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柳葉敏郎長男・柳葉一路主将の夏が終了 盛岡大付は決勝で花巻東に0-5、3年連続の決勝敗退

柳葉敏郎長男・柳葉一路主将の夏が終了 盛岡大付は決勝で花巻東に0-5、3年連続の決勝敗退

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盛岡大付の主将・柳葉一路(3年)が率いるチームは7月25日、夏の甲子園岩手大会決勝で花巻東に0-5で敗れた。3年連続の決勝進出も、3年連続で同じ相手に涙をのんだ。俳優・柳葉敏郎の長男である一路の夏は、甲子園まであと一歩届かず幕を閉じた。

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花巻東に0-5、涙の準優勝

決勝の舞台は盛岡市のきたぎんボールパーク。花巻東は2回に1点を先制すると、4回に2点を追加し試合の主導権を握った。9回にもダメ押しの2点を加え、最終スコアは5-0となった。盛岡大付も3回と5回に安打を放ったが、走者が一塁けん制でアウトになるなど好機を生かせず、7回には1死一、三塁まで攻め込みながら得点には至らなかった。

先発のマウンドには背番号1の須藤が立ったが、花巻東打線を無失点に抑えることはできなかった。花巻東はこの勝利で岩手大会史上初となる4連覇を達成し、夏の甲子園には5季連続14度目の出場を決めている。一方の盛岡大付は、2021年以来5年ぶりの甲子園出場をつかめなかった。23日の準決勝では一関一を相手に5点のリードを守り切れず9回に2点差まで詰め寄られる場面もあったが、6-4で振り切って決勝に駒を進めていた。

出場ゼロでも仲間を鼓舞し続けた主将

一路はこの日、打者としても守備でもグラウンドに立たなかった。攻撃の際は三塁ベースコーチとしてベンチと選手をつなぎ、守備の際にはベンチから声を張り上げ続けた。準々決勝の水沢戦、一関一との準決勝でも同じ役割を担い、自らのバットで結果を残す立場ではなかったが、声でチームを支え続けてきた主将だった。

7月14日の2回戦・盛岡三戦(4-0で完勝)でも姿勢は変わらなかった。試合後、一路は「本当に厳しい展開を想像して試合に入れたので、途中まで0-0の展開が続きましたけど、焦ることなく、後半に得点を取れた」と振り返っている。

最後の打者が二ゴロに倒れ、試合終了が告げられた瞬間、一路は静かに膝から崩れ落ちる。すぐに仲間たちに支えられて列に戻ると、花巻東の選手たちと涙ながらに健闘をたたえ合った。ベンチ前で相手の校歌を聞くうちに、こらえきれず大粒の涙をこぼした。

「感謝しかない」一路が語った思い

試合後、一路は言葉を選びながら胸の内を明かした。

「つらいことが多かった。けして満足のいくキャプテンではなかったかもしれないですけど、最後まで信じてついてきてくれた仲間には感謝しかない」

チームは前年秋の県大会を初戦で去り、そこから鍛錬の冬を過ごしてきた。それでも頂点まではあと一つ届かなかった。一路は「人間としても成長できた3年間。これからの人生にもこの経験を生かしていきたい」とも語り、悔しさの中に確かな手応えをにじませた。

応援皆勤の父、決勝は不在だった

一路は俳優・柳葉敏郎の長男だ。隣県から盛岡大付への進学を誘われた際、寮生活で両親と離れることに悩んだが、背中を押したのは父だった。以来、柳葉は仕事の合間を縫って毎試合スタンドに駆けつけ、応援を欠かさなかった。秋田県の自宅から車を走らせ、三塁側スタンドに姿を見せるのが常だったという。盛岡大付のユニフォームとキャップを身につけ、応援バットを手に「ここ一本」「ナイスピッチング」と、球児さながらの大声で声援を送ってきた。2回戦の試合後には「俺も一緒にグラウンドで戦いたいくらいの気持ち。少しでも応援の声が届けば」と目を細め、3回戦の取材では「目指すのはみんな頂点。息子が高校野球に携わっている以上は甲子園で応援して、全ての新聞に載りたい」と語った。

その父の姿は、決勝のスタンドにはなかった。前日には「とにかく気持ちだぞ」と息子に声をかけていたという。一路は父について問われると「恩返しという形で甲子園に行きたかったんですけど…申し訳ない」と声を落とした。

母の電話と主将への期待

一路が主将に指名された際、柳葉は「覚悟をもってやれと伝えました。仲間を信じて、自分を信じて出し切ってほしい」と送り出したという。大会中、母から電話があった際には「母を通じて『頑張れ』というふうに言われた。ここまで支えてくれた父親、母親でもあるので、しっかり恩返しできるようにやっていきたい」と語っていた。父からの言葉、母からの電話。声で仲間を支え続けたこの夏は、家族にも支えられた夏でもあった。

3年連続で立ちはだかった花巻東

盛岡大付にとって花巻東は、3年続けて決勝で行く手を阻んできた相手だ。2024年の決勝でも花巻東に屈しており、2025年は8-4で敗れ、迎えた3年目の今年は、0-5の完敗。一路自身も、1年時からこの決勝で3年連続の涙をのんでいる。

声で戦い続けたこの夏の集大成として、一路が最後に見せたのは涙と仲間への感謝の言葉だった。新チームはすでに動き出している。3年連続の悔しさをどう力に変えるか。花巻東という高い壁を前に、盛岡大付の次の挑戦が始まる。

[文/構成 by スポーツライター 久遠(KUON)]

寄稿者

久遠(KUON)
WEBライター(主にスポーツ記事)経験7年。スポーツ、格闘技が好きで、ボクシング世界チャンピオンが主宰するジムに4年間在籍。自分でも練習を重ね、”3分”の過酷さと濃さを体で知る。観戦もライフワークで、会場には年4回ほど足を運ぶ。選手目線の実感とファン目線の熱量、その両方を武器に、試合の見どころやリングのリアルをライター経験を活かしてわかりやすく伝えます。

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