堤聖也、WBAが事実上の王座はく奪 休養王者から1位に後退し、元王者も「ふざけてますよね」と憤り

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世界ボクシング協会(WBA)が7月31日付で更新した最新の世界ランキングで、バンタム級の休養王者だった堤聖也(30)=角海老宝石=が1位に載った。休養王者の枠から名前が消え、事実上の王座はく奪となる。スーパー王者はジェシー・ロドリゲス、正規王者は7月20日に戴冠したばかりの増田陸だ。
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ランキング表から消えた休養王者の肩書き
WBAは7月31日付で世界ランキングを更新した。バンタム級のページで堤聖也(30)=角海老宝石=の名前があるのは、1位の欄。5月末から名乗ってきた休養王者(チャンピオン・イン・リセス)の肩書きが、そこから外れた。
同じ階級の王者欄には、スーパー王者としてジェシー・”バム”・ロドリゲス(26)=米国=、正規王者として増田陸(28)=帝拳=が並ぶ。バンタム級に休養王者の表記はない。ベルトを持つ側から、ベルトを狙う側へ。堤の立ち位置だけが変わった。挑戦者の並びは1位・堤、2位にアンドレス・テラン、3位にノニト・ドネア、4位に比嘉大吾と続く。
WBAは、はく奪を告げる声明を出していない。ランキングを1本更新しただけで、王者が挑戦者に入れ替わる。日本のスポーツ各紙はこれを「王座〝剝奪〟」「1位に後退」と報じた。
ドネア戦で折れた鼻 4月の防衛戦が飛んだ
堤がベルトを腰に巻いたのは2024年10月13日。井上拓真を12回3-0の判定で下し、初挑戦での戴冠だった。2025年2月24日の比嘉大吾戦は3者とも114-114の引き分けで初防衛。同12月17日には両国国技館で暫定王者のノニト・ドネアと団体内王座統一戦を戦い、115-113、117-111、112-116の2-1判定で暫定王座も吸収した。2度目の防衛だった。
代償が残った。試合中に鼻を骨折し、回復が長引く。2026年4月11日に予定されていたアントニオ・バルガス戦は、鼻が治りきらずに中止となった。
WBAが堤を休養王者に指定したのは5月31日。堤にとっては2度目の休養王者だった。2025年5月にも、2年前から抱えていた左目の病気の手術を理由に、一度この扱いを受けている。そのときは暫定王者だったバルガスが正規王者へ繰り上がり、12月に予定されたバルガス戦が相手側の事情で流れたことで、堤が王者に戻った。
半年でベルトが3つに 入れ替わり続けた王者
堤に代わって正規王者へ戻ったバルガスは、6月13日(日本時間14日)にロドリゲスに6回KOで敗れる。世界3階級制覇を果たしたロドリゲスを、WBAは7月1日付でスーパー王者へ昇格させた。この階級での試合は、まだ1戦だけ。
空位になった正規王座を懸けて、7月20日に両国国技館で組まれたのが1位・増田陸と2位・比嘉大吾(30)=志成=の王座決定戦だった。増田が117-111、117-111、113-115の2-1判定で競り勝ち、プロ12戦目で初のベルトを手にする。
この半年でバンタム級の王者は入れ替わり続けた。その間、堤は一度もリングに上がっていない。
「ダブルスタンダード」 ジム会長らが並べた疑問
東スポWEBによると、元東洋太平洋スーパーバンタム級王者でWakeRise会長の和気慎吾氏は、自身のユーチューブチャンネル「和気慎吾リーゼントチャンネル」で怒りを口にした。「怒り心頭ですよ」「休養王者からランキング1位ということは、王座はく奪。ふざけてますよね。WBA、何なん?」
同じ番組に出たフレアジム会長の赤井祥彦氏は、WBAの運用そのものを疑問視する。「(WBAは)ダブルスタンダードというか。あの人にはこう、この選手にはこうみたいな感じになってる。村田諒太選手とかは2年試合してなくてスーパー王者に格上げされて、はく奪も何もなかった。(堤は前回試合から)まだ1年もたってない。しかも公傷、試合でのケガだから」
赤井氏は、王座を外れたことで堤が他団体のランキングにも入っていくと見る。「間違いなく上位にきますよ」
国内の統括団体も戸惑う。サンケイスポーツによると、日本ボクシングコミッション(JBC)の安河内剛本部事務局長は8月1日、東京・後楽園ホールで取材に応じ、WBAからJBCへの通達も説明もないと明かした。JBCは休養王者を世界王者として認定している。分かりづらくなったと述べたうえで、中身のない休養王者が乱発されれば困る、との懸念も示した。
堤本人と角海老宝石ジムは、3日時点でこの件についてコメントを出していない。
増田が待つ統一戦 「真のチャンピオンがどちらか」
戴冠翌日の7月21日、東京・新宿区の帝拳ジムで会見した増田は、次の相手に堤を挙げていた。「自分の中でやっぱり堤選手がチャンピオンという認識があるので、そこに挑戦して勝ってクリアすることで、このベルトの価値が高くなる。真のチャンピオンがどちらかを闘って決めたい」
2人には因縁がある。2023年8月30日、後楽園ホールでの日本バンタム級タイトルマッチ。堤が10回3-0の判定で増田を退け、3度目の防衛を果たした。増田にとってはプロ唯一の黒星で、その相手が世界王者へ駆け上がった。
堤の戦績は16戦13勝(8KO)3分。プロで一度も負けていない。ベルトは書類の上で消えたが、リングの上では誰にも取られていない。
次に組まれる一戦が、その答えを出す。
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[文/構成 by スポーツライター 久遠(KUON)]







































































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