佐久間朱莉、地元・埼玉で初優勝し2年連続の年間4勝目 ツアー新114ホール連続ノーボギー

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国内女子ゴルフツアー「樋口久子 三菱電機レディス」の最終日が11月1日、埼玉県飯能市の武蔵丘ゴルフコースで行われ、埼玉県川越市出身の佐久間朱莉(23)=大東建託=が通算15アンダーで優勝した。今季4勝目、ツアー通算8勝目で、昨季に続く2年連続の年間4勝。3日間54ホールをボギーなしで回り、連続ノーボギーを114ホールまで伸ばして山下美夢有の113ホールを抜くツアー新記録も作った。
最終18番で小祝さくらを1打振り切る
最終日は佐久間、小祝さくら、山路晶の3人が通算11アンダーの首位に並んでスタートした。佐久間は3番パー4でバーディーを先行させ、後半も10番パー4、12番パー3と伸ばす。ボギーなしの4バーディー「68」で回り、通算15アンダーとした。
勝負は最終18番パー5までもつれた。1打リードで迎えたこのホールで、同じ組の小祝が先にバーディーパットを決めて通算14アンダーに並ぶ。佐久間に残ったのは、外せばプレーオフになるバーディーパット。左に切れてから右へ戻るラインを読み切って沈め、1打差で勝ち切った。ウイニングパットが入った瞬間の心境を問われ、本人は「勝ったー」と思ったと明かしている。
大会の主な上位成績は次のとおり。
| 順位 | 選手 | 通算スコア |
|---|---|---|
| 優勝 | 佐久間朱莉 | 15アンダー |
| 2位 | 小祝さくら | 14アンダー |
| 3位 | 荒木優奈 | 13アンダー |
| 4位 | 木戸愛 | 12アンダー |
| 5位タイ | 藤本愛菜、吉田鈴 | 11アンダー |
佐久間の3日間のスコアは68、65、68。2日目にこの日のベストスコアとなる65をマークし、3打差の9位タイから首位タイへ浮上したのが大きかった。優勝賞金は1800万円。最終日の観衆は5162人だった。前年覇者の仲村果乃は通算7アンダーの16位タイ、首位から出た山路は75とスコアを落とし、通算8アンダーの11位タイに終わった。
山下美夢有の「113」を超えた連続ノーボギー
記録の起点は前週にあった。10月の「マスターズGCレディース」第1ラウンドの4番から、ボギーなしのホールが続く。マスターズGCレディースの残りホールに、三菱電機レディスの54ホールを足して114ホール。最終18番のバーディーで、山下美夢有が2024年に作った国内ツアー記録「113」を1ホール上回った。
ボギーをたたかないゴルフを支えたのは、ショットの立て直しだった。前週のマスターズGCレディースは優勝争いの末に3位タイ。佐久間は開幕前からスイングの切り返しで体が浮かないよう意識して調整を続け、大会2日間のパーオン率は91.67%(36ホール中33ホール)で全体トップだった。グリーンを外さなければ、ボギーの危険は小さくなる。
昨季から重ねてきたショートゲームの練習も、この安定感につながった。2025年に年間女王となった後、佐久間はショートゲームの強化に時間を割いて今季を迎えた。最終日、勝負を分けたのもショートゲームだった。
2年前に泣いた埼玉で「強くなるきっかけ」に応えた
地元での優勝は、佐久間にとって長く手が届かない目標だった。
2024年4月、埼玉県の石坂ゴルフ倶楽部で行われた「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」で、初優勝を目指しながら1打差の2位に終わり、悔し涙を流した。同じ大会では今季も2位タイに入っている。優勝後、佐久間はその2024年の大会を「私のゴルフ人生で、強くなるきっかけをくれた大会」と表現した。
あの2位の後、練習を重ねた佐久間は2025年4月の「KKT杯バンテリンレディス」でツアー初優勝を挙げる。5月の「ブリヂストンレディス」、6月の「アース・モンダミンカップ」、10月の「マスターズGCレディース」と白星を重ね、年間4勝で初の年間女王になった。JLPGAアワード2025では年間最優秀選手賞、賞金ランキング1位、平均ストローク1位の3冠を受けている。
今季も勝ち星は順調に積み上がった。2026年の4勝は次のとおり。
| 時期 | 大会 | 備考 |
|---|---|---|
| 3月 | ダイキンオーキッドレディス | 開幕戦、 |
| 8月 | ニトリレディス | 逆転で今季2勝目 |
| 9月 | 住友生命Vitalityレディス東海クラシック | 神谷そらとのプレーオフを制す |
| 11月1日 | 樋口久子 | 地元・ |
佐久間は2002年12月11日生まれ、川越市出身。3歳でゴルフを始め、広谷小、名細中の時代から関東のジュニア大会で優勝を重ねた。中学3年だった2017年には日本女子オープンに出場し、2018年には「ジャンボ尾崎ゴルフアカデミー」の1期生として尾崎将司に師事している。2021年のプロテストはトップで合格した。
大会期間中は久しぶりに実家から会場へ通い、家族と過ごしながら3日間を戦った。実家に帰るだけで気持ちが落ち着き、試合でピリピリした普段の日常とは違う時間だったと本人は話している。
埼玉の一番いいところを聞かれると、少し考えてから「人が優しい」と答えた。ラウンド中はホールを移動するたびにギャラリーから声をかけられ、その応援のおかげで優勝できたと思えるほどの力をもらったという。勝ちたい試合で勝てたことはうれしく、自信にもなったと佐久間は話した。
初日首位の小祝さくらは手術後最高の2位
初日に65をマークして首位タイで発進した小祝さくら(28)=ニトリ=は、最終日を69で回り、通算14アンダーの単独2位に入った。
関連記事:小祝さくら、樋口久子三菱電機レディス初日に今季初の首位発進 夫・桂川有人も男子ツアーで首位
最終日は11番でボギーをたたき、一時は佐久間との差が3打に開いた。それでも13番で10メートルを超えるバーディーパットを沈め、16番パー5では第3打をピンに寄せて追い上げる。最終18番では約3メートルのバーディーパットを決めて並び、最後まで佐久間に重圧をかけ続けた。
2025年9月に左手首の手術を受けた小祝にとって、2位は手術後で最も良い成績。2025年7月の「明治安田レディス」以来となる優勝には届かなかったが、本人は悔しさを口にしつつも全力を出し切った結果だと受け止め、18番のバーディーは自信になったと話した。今季のトップ10入りはこれで5度目となった。
同じ11月1日には、夫の桂川有人が男子ツアー「バンテリン東海クラシック」で優勝している。
関連記事:桂川有人、地元・愛知でバンテリン東海クラシック制覇 82歳の祖父・征男さんの前で欧州ツアーから2週連続V
女王争いは878.63pt差、TOTOで勝てば米ツアーの道も
年間女王を決めるメルセデス・ランキングで、佐久間は2位につける。首位を独走する桑木志帆は三菱電機レディスを欠場しており、佐久間はこの優勝で200ptを上積みし、差を878.63ptまで縮めた(11月1日終了時点)。
ただ、状況は厳しい。今季の残りは4試合。次戦の「TOTOジャパンクラシック」(11月5日開幕、茨城県・太平洋クラブ美野里コース)で桑木が佐久間との差をさらに21.38pt広げれば、残り3試合を残しての女王決定となり、ツアー最速タイの戴冠を許す。
佐久間自身は、ランキングの計算よりも目の前の1勝に気持ちを向ける。TOTOジャパンクラシックは日米両ツアーを兼ねる大会で、勝てば米女子ツアーの出場資格を得られる。2026年8月のニトリレディス優勝時には米ツアーの予選会を見送る考えを示していたが、優勝後はTOTOで勝った場合の米ツアー参戦について「勝ったら行くんじゃないかな」と前向きな言葉を口にした。
米ツアーの選手と回れば学べるところもあり、自分のプレーがどこまで通用するかも楽しみだと佐久間は話す。地元の声援に背中を押されてつかんだ4勝目。次は茨城で、来季の行き先を変えるかもしれない一戦に挑む。
[文/構成 by スポーツ担当ライター 疾風(HAYATE)]









































































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