松井秀喜監督の「初指導」は知念大成 自ら助言を求めた26歳、沖縄尚学から沖縄電力・オイシックスを経てイースタン首位打者の経歴

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
巨人の松井秀喜監督が11月1日、秋季キャンプ3日目にして初めて選手へ直接アドバイスを送った。相手は外野手の知念大成(26)。自分から助言を求め、ベンチの松井監督の横でスイングの形を作りながら約5分間、話を聞いた。沖縄尚学高等学校から社会人、オイシックスを経て巨人入りした遅咲きの左打者だ。
三塁ベンチで約5分、知念から求めた「初指導」
場所は川崎市のジャイアンツ球場。11月1日の秋季キャンプ3日目、三塁ベンチから打撃練習を見ていた松井監督のもとへ、知念が近づいて助言を求めた。
ベンチに腰かけた松井監督が身ぶり手ぶりを交えて話し、横に立つ知念はスイングの形を作りながら聞き入る。やりとりは5分間ほど続き、報道によると打撃についての助言だったという。
報道によると、知念ら若手とのやりとりでは「ホームランの打ち方を教えてください」という質問も出たという。松井監督は「上手くなりたい、成長したいという気持ちはあるでしょうから、質問はウェルカムです」と話したが、どんな言葉をかけたのかは明かしていない。知念本人のコメントも、11月1日午後の時点では伝えられていない。
この日は、テレビの取材で訪れた松井稼頭央さんとアップ中に談笑する場面もあった。新旧の「松井」がそろい、ファンから歓声が上がる。
それまでの2日間、松井監督が「見るだけ」だった理由
キャンプは10月30日に始まった。初日と2日目、松井監督は選手と言葉を交わすことはあっても、技術的な指導はしなかった。
狙いははっきりしていた。2日目の取材で松井監督は「今はもうコーチの皆さんにお任せして、自分は自分の目で見ていろいろね、自分の中での情報収集したいなと」と話し、「まずはしっかり見るっていうことです」と続けた。報道によると、約7分の囲み取材で「情報収集」という言葉を5度繰り返したという。
方針はキャンプ前から変わっていない。10月27日にジャイアンツ球場を訪れた際も「選手の特徴、何が強みなのかは、ちゃんとチェックしないといけない」と語り、課題は選手自身が見つけて克服するものだという考えを示していた。
自分から教えには行かず、選手が来れば応じる。その最初の1人が知念だった。
高橋由伸ヘッドコーチがテレビで説明した「見守る理由」と、キャンプ初日の訓示は、次の記事で詳しく伝えている。
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知念大成とはどんな選手か
知念大成は2000年4月27日生まれ、沖縄県出身の左投げ左打ちの外野手だ。沖縄尚学高等学校では主に投手として活躍し、卒業後は社会人の沖縄電力へ進んだ。
社会人では投手として登板した時期もあったが、その後は外野手に専念する。沖縄電力を退社してプロを目指し、2024年から、当時2軍のイースタン・リーグに参加していたオイシックス新潟アルビレックスBCでプレーした。
ここで打撃が一気に花開く。1年目の2024年は打率.323で首位打者と最多安打の2冠に輝いたが、同年のドラフトでは名前が呼ばれなかった。もう1年オイシックスでプレーした2025年は最多安打と打点王を手にし、秋の育成ドラフト5位で巨人から指名を受ける。指名あいさつの席で、巨人の榑松伸介スカウトディレクターは「そのハングリーさは高く評価させてもらった」と評価の理由を明かしている。
| 時期 | 所属 | 主な出来事 |
|---|---|---|
| 高校 | 沖縄尚学高等学校 | 主に投手として活躍 |
| 社会人 | 沖縄電力 | 投手として登板した時期を経て外野手に専念 |
| 2024年 | オイシックス新潟アルビレックスBC | イースタン・ |
| 2025年 | オイシックス新潟アルビレックスBC | イースタン・ |
| 2026年7月6日 | 巨人 | 支配下選手登録、 |
| 2026年7月7日 | 巨人 | 阪神戦で代打出場し、 |
| 2026年10月25日 | 巨人 | 自由契約を通知される |
巨人1年目の今季は、2軍で17試合に出て打率.439と打ちまくり、7月6日に支配下登録をつかんだ。翌7日の阪神戦(東京ドーム)では7回2死一、二塁で代打に送られ、プロ初打席で遊撃手のグラブをはじく安打を放つ。満塁に広げたあと、坂本勇人の走者一掃の二塁打で生還し、チームの逆転勝ちにつながった。
1軍では最終的に15試合で29打数8安打、打率.276。8月13日に登録を抹消され、2軍ではシーズンを通して28試合で打率.344の成績を残した。
10月25日に自由契約、育成での再出発が見込まれる立場
順風に見えた1年目は、思わぬ形で区切りを迎えた。巨人は10月25日、知念を含む6選手に自由契約を通知したと発表し、来季は支配下選手としての契約を結ばないことになった。
対象は浅野翔吾、北浦竜次、宇都宮葵星、鈴木大和、三塚琉生、知念の6人。報道によると、球団は6人に育成選手としての再契約を打診するとみられる。11月1日時点で、知念の育成再契約は正式には発表されていない。
背番号94を手にしてから4か月足らず。支配下の枠を取り戻すには、もう一度結果で示すしかない。そんな立場の26歳が、就任したばかりの監督に自分から教えを請うたのが、この日の5分間だった。
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「求められたら応じる」姿勢が見えた3日目
松井監督はキャンプを自身の「情報収集」の場と位置づけ、指導はコーチ陣に任せる姿勢を崩していない。そのうえで、選手の側から求めがあれば応じることを、知念とのやりとりで示した。
選手が自分で課題を見つけ、必要なら監督に聞きに行く。キャンプ前に松井監督が求めた主体性は、知念の行動でひとつの形になった。新監督の目がどの選手に向き、誰が次に三塁ベンチへ向かうのか、キャンプはまだ続く。
[文/構成 by ライター 凪]










































































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