て確定する。
[文/構成 by スポーツ担当ライター 疾風(HAYATE)]








































































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