町田浩樹、ホッフェンハイムでヘディング弾 左膝前十字靭帯断裂で昨季ほぼ全休から復活

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
ホッフェンハイムの日本代表DF町田浩樹(29)が10月15日(日本時間16日)、UEFAヨーロッパリーグ(EL)のベシクタシュ戦でヘディングシュートを決めた。2025年夏の加入後、公式戦では初めてのゴールだ。昨季は開幕節で左膝の前十字靭帯を断裂し、公式戦出場は2試合だけ。約1年1カ月の離脱を経て、結果を出した。
1-3から1点差に迫る高い打点のヘッド
試合はELリーグフェーズ第2節で、ホッフェンハイムの本拠地ジンスハイムのライン・ネッカー・アレーナで行われた。キックオフは現地時間15日21時、日本時間では16日午前4時。町田は左センターバックで先発した。
最初の見せ場は開始3分に訪れる。フリーキックの流れから上がったクロスにニアサイドで頭で合わせたが、ボールは右ポストに当たって外へ。前半は0-0で終わった。
試合が動いたのは後半だった。60分にベシクタシュのムリージョが先制し、68分にホッフェンハイムのフィスニク・アスラニが同点に追いつく。だが、ベシクタシュのオ・ヒョンギュが72分、79分と立て続けに決め、スコアは1-3に開いた。
88分、右コーナーキック。ヴラディミール・ツォウファルが蹴ったボールに、ファーサイドで待っていた町田が跳び、高い打点のヘディングでゴール右隅へ流し込んだ。190センチの長身を生かした一撃で、1点差に迫った。得点時間はUEFAの公式記録で88分。報道によって87分、後半42分などの表記もある。
反撃はそこまでだった。ホッフェンハイムは2-3で敗れ、第1節のOFIクレタ戦(0-2)に続いてEL開幕から2連敗。公式戦では4連敗となった。町田はフル出場し、後半アディショナルタイムに警告を受けている。
ゴールの節目は重なった。ホッフェンハイム加入後の公式戦初ゴールで、ユニオン・サン=ジロワーズ時代にも出場したELでは初めての得点。公式戦でネットを揺らしたのは、サン=ジロワーズ所属だった2025年3月29日以来となる。
加入2試合目、前半40分の負傷
町田は2025年6月、ベルギーのユニオン・サン=ジロワーズからホッフェンハイムへの完全移籍が発表された。鹿島アントラーズの下部組織出身で、2016年にプロデビュー。2021年にはJ1で34試合5得点を記録した。2022年にサン=ジロワーズへ期限付き移籍し、2023年に完全移籍へ切り替わる。2024-25シーズンにはクラブの90年ぶりのリーグ優勝に貢献し、初めて欧州5大リーグの一つ、ブンデスリーガに挑むことになった。
新天地でのスタートは順調だった。2025年8月16日のDFBポカール1回戦ハンザ・ロストック戦で先発し、公式戦デビューを飾る。
暗転したのは1週間後だ。8月23日のブンデスリーガ開幕節、敵地でのレバークーゼン戦。前半40分ごろ、相手のアレハンドロ・グリマルドと競り合った際に左膝を痛めた。一度はプレーを続けようとしたものの、再び倒れ込んで交代。チームは2-1で勝ったが、クラブは翌24日、左膝前十字靭帯断裂で手術が必要になると発表した。
離脱期間は公表されなかった。スポーツディレクターのアンドレアス・シッカーは長期離脱は避けられないとの見方を示し、左センターバックの補強も検討すると明かしている。
2025-26シーズン、町田の公式戦出場はポカールとリーグ開幕節の2試合で止まった。「昨季ほぼ全休」とは、この加入直後の2試合以外、ピッチに立てなかったことを指す。
W杯を逃し、代表から遠ざかった1年
リハビリは長く続いた。最初の約5カ月は日本で行い、2026年3月にボールを使った個人練習を始める。4月22日にはチーム練習の一部に合流した。4月上旬には「リハビリはとても順調です。今シーズン中に復帰できるよう努めています」と話していた。5月8日にはクリスティアン・イルツァー監督が「コウキ・マチダはほぼすべての練習に参加し、さらに大きな進歩を遂げている」と語るところまで戻ったが、シーズン中の公式戦復帰はかなわなかった。
FIFAワールドカップ2026のメンバーにも入れなかった。負傷前は日本代表の守備陣の一角を担い、17キャップを記録していたが、W杯は外から見守ることになった。
10月8日のオンライン取材では、当時の心境をこう語った。「いかにW杯に間に合わせられるか、最速でピッチに戻れるかっていうところを、常に考えながらリハビリをしていた」。間に合わない現実と向き合う中で「焦りや葛藤があった」とも打ち明けた。W杯については「ピッチに立ててない自分の悔しさだったりが、見てる中では大きかった」と語り、「代表から離れて、国を背負って戦うことの誇りというか素晴らしさっていうのを改めて感じました」とも明かしている。
実戦に戻ったのは2026年8月15日、トッテナムとのプレシーズンマッチだった。後半から途中出場し、約1年ぶりにピッチに立つ。9月6日にはセカンドチームの公式戦で45分間プレーした。
公式戦復帰は9月12日。ブンデスリーガ第3節のシュトゥットガルト戦で、69分から途中出場した。開幕節の負傷から385日ぶりの公式戦で、チームは2-1で今季リーグ戦初勝利を挙げる。その後は9月20日のリーグ戦から先発に定着し、ベシクタシュ戦まで公式戦3試合連続でスタメンに名を連ねた。
「打点高すぎ」SNSでも祝福
ゴールの映像が広がると、SNSには日本のサッカーファンの書き込みが相次いだ。「打点高すぎ」「圧倒的な空中戦の強さ」と高さをたたえる投稿のほか、「コンディションがかなり良さそう」と状態の良さに触れる意見、日本代表への招集を望む書き込みも見られた。
試合後の町田本人のコメントは、10月17日時点で確認できていない。
11月の代表活動へ、続く連戦
チームは苦しい時期にある。ベシクタシュ戦の敗戦で公式戦4連敗となり、守護神のオリバー・バウマンらは失点の多さを課題に挙げた。町田が守るセンターバックの位置にも、失点を止める役割が求められる。
次の試合は10月18日(日本時間19日)のブンデスリーガ、ボルシアMG戦。続いて10月22日(日本時間23日午前4時)には、日本代表FW中村敬斗が所属するリヨンをホームに迎え、EL第3節を戦う。
町田は10月8日の取材で、代表復帰への思いをはっきり口にしていた。「次の11月シリーズに向けてチームでしっかりアピールして、戻れればなという風に思ってます」。大けがから戻って1カ月余りで、その言葉どおりのアピールとなる一発を決めた。
[文/構成 by スポーツライター ミカ]














































































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