大迫勇也、J1通算100得点まであと3に 岡山戦で2得点、神戸が3-0で勝利

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ヴィッセル神戸のFW大迫勇也(36)が10月18日、敵地のJFE晴れの国スタジアムで行われた明治安田J1リーグ第10節のファジアーノ岡山戦で2得点を挙げ、チームは3-0で勝利した。Jリーグ公式記録でJ1通算得点は97となり、大台の100得点まで残り3点。神戸は前節の柏レイソル戦で4失点を喫して首位を明け渡しており、立て直しの白星となった。
後半の7分間で2発、VAR判定を経た2点目
前半はスコアレスで折り返した。後半の立ち上がりには岡山がレオ・ガウショのシュートなどで好機をつくったものの、神戸はDF山川哲史とGK権田修一が体を張って得点を許さなかった。
均衡が破れたのは後半4分だった。武藤嘉紀、途中出場の岩本悠庵とつないだボールが混戦の中でこぼれ、反応した大迫が左足で蹴り込む。シュートは右ポストに当たってゴールに吸い込まれた。
7分後の後半11分、今度は武藤が上げた浮き球のボールに大迫が頭で合わせる。一度はオフサイドの判定が出たが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の確認を経てゴールが認められ、この日2点目となった。後半19分にはジエゴのロングスローから最後はDFマテウス・トゥーレルが右足で決め、今季初ゴールで3点目。神戸はその後も岡山に得点を与えず、完封で試合を締めた。
公式記録によると、入場者数は1万4874人。シュート数は神戸の15本に対し岡山は9本だった。大迫は後半32分に小松蓮と交代するまでピッチに立ち、この2得点で2026/27シーズンのリーグ戦は8試合5得点となった。
| 時間 | チーム | 得点者 |
|---|---|---|
| 後半4分(49分) | 神戸 | 大迫勇也 |
| 後半11分(56分) | 神戸 | 大迫勇也 |
| 後半19分(64分) | 神戸 | マテウス・トゥーレル |
| 試合結果 | 神戸の勝利 | 岡山 0-3 神戸 |
J1通算97得点、100得点到達者はこれまで17人
Jリーグのデータサイトでは、大迫のJ1通算成績は10月19日時点で285試合97得点。内訳は鹿島アントラーズ時代(2009〜2013年)の40得点と、神戸に加入した2021年以降の57得点だ。
プロ1年目の2009年4月12日に鹿島でJ1初ゴールを決め、5年目の2013年には19得点まで数字を伸ばした。翌2014年からはドイツへ渡り、1860ミュンヘン、ケルン、ブレーメンと約7年半にわたって海外でプレーする。その間の得点はJ1の記録に入らないため、通算の積み上げは日本に戻ってから再び動き出した。
数字を押し上げたのは神戸での後半のキャリアだった。2021年夏にドイツのブレーメンから加入し、2023年には22得点を挙げて、横浜F・マリノスのアンデルソン・ロペスと並ぶ得点王に輝く。チームのJ1初優勝の原動力となり、同年はリーグの年間最優秀選手(MVP)にも選ばれた。翌2024年も11得点を挙げ、神戸のJ1連覇に貢献している。
| シーズン | 所属 | 出場 | 得点 |
|---|---|---|---|
| 2009 | 鹿島 | 22 | 3 |
| 2010 | 鹿島 | 27 | 4 |
| 2011 | 鹿島 | 25 | 5 |
| 2012 | 鹿島 | 32 | 9 |
| 2013 | 鹿島 | 33 | 19 |
| 2021 | 神戸 | 11 | 4 |
| 2022 | 神戸 | 26 | 7 |
| 2023 | 神戸 | 34 | 22 |
| 2024 | 神戸 | 36 | 11 |
| 2025 | 神戸 | 31 | 8 |
| 2026/27 | 神戸 | 8 | 5 |
| J1通算 | ― | 285 | 97 |
ここで一つ気を付けたいのが、2026年2月から6月に開かれた特別大会「明治安田J1百年構想リーグ」の扱いだ。Jリーグは秋春制への移行に合わせて2026年8月に2026/27シーズンを開幕させ、その前の半年間を特別大会でつないだ。大迫はこの大会でも15試合4得点を記録しているが、Jリーグの公式記録ではJ1リーグ戦とは別枠で集計されている。報道で伝えられる「あと3」も、この特別大会の4得点を含まない数え方だ。
J1通算100得点に届いた選手は、データサイトの通算得点ランキングで17人いる。首位は大久保嘉人の191得点で、興梠慎三の168得点、佐藤寿人の161得点が続く。J2での得点の記録を除き、J1の得点だけで数えると、大迫は現在20位の位置にいて、すぐ上には豊田陽平(98得点)と玉田圭司(99得点)が並ぶ。あと3点を決めれば、18人目の到達者となる。
| 順位 | 選手 | J1通算得点 |
|---|---|---|
| 1 | 大久保嘉人 | 191 |
| 2 | 興梠慎三 | 168 |
| 3 | 佐藤寿人 | 161 |
| 4 | 中山雅史 | 157 |
| 5 | 前田遼一 | 154 |
| 6 | マルキーニョス | 152 |
| 7 | 小林悠 | 144 |
| 8 | 三浦知良 | 139 |
| 9 | ウェズレイ | 124 |
| 10 | ジュニーニョ | 116 |
| 11 | エジミウソン | 111 |
| 12 | 柳沢敦 | 108 |
| 13 | 渡邉千真 | 104 |
| 14 | 遠藤保仁 | 103 |
| 15 | パトリック | 101 |
| 15 | アンデルソン・ロペス | 101 |
| 17 | 藤田俊哉 | 100 |
| 20 | 大迫勇也 | 97 |
17人のうち日本人選手は11人。大迫が届けば、日本人では12人目の100得点となる。
「情けない」柏戦からの修正
大迫が試合後に繰り返したのは、前節への悔しさだった。
神戸は10月9日の第9節で柏に2-4で敗れ、首位の座を手放していた。大迫は試合後、柏戦で「情けない」姿を見せてしまったと語り、同じ姿を二度と見せないよう努力すると口にした。この日の勝利については「僕らがやるべきプレーをして勝てた」と話し、勝ち点3の重みを強調している。
2つのゴールについての言葉は短かった。先制点は「ミートしきれなかった」としつつ、枠に入れられたことを喜んだ。武藤のボールに合わせた2点目は、相棒のクロスの質をたたえたうえで「簡単なゴールでした」と明かした。武藤から大迫へ。長く神戸の攻撃を引っ張ってきた2人のコンビが、この日もゴールを生んだ。
ミヒャエル・スキッベ監督も、前線からしっかりプレスをかけ、ボールを持てばシンプルにゴールへ向かうプレーができたと選手をたたえたと報じられた。武藤も柏戦について、前線からの守備を途中でやめてしまったことを敗因に挙げている。その修正が、そのまま結果に表れた一戦だった。
神戸は10月14日のAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)でも全北現代に勝っており、公式戦は2連勝となる。
「川鉄ダービー」の名が付いた一戦
この試合には、もう一つの意味があった。
岡山は9月17日、神戸との公式戦の呼び名として、ファンやサポーターの間で親しまれてきた「川鉄ダービー」を正式に使うと発表している。両クラブはともに、岡山県倉敷市の川崎製鉄(現JFEスチール)水島製鉄所のサッカー部をルーツに持つ。1995年に神戸が誕生した際は水島のサッカー部が母体となり、多くの選手が神戸へ移った。一方、同部のOBが中心となってつくったリバー・フリー・キッカーズ(RFK)が、のちのファジアーノ岡山になる。岡山は両者を「兄弟クラブ」と表現している。
木山隆之監督が率いる岡山はこの敗戦で今季初の3連敗となり、勝ち点13の11位にとどまった。
首位と勝ち点1差、次は川崎Fと町田
第10節を終えた時点のJ1順位表は混戦だ。サンフレッチェ広島、FC町田ゼルビア、FC東京の3チームが勝ち点23で並び、得失点差で広島が首位に立つ。神戸は7勝1分け2敗の勝ち点22で4位につけ、首位との差は1しかない。
| 順位 | クラブ | 勝ち点 | 勝 | 分 | 敗 | 得失点差 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | サンフレッチェ広島 | 23 | 7 | 2 | 1 | +19 |
| 2 | FC町田ゼルビア | 23 | 7 | 2 | 1 | +15 |
| 3 | FC東京 | 23 | 7 | 2 | 1 | +13 |
| 4 | ヴィッセル神戸 | 22 | 7 | 1 | 2 | +8 |
| 5 | 柏レイソル | 21 | 7 | 0 | 3 | +5 |
日程は詰まっている。神戸は10月21日に敵地のUvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで川崎フロンターレと戦い、10月24日にはホームのノエビアスタジアム神戸で2位の町田を迎える。中2日の連戦が続く中、上位との直接対決が控える流れだ。
数字の上では、大迫の100得点到達はこの連戦の中でも起こりうる。36歳のストライカーがあと3点をどこで決めるのか。2023年に得点王を手にした神戸のエースは、首位奪還と大台の両方を追いかける。
[文/構成 by スポーツライター ミカ]
















































































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