坪井智也「僕が一番強い」 9・27プロ5戦目で世界初挑戦、スーパーフライ級4団体統一へ第一歩と位置づけ

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WBC世界スーパーフライ級1位の坪井智也(30)=帝拳=が9月27日、リカルド・マラジカ(27)=南アフリカ=と王座決定戦に臨む。プロ5戦目での世界初挑戦は、日本人男子最速記録に並ぶ挑戦だ。「僕が一番強い」と言い切り、掲げる4団体統一への第一歩と位置づけた。
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9月27日トヨタアリーナ、マラジカと王座決定戦
坪井とマラジカの一戦は3日、主催者が発表した。空位となっているWBC世界スーパーフライ級王座を懸けた12回戦で、会場は東京・トヨタアリーナ。マラジカは17勝12KO2敗、9連勝中で”マジックマン”の異名を持つ技巧派だ。長い距離から繰り出す左ジャブを起点に右へつなぐ技術に加え、倒し切る強さも兼ね備える。2025年8月の防衛戦では相手から4度のダウンを奪って5回TKO勝ちを収めている。
同じ興行では、WBC世界バンタム級王者・井上拓真(30)=大橋=と同級1位・那須川天心(27)=帝拳=の再戦も組まれた。坪井にとっては、同じ帝拳ジムの那須川と同日にリングへ上がる一戦でもある。
プロ通算3勝2KO1無効試合の坪井が勝てば、プロ5戦目での世界王座奪取という快挙だ。国内では2015年、田中恒成がWBO世界ミニマム級王座を5戦目で手にした記録が残る。坪井が勝てば、その最速記録に並ぶ。ただ本人は「記録に関してはそこまで興味ない」と言い切った。
アマ世界一からプロ3勝、無効試合を経て
坪井は2021年11月、セルビアの首都ベオグラードで開催されたAIBA(現IBA)世界選手権のバンタム級で優勝し、日本人として金メダルを手にした実績を持つ。その過程ではリオデジャネイロ五輪金メダリストのシャホビディン・ゾイロフ(ウズベキスタン)ら強豪を次々に破り、決勝もカザフスタンの選手を5-0の判定で下している。「強い選手はやり尽くした」と語るほど、アマチュア時代から実績を積み上げてきた。
プロ転向後の歩みも着実だった。2025年11月の相手は元WBC世界スーパーフライ級王者カルロス・クアドラス(メキシコ)。8回TKOで下した完勝だった。続く4月の前戦では元2階級制覇王者ペドロ・ゲバラ(メキシコ)と対戦したが、バッティングの影響で無効試合となった。この一戦を坪井は「プロとしてどう戦っていくべきなのかと、アマ時代に築いてきたボクシングをどうミックスさせていくか明確になった。いい段階で強くなれている」と振り返る。
那須川へのバトンと、育児との両立
坪井が繰り返し口にするのは、この一戦の先にある目標だ。
「僕が一番強いといつでも思っている。最初(プロ転向時)から言っている通り、この階級で4団体全部獲る。そのためのまず一歩目」
「今の時代はベルトを持っているとか最速よりも、どんだけ強いやつとやって勝っているかが重要」とも語り、記録より強者との対戦を重視する姿勢を示した。
チーム帝拳としての意味合いも強い一戦になる。「那須川君の頑張りや気持ちは僕ら帝拳チームは分かっている。彼がしっかり勝利できるためにも、メインにつなげていい舞台を用意したい」。「彼自身は、僕より真摯にボクシングと向き合っている」と那須川への敬意も口にし、「チーム帝拳として頑張ることも今回のテーマ」と、9月27日を帝拳ジム総出の一日と位置づけている。同じ興行のメインを那須川が戦うだけに、坪井は自身の勝利でチームに勢いをつける役目も担う。
7月12日には第一子となる女児が誕生した。練習の合間にミルクを飲ませ、おむつを替える生活を送る。「家族のためにやっているわけではないが、ケガなく圧倒して帰るのが僕の仕事。かっこいい姿を見せられるように、殴られないことも徹底したい」。「子どもと一緒に成長していくことが、自分の成長にもつながると思う。本当にいい日々」と充実感も口にする一方、「ちょうど物心つく頃には、僕も引退するかしないかの瀬戸際」ともらし、限られた時間で結果を残す覚悟をのぞかせた。大黒柱としての決意がにじむ。
マラジカへ自信、4団体統一への一歩
なぜ坪井はここまで強気になれるのか。
マラジカの技術を「手が長く、ジャブやストレート系を大事にしていて、堅実に真面目にボクシングをしている」と分析したうえで、「僕としては崩しやすいかな。もちろん強い選手なので余裕なことはいえないが圧倒的に勝ってしっかりベルトを獲りたい」と語る。技巧派のマラジカを「うまいだけじゃなく強い所も見せてノー・マス(もうたくさん)な展開にもっていく」と力でねじ伏せる構えだ。
背景には、スーパーフライ級の激しい競争がある。寺地拳四朗(BMB)は7月20日、WBO世界王座決定戦でイスラエル・ゴンサレス(メキシコ)を判定で下し、ライトフライ級・フライ級に続き日本人男子8人目となる3階級制覇を果たした。元WBA世界フライ級王者ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)は、2025年3月に寺地とのフライ級統一戦でTKO負けを喫した後、同年12月の再起戦(3回KO勝ち)を経て階級をスーパーフライ級に上げ、6月の同級デビュー戦をTKO勝ちで飾って年内の世界挑戦を目指す。坪井は「僕が次、獲らないと何も始まらない」と、まず自らが頂点に立つ必要性を強調した。
坪井が掲げる4団体統一は、なお道半ばの目標だ。同級はジェシー・ロドリゲス(米国)がWBA・WBC・WBOの3団体を統一していたが、6月にバンタム級転向のため全冠を返上した。以降は王座の再編が続き、IBFはアンドリュー・モロニー(オーストラリア)が6月6日に、WBAは暫定王者から昇格したデビッド・ヒメネス(コスタリカ)が6月13日に、それぞれ新王者となった。坪井が9月27日に勝って手にするのはWBCの1冠にとどまり、4団体統一へは寺地たち他団体の王者との対戦をこの先も重ねる必要がある。
9月27日、坪井が公言してきた4団体統一への一歩目が動き出す。
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[文/構成 by スポーツライター 久遠(KUON)]







































































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