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東日本新人王決勝の前日計量、輪島功一の孫・磯谷広太が63.3キロでクリア 2度目の決勝でトロフィー狙う

東日本新人王決勝の前日計量、輪島功一の孫・磯谷広太が63.3キロでクリア 2度目の決勝でトロフィー狙う

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プロボクシングの東日本新人王決勝戦の前日計量が11月2日、東京都文京区の日本ボクシングコミッション(JBC)本部事務局で行われ、スーパーライト級決勝に出る磯谷広太(19)=三迫=は63.3キロでクリアした。祖父は元WBA・WBC世界スーパーウエルター級王者の輪島功一氏(83)。計量後は早く試合をしてトロフィーを手にしたいと話し、11月3日の後楽園ホールで竹内凰騎(19)=T&T=と拳を交える。

63.3キロでパス、相手の竹内は63.2キロ

スーパーライト級の規定は63.5キロ以下。磯谷はリミットを200グラム下回る63.3キロ、竹内は300グラム下回る63.2キロで、ともにパスした。決勝は5回戦で、11月3日の大会では11試合のうち第9試合に組まれている。

計量後の取材で、磯谷は早く試合をしたいという気持ちとトロフィーへの思いを口にした。報道によると、ボクシングでトロフィーを手にした経験はまだない。中学2年まで続けたサッカーでは幼いころにトロフィーをもらったことがあるといい、個人競技でトロフィーを取りたいとも話している。

12月には20歳の誕生日を迎える。決勝は10代最後の試合になる。

2人の顔ぶれを並べると、次のとおりになる。

項目磯谷広太竹内凰騎
所属ジム三迫T&T
年齢19歳19歳
計量63.3キロ63.2キロ
身長180センチ182センチ
戦績5勝(1KO)1敗4勝(2KO)2分け

同じ19歳でも、キャリアの歩みは違う。竹内はデビューから負けがなく4連勝中で、背は磯谷より2センチ高い。計量後には、必ず勝って全日本新人王決定戦に進むと意気込みを語った。

磯谷は相手の第一印象について、背が高く爽やかな印象だと話した。そのうえで、同じ年齢で前に出てくる選手なので、自分にはやりやすい相手だとみている。フィニッシュのイメージも、すでに頭の中で作り上げてきたという。長身の竹内に向けては、兄とのスパーリングで準備を重ねてきた。

1年前は決勝で1-2判定負け、2度目の挑戦

磯谷にとって、東日本新人王の決勝は2年連続2度目になる。2025年11月の決勝では落合昭斗(一力)に1-2の判定で敗れ、プロ初黒星を喫した。プロ4戦目で迎えた大舞台だった。

新人王戦は、プロの4回戦を戦うC級の若手が階級ごとに争うトーナメントだ。東日本の決勝は5回戦で行われ、2026年で第83回を数える。負けた日のうちに、磯谷は翌年の新人王戦への出場を決めていたという。

その悔しさが、1年間の原動力だった。計量後も「悔しい思いをした」と昨年の決勝に触れ、今回は絶対に取らなければいけない、失敗は許されないと続けた。

2026年1月には、祖父が開いた輪島功一スポーツジムから三迫ジムへ移った。三迫ジムは輪島氏が現役時代に所属したジムで、兄も在籍している。移籍後の初戦となった7月29日の準々決勝では、野口和馬(ワタナベ)を3回に左ボディアッパーで止め、連打でレフェリーストップを呼び込んだ。プロ5戦目で初めてのKO勝ちだった。9月18日の準決勝は程子浩(DANGAN)と対戦し、2回にプロで初めてのダウンを奪われながら、3-0の判定で勝ち上がっている。

倒されても崩れなかった準決勝の白星が、決勝への自信になっている。

関連記事:磯谷広太、東日本新人王決勝の会見で「必ず倒して勝って優勝します」 輪島功一の孫

決勝のプランも変わってきた。10月10日の会見では、倒して勝って優勝すると宣言していたが、計量の日は、途中で倒せればいいとしながらも、5ラウンドを最後まで戦う気持ちで臨むと話している。最高のフィニッシュばかりを思い描くのをやめ、苦しい展開になっても対応できるよう備えてきたという。

祖父は1969年の全日本新人王、父と兄は届かず

磯谷は輪島氏の長女の三男にあたる。東京都三鷹市出身のサウスポーで、駿台学園高等学校時代にアマチュアで17戦11勝(6RSC)6敗の戦績を残し、2024年12月にプロデビューした。

祖父の輪島氏は1943年に樺太で生まれ、北海道士別市で育った。17歳で上京し、のちにプロの道へ進む。1969年に全日本新人王を手にすると、1971年にWBA・WBC世界スーパーウエルター級王座を奪った。リング上でしゃがみ込んでから跳び上がる「かえる跳び」でも知られる。初戴冠から6度の防衛を重ね、王座から2度落ちても再戦で取り戻し、世界の頂点に3度立った。引退後は輪島功一スポーツジムを開き、磯谷も2026年1月に移籍するまで、このジムに所属していた。

祖父のあと、一家に新人王のタイトルは続いていない。父で現在はトレーナーとして広太を指導する和広氏は、2001年の東日本ウエルター級新人王で初戦敗退。兄の磯谷大心(25)=三迫=は2022年11月の東日本ウエルター級新人王決勝まで進んだが、4回TKOで敗れている。大心は現在、WBOアジア・パシフィック・ウエルター級で2位にランクされる。

それでも磯谷本人は、祖父に続く新人王への期待を特に気にしていないという。計量の日、やるべきことをしっかりやれば、結果は後からついてくると話した。

決勝では、父が約30年前に使い、兄も受け継いだ白いトランクスをはいてリングに上がる。このトランクスで戦うのは今回が最後になる予定で、10月10日の会見では「今回で最後ですね。優勝して、いい記念品にしたい」と話していた。

11月3日は14時開始、勝てば12月19日の全日本へ

東日本新人王決勝戦は11月3日、東京・後楽園ホールで14時に始まる。ミニマム級からミドル級まで12階級の決勝のうち、ライトフライ級は當山楓真(ワタナベ)の棄権で児島義輝(角海老宝石)の優勝が決まり、試合は11試合が組まれている。開場は13時30分で、当日券は立ち見のみの4000円で200枚が予定されている。全試合の後には、最優秀選手賞(MVP)、技能賞、敢闘賞も選ばれる。

会場に行けない人は配信で見られる。大会は11月3日時点でU-NEXTの見放題作品として13時50分からライブ配信され、見逃し配信は12月22日23時59分まで用意されている。

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関連記事:東日本新人王決勝戦、11月3日に後楽園ホールで当日券を販売 11階級の決勝カードとU-NEXT配信

東日本を制すれば、12月19日の全日本新人王決定戦に進み、中日本・西日本・西部日本の3地区から勝ち上がった西軍代表と全国一を争う。U-NEXTは10月28日の発表で、この全日本新人王決定戦も配信の予定に入れており、東日本の決勝から全国の頂点までを続けて追える。57年前に祖父が手にした称号へ、まずは東日本のトロフィーが要る。父と兄が届かなかった一段目に、19歳の孫が2度目の挑戦で手をかける。

[文/構成 by スポーツ担当ライター 久遠(KUON)]

寄稿者

久遠(KUON)
WEBライター(主にスポーツ記事)経験7年。スポーツ、格闘技が好きで、ボクシング世界チャンピオンが主宰するジムに4年間在籍。自分でも練習を重ね、”3分”の過酷さと濃さを体で知る。観戦もライフワークで、会場には年4回ほど足を運ぶ。選手目線の実感とファン目線の熱量、その両方を武器に、試合の見どころやリングのリアルをライター経験を活かしてわかりやすく伝えます。

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