桑木志帆、富士通レディース13位タイで涙「今は不安しかない」

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女子ゴルフ国内ツアーの富士通レディース2026は10月18日に最終日を迎え、桑木志帆(23)=大和ハウス工業=は通算6アンダーの13位タイで4日間を終えた。最終18番をダブルボギーで締めくくると、ホールアウト後の取材で涙があふれ、次戦に向けて「不安しかない」と口にした。メルセデス・ランキング首位は守ったまま、立て直しを誓っている。
最終18番ダブルボギー、ホールアウト後にあふれた涙
会場は千葉市緑区の東急セブンハンドレッドクラブ西コース(6717ヤード、パー72)。首位と6打差の13位タイから出た桑木は、5バーディー、3ボギー、1ダブルボギーの72で回り、通算6アンダーの282でフィニッシュした。優勝した鈴木愛とは9打差だった。4日間のスコアは68、70、72、72。最終日を含む週末の2日間は、いずれもパープレーにとどまった。
最終日の滑り出しは悪くなかった。1番パー5と3番でバーディーを奪い、6番でボギーをたたいても、7番パー5と8番パー3で連続バーディー。前半だけで3つ伸ばしている。
ところが後半は流れが止まる。14番でボギー、16番のバーディーで取り返したものの17番パー3で再びボギーとなり、最後に待っていたのが最難関の18番だった。2打目はグリーン左奥のラフへ外れ、3打目のアプローチもグリーンに届かない。4オン2パットのダブルボギーで72ホールを終えている。
ホールアウト後、今週のプレーを振り返り始めると、すぐに言葉が詰まった。目から涙がこぼれる。「つらいです。悔しいですね」。絞り出したのは、その一言だった。
大会を制したのは、首位タイから出て69をマークした鈴木愛だった。通算15アンダーで2位の菅沼菜々に2打差をつけ、今季初優勝とツアー通算23勝目を手にしている。
関連記事:鈴木愛、富士通レディース2026で今季初優勝 通算23勝で永久シードまで残り7勝
富士通レディースは、桑木にとって相性のいい大会だった。3日間競技だった2025年大会では通算8アンダーで2位タイに入っている。2026年から4日間競技となり、賞金総額も1億5000万円(優勝賞金2700万円)に増えた。その大会で、悔しさの残る4日間になった。
逆球が出てフェードも打てず、本人が語った不調の中身
涙の理由について、桑木は自分の言葉で説明している。
大会の前半はショットの状態がよく、初日には今季初のイーグルを奪った。自信を持って打てていたという。それが途中から一転し、”逆球”が出始めた。逆球は、狙った方向とは反対側に球が曲がってしまうミスを指す。思うようにフェードが打てず、パッティングでもパターを持つことが怖くなったと明かしている。「久々に全部ダメになっちゃいました」とこぼし、疲労についても「疲労はあるかもしれない」と認めた。
練習場ではイメージどおりに打てている。それでも試合になると「本番になると力が入る」といい、その分だけミスの幅が大きくなったと説明した。状態が悪いなりに上位にいられた点はよかったとしつつ、「今週はうまくいかなかった」と悔しさをにじませている。
次週の大会に向けた心境を問われると、「今は不安しかない」と率直に打ち明けた。それでも「感覚が戻ればまた良くなると思う。練習します」と続け、前を向いた。
全英女子オープン制覇から続く追われる立場
2026年シーズンの桑木は、キャリアで最も濃い1年を過ごしている。
岡山市出身で、父・正利さんの指導を受けて幼い頃からクラブを握ってきた。18歳でプロテストに合格し、21歳だった2024年にツアー初優勝。国内メジャーのJLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップを含む3勝を挙げ、一気にトップ選手の仲間入りを果たした。
現地時間8月2日、英国のロイヤルリザム・アンド・セントアンズGCで行われたAIG全英女子オープンでプレーオフを制し、海外メジャー初優勝を果たした。同じ岡山市出身で、ジュニア時代から親交のある渋野日向子が2019年に勝った大会だ。帰国会見では「ここまで来たら年間女王を取りたい」と話し、国内ツアーでも9月27日のミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンでは2位から出て68をマークし、通算12アンダーで逆転優勝。国内は今季3勝目、ツアー通算6勝目となった。
勢いは10月4日の日本女子オープンでも続いた。第3ラウンドで65をマークして単独首位に立ち、2打差のリードを持って最終日へ。68で回って通算11アンダーとした。しかし同スコアで並んだ申ジエとのプレーオフで、3ホール目に相手のバーディーを許し、国内メジャー2勝目には届かなかった。勝った申ジエはこの優勝でツアー通算30勝に達して永久シードを手にし、国内メジャー4大会すべてを制した。翌週のスタンレーレディスホンダは13位で、優勝は岩井明愛だった。富士通レディースを含め、優勝争いから離れる週が続いている。
関連記事:桑木志帆、日本女子オープン第3日に65で単独首位 申ジエに2打差、今夏の全英女子オープン覇者が国内メジャー2勝目に王手
注目度は全英の優勝を境に一気に上がった。8月4日の帰国会見では「注目される重圧はあるが、たくさんの人をわくわくさせるプレーができれば」と語り、全英後の国内初戦となったNEC軽井沢72の開幕前にも、重圧を少しずつ感じ始めていると明かしていた。ランキング首位で迎えるシーズン終盤、勝てば差が広がり、崩れれば追われる。最終日の涙は、そうした状況のなかでのものだった。
女王争いは898.63ポイント差のまま次戦へ
メルセデス・ランキングは、年間を通じた成績をポイントで争い、1位の選手が年間女王となる制度だ。そのランキングで2位につける佐久間朱莉も、富士通レディースを13位タイで終えた。同じ順位だったため、2人のポイント差は898.63ポイントのまま変わっていない。シーズン最終戦のJLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップまで、首位を守り切れるかが焦点になる。
桑木は次週のNOBUTA GROUPマスターズGCレディース(兵庫県・マスターズGC)に出場する予定だ。その翌週の樋口久子 三菱電機レディスは「再来週休むので、来週まで頑張ります」と話し、欠場する考えを示している。
8月の全英制覇で米女子ツアーの出場権を手にした桑木は、来季から米ツアーに挑戦する方針を示している。今季は国内ツアーに専念し、初の年間女王を取りにいく。崩れたショットの感覚をどこまで戻せるか。休養を挟む前の1試合が、女王争いの行方を左右する。
[文/構成 by スポーツライター 疾風(HAYATE)]

















































































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