坂元達裕、プレミア初ゴール サンダーランド戦で先制弾、経歴は前橋育英高等学校から東洋大学

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
コヴェントリー・シティのMF坂元達裕(30)が、現地時間10月31日のプレミアリーグ第9節サンダーランド戦で先制ゴールを決めた。前半17分の左足ダイレクトシュートで、プレミアリーグでの初得点となった。チームは3-1で勝ち、降格圏を抜け出した。坂元は前橋育英高等学校から東洋大学を経てプロになった30歳だ。
前半17分、左足ダイレクトで先制
試合はコヴェントリーの本拠地コヴェントリー・ビルディング・ソサエティ・アリーナで、現地時間10月31日15時(日本時間11月1日0時)に始まった。19位のコヴェントリーが、最下位のサンダーランドを迎えた一戦だった。
コヴェントリーは開幕から4連敗を喫し、その4試合はいずれも無得点に終わった。その後ノッティンガム・フォレストとニューカッスルから白星を挙げたものの、直近は2連敗。第8節を終えた時点で2勝6敗の勝ち点6と、降格圏に沈んでいた。相手のサンダーランドも第8節までの8試合で1勝2分け5敗と苦しみ、勝ち点5で最下位にいた。
坂元は3試合連続の先発。4-2-3-1の2列目右に入り、DFミラン・ファン・エバイクの攻め上がりに合わせて内側へ入る動きも見せた。
均衡が破れたのは前半17分だ。最終ラインからのロングボールを受けたファン・エバイクが右サイドからクロスを上げ、サンダーランドの守備陣がクリアしきれなかったこぼれ球がペナルティエリアの手前に落ちる。待っていた坂元は、トラップせずに左足で振り抜く。低く抑えたボールはゴール左隅へ吸い込まれた。日本時間では11月1日の0時17分ごろの出来事だった。
スタンドの観客が一斉に立ち上がり、坂元は跳び上がって喜んだ。現地の試合リポートでも、エリアの端から見事に決めた一撃と評された。
今季のリーグ戦5試合目で生まれた、プレミアリーグでの初ゴール。アシストは記録されていない。
3-1で3試合ぶり白星、降格圏を脱出
先制したコヴェントリーは前半37分、FWタイウォ・アウォニイが敵陣でボールを奪ってペナルティエリアに持ち込み、2点目を決める。後半7分にはMFジャック・ルドニのミドルシュートが相手DFオマル・アルデレーテに当たってコースが変わり、3-0とリードを広げた。
サンダーランドも後半22分、コヴェントリーのDFイーサン・ピノックのハンドで得たPKをMFエンゾ・ル・フェーが決めて1点を返す。1点を返された後はゴール前に迫られる場面が増えたものの、コヴェントリーは守り切った。アルデレーテは後半アディショナルタイムに2枚目の警告を受けて退場となり、サンダーランドは10人で試合を終えた。
坂元は交代せずにフル出場した。
| 時間 | 得点したチーム | 得点者 |
|---|---|---|
| 前半17分 | コヴェントリー | 坂元達裕 |
| 前半37分 | コヴェントリー | タイウォ・ |
| 後半7分 | コヴェントリー | ジャック・ |
| 後半22分 | サンダーランド | エンゾ・ |
勝ったのはコヴェントリーで、最終スコアは3-1。3試合ぶりの白星で今季3勝目となり、勝ち点を9に伸ばして降格圏から抜け出した。前節のフラム戦に敗れたフランク・ランパード監督は、主将のマット・グライムスを外すなど先発を4人入れ替えて臨んでいた。
ランパード監督は試合後、チームの試合への入り方を気に入っていると話し、内容も高く評価した。サンダーランドのレジス・ル・ブリ監督は、このリーグでは安定して結果を出し続けることが何より大事だと語った。勝ち点5のサンダーランドは最下位から抜け出せていない。
関連記事:前田大然、プレミア初ゴール マンC戦でドンナルンマとの1対1制し、日本人14人目の得点者に
前橋育英高等学校から東洋大学、J2の山形でプロ入り
坂元は1996年10月22日生まれ。中学時代はFC東京U-15むさしでプレーしたが、ユースには上がれず、群馬県の前橋育英高等学校へ進んだ。
3年生で迎えた第93回全国高校サッカー選手権では全試合に先発し、準々決勝の京都橘高校戦で選手権初ゴールを挙げた。前橋育英は決勝まで勝ち進み、2015年1月12日に埼玉スタジアム2002で星稜高校と対戦する。試合は2-2で延長戦にもつれ込み、2-4で敗れて準優勝に終わった。
卒業後は東洋大学へ進学。在学中の2018年9月に、モンテディオ山形への加入内定が発表された。
プロのキャリアは2019年、J2のモンテディオ山形で始まった。1年目からリーグ戦全42試合に出場して7得点を挙げると、2020年にJ1のセレッソ大阪へ移籍。右サイドの主力に定着し、J1では通算66試合で8得点を記録した。得点だけでなくアシストでもチャンスをつくり、右サイドから味方を生かす役割もこなした。日本代表には2021年3月に初めて選ばれたものの、直前の試合で左ハムストリングを痛めて離脱。5月に再び招集され、6月7日のタジキスタン戦で日本代表デビューを果たした。
2022年1月にはベルギーのオーステンデへ期限付きで渡り、同年5月に完全移籍へ切り替わった。2022-23シーズンはリーグ戦30試合に出場し、得点こそなかったものの、クラブの年間MVPに選ばれている。
イングランドに来たのは2023年夏だ。当時2部チャンピオンシップのコヴェントリーが7月10日に完全移籍での加入を発表し、契約期間は3年間だった。移籍が決まった際には、チームを強くするために全力を尽くすと英語でSNSに投稿し、新天地での意気込みを示した。
2部で35試合7得点、昇格を経てたどり着いた1部
昨季、坂元はチャンピオンシップで35試合に出場して7得点3アシストを記録した。コヴェントリーはそのチャンピオンシップを制し、2001年に降格して以来、25年ぶりにプレミアリーグへ戻ってきた。坂元にとっては、加入3シーズン目の優勝でつかんだ1部の舞台だった。
だが、1部の壁は高かった。開幕当初の坂元は途中出場やベンチで過ごす試合が多く、チームも苦しいスタートを切る。転機は第7節のトッテナム戦で、ここで今季初先発をつかむと、第8節のフラム戦、そしてサンダーランド戦と3試合続けて先発に名を連ねた。
10月22日に30歳の誕生日を迎えてから9日後。先発を続けて3試合目で、坂元はプレミアリーグで初めてネットを揺らした。山形でプロになってからJ2、J1、ベルギー1部、イングランド2部と段階を踏んで上がってきた先の1点だった。
関連記事:田中碧、プレミア第7節マンU戦に先発 リーズは1-1で引き分け
次節は敵地エヴァートン戦
コヴェントリーの次の試合は、現地時間11月6日(金)20時(日本時間7日5時)キックオフのプレミアリーグ第10節エヴァートン戦だ。会場はエヴァートンの本拠地ヒル・ディッキンソン・スタジアムで、ランパード監督にとってはかつて指揮を執ったクラブとの対戦となる。
降格圏を抜けたとはいえ、シーズンはまだ9試合を終えたばかり。右サイドで先発の座をつかみつつある坂元にとって、続く試合で結果を出せるかが、1部での立場を固める鍵になる。
[文/構成 by スポーツ担当ライター Mika]










































































コメントはこちら