MediaDogs

新着記事

佐野航大、PSVのCL今季初勝利にフル出場 敵地でポルトに1-0

佐野航大、PSVのCL今季初勝利にフル出場 敵地でポルトに1-0

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン

PSVの日本代表MF佐野航大(23)が、現地10月20日(日本時間21日午前4時キックオフ)の欧州チャンピオンズリーグ(CL)リーグフェーズ第3節ポルト戦にボランチで先発し、フル出場した。PSVは後半12分のフース・ティルの1点を守り切り、敵地で1-0の勝利。開幕から2戦未勝利だったチームにとって、今季のCLで初めての白星となった。

ボランチで90分、ティルの1点を守り切った一戦

会場はポルトの本拠地エスタディオ・ド・ドラゴン。ペーター・ボス監督が率いるPSVは4-2-3-1の布陣を組み、佐野はブラジル人MFマウロ・ジュニオールとダブルボランチを組んだ。CLでは3試合続けての先発で、3試合ともフル出場している。

前半は両チームともシュートまでは持ち込みながら、決めきれずに0-0で折り返した。42分には左サイドでバックパスを奪ったフィリプ・コスティッチが左足を振ったが、枠をとらえられなかった。

試合が動いたのは後半12分。右サイドからの折り返しをスフェン・マイナンスがつなぎ、ファーサイドにいたティルが押し込んだ。この直前にはエスミル・バイラクタレヴィッチのボレーがポストに当たっており、PSVが続けて相手ゴールに迫った末の先制点だった。

ここからポルトが反撃に出る。後半27分、途中出場のファン・インボムの折り返しをフリーのアンドレ・シルバが狙ったが、GKマテイ・コヴァーシュが横に跳んで足で止め、こぼれ球をヴィクトル・フロホルトが打ったシュートもルシャレル・ヘールトロイダが体で防いだ。その1分後にはロングボールからアルベルト・コスタに抜け出されたものの、カバーに入ったセルジーニョ・デストがゴール前でかき出している。

PSVは最後まで1点を守った。UEFAが選ぶプレーヤー・オブ・ザ・マッチには、守備陣の中心だったヘールトロイダが選ばれた。

指揮官が名前を挙げた「コウダイとマウロ」

佐野が決定機に直接絡む場面は多くなかった。ただ、試合の流れを変えたのは中盤の2人だったと、ボス監督は見ている。

試合後、オランダのテレビ局のインタビューに応じたボス監督は、立ち上がりの数分間の守備には厳しい評価を下した。一方で「コウダイとマウロが前線の選手を押し上げたことで、我々はプレッシングに出ることができた」と語り、2人が前に出て圧力をかけ始めてから主導権を取り戻したと説明している。その後の時間帯は守備も良かったとし、終盤のポルトの攻勢については「耐え抜けたことを誇りに思う」と話した。

オランダメディアの採点では、佐野は10点満点で6点だった。強い印象を残した試合ではないものの、ボールを落ち着いて扱い、広い範囲をカバーして求められた役割はこなした、という寸評も出た。ゴールに直結するプレーより、相手ボールを奪いにいく守備で勝利を支えた90分間だった。

2戦未勝利からの初白星、PSVの今季CL

PSVは今季、第1節でホームにシャフタール・ドネツクを迎えて1-1で引き分け、第2節は敵地でライプツィヒに0-1で敗れていた。ライプツィヒ戦は後半30分にブラヤン・グルダのミドルシュートで失点したもので、佐野はこの試合でもフル出場していた。ポルト戦も落とせば、勝ち点1のまま序盤の3試合を終えるところだった。

節日付(現地)対戦結果
第1節9月10日PSV(ホーム)対シャフタール・ドネツク1-1で引き分け
第2節10月13日ライプツィヒ対PSV(アウェー)0-1でPSVの負け
第3節10月20日ポルト対PSV(アウェー)1-0でPSVの勝ち

この勝利で、PSVは1勝1分け1敗の勝ち点4となった。ボス監督は「少なくとも引き分けには持ち込みたいと思っていた」と明かし、勝ち点3を手にしたことで「これで再び、先を見据えて戦うことができる」と続けている。

チームは国内でも苦しい時期にあった。エールディビジ3連覇中のPSVは今季もリーグ戦で一時5連勝を記録したものの、ポルト戦の前までは公式戦の直近4試合で3敗していた。一方のポルトは、ポルトガルリーグで開幕8連勝と好調ながら、CLでは第1節でマンチェスター・シティに0-2、第2節でベティスに2-3と連敗しており、これで3連敗となった。

津山からファジアーノ岡山、NECを経てPSVへ

佐野は2003年9月25日生まれで、岡山県津山市の出身。鳥取県の米子北高校を卒業し、2022年に地元のファジアーノ岡山(当時J2)へ加入すると、1年目からリーグ戦28試合に出場した。

2023年8月にはオランダ1部のNECナイメヘンへ完全移籍した。翌月のデビュー戦の相手は、のちに移籍するPSVだった。NECでは中盤の主力に定着し、2025-26シーズンはリーグ戦の全試合に出場して、チームのリーグ3位に貢献した。

PSV移籍は2026年8月8日に両クラブから発表された。2031年夏までの5年契約で、背番号は24。移籍金は報道によると1500万ユーロ前後で、最大で1700万ユーロに上るとも伝えられた。NECにとってはクラブ史上最高額の移籍となった。加入後は9月13日のスパルタ戦で、1-1の前半39分にミドルシュートを決め、移籍後初ゴールを挙げている。

日本代表には2025年5月に初めて選ばれた。兄で、ドイツ1部マインツに所属するMF佐野海舟とそろっての招集で、同年6月10日、大阪・吹田で行われたW杯アジア最終予選のインドネシア戦(6-0で勝利)で後半16分から出場して代表デビューを果たし、先発していた兄と同じピッチに立った。

関連記事:佐野海舟、ブラジル戦で代表初ゴール 岡山・津山出身からマインツまでの経歴を整理

次節は11月4日、ホームでクラブ・ブルッヘ戦

PSVのリーグフェーズは残り5試合。第4節は現地11月4日にホームでクラブ・ブルッヘと戦い、11月24日には敵地でレアル・マドリードに挑む。12月9日はホームでアトレティコ・マドリード、年をまたいで2027年1月20日に敵地でバイキング、1月27日にホームでシュツットガルトと対戦する。

後半戦には、スペインの強豪2チームとの対戦が控える。8試合で上位を争うリーグフェーズで、序盤の負け越しを取り戻した意味は小さくない。

その前に、PSVは現地10月25日、エールディビジでフェイエノールトをホームに迎える。中盤の底で走り続ける佐野が、国内でも欧州でもチームの立て直しを支える。

[文/構成 by スポーツライター ミカ]

寄稿者

Mika
元ブロガーで日本代表戦や海外サッカーのニュースを中心に、スポーツ・エンタメ分野の記事を執筆してきたWEBライター。これまで執筆した記事は2,000本以上。試合日程や結果、選手のプロフィール、移籍情報、国際大会の仕組みなど、日本代表や欧州リーグに関する記事を長く執筆しており、所属クラブが頻繁に変わる選手、複雑な大会方式、海外との時差がある試合日程などを、初めて読む人にも伝わる形へまとめることを得意としている。主な執筆分野は、日本代表、Jリーグ、海外リーグ、チャンピオンズリーグ、ワールドカップ、海外移籍。

コメントはこちら

*
*
* (公開されません)

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

エンタメ

More

スポーツ

晴れた日の野球場のマウンドに置かれた硬式野球ボール

米沢友翔、能登半島地震で「珠洲に残る」と言った長男に両親は「大阪へ戻って野球をし...

石川県珠洲市出身、関西大の左腕・米沢友翔。大学1年の正月に能登半島地震に遭い「珠洲に残る」と伝えた長男に、両親は「大阪へ戻って野球をしなさい」と背中を押した。左肘のけがを越え、54年ぶりの日本一で最高殊勲選手賞。ドラフト1位候補の原点をたど...
More

ライフハック/実用

More

グルメ

More

社会/ニュース

More
Return Top