サンデー毎日、2027年4月27日発売の5月9日号で休刊 1922年創刊の総合週刊誌

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
毎日新聞出版は10月30日、総合週刊誌「サンデー毎日」を2027年4月27日発売の5月9日号で休刊すると発表した。1922年4月の創刊で、同社は「日本で最も長い歴史を持つ総合週刊誌」としている。理由は雑誌市場の縮小と原材料費の高騰。記事はウェブで出し続け、大学特集や高校野球などの公式ガイドブックは続ける予定だ。
最終号は2027年5月9日号、創刊105年の節目で区切り
毎日新聞出版は10月30日、公式サイトに「『サンデー毎日』の休刊について」と題したお知らせを載せ、同日朝には親会社の毎日新聞社もプレスリリースを配信した。最終号は2027年4月27日に発売する5月9日号で、この号をもって休刊する。サンデー毎日の編集部もXの公式アカウントで同じ内容を伝えた。
創刊は1922(大正11)年4月。2027年で創刊105年を迎える年に、紙の週刊誌としての歩みを終える。発表から最終号の発売までは、およそ半年ある。いまも号は通常どおり出ており、公式サイトに載る最新号の定価は660円(税込)だ。誌面では政治家へのインタビューや大学の難易度特集が組まれ、元編集長の牧太郎が書くコラム「青い空白い雲」は11月8日号で通算1041回を数える。
休刊の理由について、同社は「雑誌市場が縮小し、原材料費が高騰を続ける中で休刊を決めました」と説明した。原材料の値段が上がり続ける一方で、雑誌の市場は縮んでいる。発行元の説明は、この2点に絞られていた。
部数の数字も添えられている。プレスリリースのデータによると、2025年度の部数は月平均3万362部。後で触れる1959年の記録と比べると、50分の1を下回る水準だ。
「受験特集のサンデー」と数々のスクープ
サンデー毎日の105年は、日本の週刊誌の歴史とほぼ重なる。
まず小説の分野だった。同誌は新人作家の登竜門となる大衆文芸賞を設けた。毎日新聞出版は、こうした取り組みで同誌が大衆小説普及の先駆けになったとしている。
読者にとって身近なのは、受験の特集だろう。1976年から1999年までは「東大合格者全氏名」を載せ、これを含む「大学ランキング報道」を続けた。毎日新聞出版は、こうした報道で「受験特集のサンデー」の名を定着させたとしている。
政治を動かしたスクープもあった。1989年には、宇野宗佑首相の女性スキャンダルを報じた。宇野内閣は同年7月の参院選で自民党が大敗した後、6月の発足からわずか2カ月余りで退陣した。同社は、この報道が首相を辞任に追い込んだとしている。同じ年には「オウム真理教の狂気」と題した告発キャンペーンを行った。地下鉄サリン事件が起きる6年前のことだ。
部数の面で語り継がれるのは、1959年4月の「皇太子ご成婚特集」だ。民間から初めて皇太子妃となった美智子さまの人気が高まるなか、この号は156万7000部を記録した。同社は「週刊誌トップ」の部数だったとし、この時期のサンデー毎日が「週刊誌ブーム」を形作ったと振り返っている。
156万部から、3万部へ。数字の差が、紙の週刊誌が置かれた状況をそのまま映している。
休刊後もウェブと別冊で記事は続く
休刊はするが、サンデー毎日の記事がすべて消えるわけではない。毎日新聞出版は、リニューアルする「エコノミストオンライン」や、文章投稿サイトの「note」などで、コンテンツのウェブ展開を進めるとしている。
紙の出版物でも、続くものがある。同社が継続を予定しているのは次のとおりだ。
| 区分 | 継続する出版物 |
|---|---|
| 受験 | 「大学特集」、 |
| 公式ガイドブック | 選抜高校野球大会、 |
| 雑誌 | 「大相撲中継」 |
ガイドブックが残る3大会には、いずれも毎日新聞社が深く関わる。春の選抜高校野球大会は日本高等学校野球連盟と、社会人野球の都市対抗野球大会は日本野球連盟と共に主催している。元日に群馬県で走るニューイヤー駅伝は日本実業団陸上競技連合の主催で、毎日新聞社は共催に名を連ねる。グループで手がける大会の案内役は、これからも紙で出る。
大学関連の特集や別冊、春のセンバツや元日のニューイヤー駅伝などの公式ガイドブックは、休刊後も出し続ける予定だ。定期的な誌面はなくなっても、「受験特集のサンデー」として知られた分野は形を変えて残る。
週刊朝日に続き、新聞社系の週刊誌がまた一つ
新聞社系の週刊誌の休刊は、これが初めてではない。「月刊読売」から「週刊読売」を経て誌名を改めた読売新聞社の「読売ウイークリー」は、創刊65年を掲げた2008年12月14日号で休刊している。
なかでも大きかったのが、同じ1922年に朝日新聞社から創刊され、のちに朝日新聞出版が発行していた「週刊朝日」の休刊だった。週刊朝日は2023年5月30日発売の6月9日号を最後に、101年の歴史を終えている。朝日新聞出版は同年1月に休刊を発表した際、週刊誌市場の販売部数と広告費が縮小するなかでウェブのニュースや書籍に力を注ぐと説明した。1950年代には100万部を超えた雑誌だった。当時、サンデー毎日は同じ日に発売した号の表紙に「『週刊朝日』休刊に捧げる!」「サヨナラ……101年の同志でライバル」と刷り、長年の競争相手を送り出した。
それから約3年半。ライバルを見送った側も、休刊を決めることになった。
紙をやめる動きは、総合週刊誌だけでは終わらない。1913年創刊の経済誌「週刊ダイヤモンド」は、ダイヤモンド社が2026年8月27日に紙での発行を2027年3月で終えると発表した。同誌はすでに2025年春に店頭での販売をやめ、同年4月からは定期購読を前提とした雑誌に切り替えていた。紙の最終号は3月29日発売の4月3日号で、4月からは電子版だけの雑誌に移る。
関連記事:週刊ダイヤモンド、1913年創刊の経済誌が紙の発行を終了 2027年3月まで、4月から完全デジタル雑誌に
2027年の春は、100年を超える歴史を持つ2つの週刊誌が、ひと月違いで紙の発行を終える季節になる。週刊ダイヤモンドは電子版として誌名を残し、サンデー毎日は休刊したうえで記事をウェブに移す。行き先は分かれた。紙の週刊誌を毎号刷って届ける仕組みそのものが、100年を超える老舗でも見直しを迫られている。
サンデー毎日の最終号まで、残る号は半年分。創刊105年の節目となる2027年4月、最後の号が店頭に並ぶ。
[文/構成 by MediaDogs編集部]











































































コメントはこちら