中日のドラフトくじは誰が引く 堀中スカウト部長「3択になると思う」工藤新監督は欠席

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10月22日のプロ野球ドラフト会議を前に、中日は1位指名が重なった場合のくじ引き役を決めていない。工藤公康新監督が仕事の都合で欠席するためで、堀中寛樹スカウト部長は10月21日、加藤宏幸球団社長、朝田憲祐球団本部長、荒木雅博球団本部長補佐の「3択になると思う」と話した。1位指名も事前に公表しておらず、最終決定は当日の会場に持ち越す。内容は10月22日朝の時点の情報だ。
くじ役は社長・本部長・荒木本部長補佐の3人から
中日は10月21日、東京都内のホテルでドラフト前日のスカウト会議を開いた。話し合いは約3時間に及び、その後に堀中スカウト部長が報道陣の取材に応じている。
焦点の一つが、抽選になった場合に誰がくじを引くかだった。近年の中日では監督がくじを引いてきたが、工藤新監督は会場に来ない。報道によると、堀中部長は「加藤(球団社長)さんか、朝田(球団本部長)さん、荒木(球団本部長補佐)さんの3択になると思う」と答え、まだ決まっていないと明かした。
別の報道では、言い回しが少し違う。「決まってないんですよね。球団社長か本部長なのか荒木さんなのか。さすがにその3択だと思う」と語り、候補の3人がお互いに譲り合う様子を「皆さん『どうぞどうぞ』って感じです」とも表した。お笑いグループ「ダチョウ倶楽部」の定番ギャグになぞらえた一言で、重い役目を前にした球団幹部の空気が伝わる。
誰が引くかは、ドラフト当日に決まる見通しだ。
工藤新監督は「おまかせしています」
工藤新監督の欠席は、10月19日に明らかになった。報道によると、10月の仕事は半年前から決まっており、ドラフト当日はライブ配信をリアルタイムで見ることもできない見込みだという。球団が監督就任を打診したのは10月に入ってからで、予定はそれよりずっと前に組まれていた。
指名については、スカウト陣に一任する姿勢を崩していない。工藤新監督は、スカウトが自分たちの目で見て最善と考えた選手を指名してもらい、「あとは僕らがどう育てるかというところだと思うので」と語った。10月21日のスカウト会議にも出席しなかったが、堀中部長によると情報は共有しているという。
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工藤新監督は名古屋市出身の63歳。ソフトバンクを率いた2015年から2021年の7年間で5度の日本一を経験し、10月15日に中日の新監督として就任会見を開いた。中日は2026年シーズンをセ・リーグ最下位で終え、井上一樹監督が成績不振の責任を取って今季限りで辞任している。
工藤新監督自身も、スカウトの目に見いだされてプロに入った一人だ。名古屋電気高(現・愛知工業大学名電高等学校)3年だった1981年夏の甲子園でノーヒットノーランを達成し、その秋のドラフトで西武から6位指名を受けた。下位指名からスタートし、現役通算224勝を積み上げている。指名を任せ、育成で応える考え方には、そうした歩みも重なる。
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1位は非公表、米挑戦表明の織田翔希も候補に残す
1位で誰を指名するのか。
中日は10月22日朝の時点で、1位指名選手を公表していない。堀中部長は会議後、「もう一度頭を整理して、あした最終確認をしましょうとなりました」と説明した。1位候補は「最低でも12人が必要になる」とし、投手と野手のどちらかも明かさなかった。別の取材には、候補を「12、13人ほど」と答えている。
名前が出た選手が一人いる。横浜高の織田翔希投手だ。織田は10月15日に米国挑戦を表明したが、堀中部長は「アメリカを希望ということでしたけど、こちら側の評価は変わらない。彼を含めた1位候補も当然ある」と述べ、1位候補から外していないことを認めた。
ほかの候補は、球団の公表ではなく報道ベースの情報になる。報道によると、中日は青山学院大の右腕・鈴木泰成投手を1位指名候補の一人としている。鈴木は最速155キロの直球が持ち味で、今春の東都大学リーグで最優秀投手賞とベストナインに選ばれた。10月20日には神宮球場でブルペン投球を行い、中日などのスカウトが見守るなかで「いつも通り投げられました」と話している。
鈴木とバッテリーを組む青山学院大の渡部海捕手も、スカウト会議で整理した指名候補の一人と報じられた。明治大の榊原七斗外野手も上位候補に挙がっており、本人は「1位でいけたらいいなと思います」と語っている。堀中部長は、野手を1位にした場合に2位以降をどう組み立てるかも話し合ったと明かした。
中日のくじ、過去10年は5勝2敗
くじ役が気になるのは、中日のドラフトで抽選がたびたび明暗を分けてきたからだ。2016年から2025年までの10回のドラフトで、中日は6回の会議で計7度、1位指名の抽選に臨んだ。そのうち5回で交渉権を手にしている。
| 年 | 中日の1位入札 | 競合した球団 | 抽選の結果 |
|---|---|---|---|
| 2016年 | 柳裕也(明治大) | DeNA | 中日が交渉権を獲得 |
| 2017年 | 中村奨成(広陵高) | 広島 | 広島が交渉権を獲得 |
| 2018年 | 根尾昂(大阪桐蔭高) | 日本ハム、巨人、ヤクルト | 中日が交渉権を獲得 |
| 2019年 | 石川昂弥(東邦高) | オリックス、ソフトバンク | 中日が交渉権を獲得 |
| 2023年 | 度会隆輝(ENEOS) | DeNA、ロッテ | DeNAが交渉権を獲得 |
| 2023年(外れ1位) | 草加勝(亜細亜大) | ロッテ | 中日が交渉権を獲得 |
| 2024年 | 金丸夢斗(関西大) | 阪神、DeNA、巨人 | 中日が交渉権を獲得 |
2018年の根尾と2019年の石川は、与田剛監督が続けて当たりを引いた。2023年は立浪和義監督が度会の抽選で外れたものの、外れ1位の草加ではロッテとの抽選に勝っている。2024年は井上監督が4球団競合の金丸を引き当て、「迎えに行きます、待ってます」と喜んだ。
抽選のなかった年もある。2020年の高橋宏斗投手、2021年のブライト健太外野手、2022年の仲地礼亜投手、2025年の中西聖輝投手は、いずれも中日の単独指名だった。
候補の一人、荒木本部長補佐には自身のドラフトにまつわる縁がある。1995年のドラフトで、中日は福留孝介、原俊介の2人を続けて抽選で外し、その後に1位指名したのが熊本工高の荒木だった。外れ外れ1位から通算2045安打を積み上げた本人が、今度は球団側の立場でくじに手を伸ばすのか。巡り合わせとしては面白い。
運命の抽選は10月22日16時50分から
2026年のドラフト会議は、10月22日(木)16時50分から東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪「国際館パミール」で始まる。日本野球機構(NPB)の開催要項によると、テレビはTBS系列の全国ネットとスカイA、ラジオはニッポン放送、インターネットはDAZNとU-NEXTが中継する。U-NEXTは1巡目から育成指名の終了まで生配信し、月額プランの会員は追加料金なしで視聴できる。
\ ドラフト会議は1巡目から育成まで生配信 /
1巡目は12球団が一斉に入札する方式で、同じ選手に入札が重なれば抽選になる。外れた球団は再び入札し、そこで重なれば再び抽選に進む。中日の1位がどこに入るか、そして壇上に誰が上がるのかは、会議が始まるまで分からない。
工藤新監督にとっては、自ら顔を合わせる前に新戦力が決まるドラフトになる。指揮官は欠席でも、11月の秋季キャンプには、参加できる期間は限られるものの自ら指導に加わり、背番号81のユニホーム姿も披露する予定だ。くじを託される3人の誰かが、工藤体制の最初の戦力を引き寄せる。
[文/構成 by スポーツライター 高瀬翔吾]









































































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