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ロッテのドラフト1位候補、榎康弘アマスカウトディレクター「7人ぐらいを想定」

ロッテのドラフト1位候補、榎康弘アマスカウトディレクター「7人ぐらいを想定」

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ロッテは10月20日、千葉市のZOZOマリンスタジアムでドラフト会議に向けたスカウト会議を開いた。榎康弘アマスカウトディレクター(54)は1位候補について「7人ぐらいを想定」していると明かし、投手か野手かもまだ決まっていないと語った。10月22日のドラフト当日まで、1位を絞り込む作業が続く。

スカウト会議で約90人の映像を確認、1位候補は「7人ぐらい」

会議にはサブロー監督(50)も出席し、指名候補となる約90人の映像をチェックした。終了後に取材に応じた榎ディレクターは、1位候補の人数を「7人ぐらいを想定」していると説明。個人名や内訳は明かさなかった。

候補の中身については、投手も野手もいて、まだ決まっていないと話すにとどめた。投手と野手が交ざった顔ぶれで、どちらを優先するかも白紙の段階だ。

選び方の軸に挙げたのは「バランス」だった。榎ディレクターは「監督もおっしゃってたように、バランス重視していかないとっていうことなんで」と前置きしたうえで、「野手が良ければそっちいくし、ピッチャーが良ければいくし、高校生も大学生も関わらないで、いい選択ができたらなと思いますね」と続けている。

最終決定のタイミングも固めていない。「ギリギリまで見てこちらも動きたい」と話し、他球団の動きを見ながら、当日まで判断を持ち越す可能性を残した。ロッテは1位指名選手を事前に公表しておらず、10月21日時点でも球団から候補の名前は出ていない。

今季は5位、先発投手陣の立て直しが課題

ロッテの2026年シーズンは143試合で63勝77敗3分け、勝率.450のパ・リーグ5位に終わった。サブロー監督の就任1年目で、最下位だった前年の56勝84敗3分けから7つ白星を上積みしたものの、首位ソフトバンクとは28.0ゲーム差がつき、2年連続のBクラスとなった。

数字で見ると、課題ははっきりしている。チーム防御率3.84はリーグ5位で、完投はわずか2つ。失点586もリーグで2番目に多い。チーム本塁打131本はリーグ3位と長打力を見せた一方、チーム打率.236はリーグ最下位だった。

中でも先発の層の薄さが目立つ。規定投球回に届いたのはジャクソン1人で、150回2/3を投げて9勝9敗、防御率3.46。チーム最多勝もジャクソンと救援の八木彬の9勝にとどまり、2桁勝利の投手は1人も出なかった。小島和哉が117回1/3で6勝9敗、田中晴也が94回1/3で2勝5敗と、ローテーションを1年通して守り切れた投手は少ない。

一方で、後ろを任せる投手と打線の主軸には手応えのあるシーズンだった。抑えの横山陸人はリーグ最多タイの35セーブ、左腕の鈴木昭汰はリーグトップの39ホールドポイントを挙げた。打線では山口航輝がリーグ2位の38本塁打、81打点を記録し、西川史礁はリーグ最多タイの155安打を放っている。勝ちパターンの救援と中軸がそろってきただけに、試合をつくる先発が増えれば戦い方は大きく変わる。

報道でも今季は先発投手陣が振るわず、即戦力投手が最大の補強ポイントだと伝えられている。それでも榎ディレクターは、1位候補には投手も野手もいると話し、投手1本に絞る考えは示さなかった。

なぜ投手に決め打ちしないのか。

判断材料の一つになりそうなのが、ここ2年の1位指名だ。2024年は青山学院大の西川史礁外野手をオリックスとの2球団競合の末に獲得。西川は2025年に新人王を手にし、2026年はパ・リーグ打率5位の.290をマークするなど打線の中心に育った。2025年は健大高崎高の石垣元気投手(19)をオリックスとの競合で引き当て、くじを引いたのは就任が決まったばかりのサブロー監督だった。石垣はプロ1年目の2026年、1軍では9月17日の楽天戦でプロ初登板・初先発を果たし、9月23日のオリックス戦では9回に救援で登板。2試合で計2イニングを無失点に抑えた。イースタン・リーグでは18試合に登板して20イニングで32三振を奪う一方、与えた四球も25を数えた。

大学生の野手と高校生の投手。即戦力として1年目から主力になった西川と、時間をかけて育てる石垣という、タイプの違う1位を2年続けて手にしてきた。「高校生も大学生も関わらないで」という言葉は、その2年の歩みとも重なる。

1位候補に挙がる顔ぶれと「くじ」の行方

今年のドラフトは大学生投手の評価が高い。中でも青山学院大の鈴木泰成投手は、最速155キロの本格派右腕で、今年の候補の中でもナンバーワンの評価を受ける。捕手としてバッテリーを組む同大の渡部海も1位候補に挙がる。関西大の米沢友翔投手は149キロ左腕で、今春の全日本大学選手権で日本一の原動力になった。近畿大の宮原廉投手も、鋭いフォークを持つ上位候補の一人に数えられる。

報道によると、ロッテの1位候補には鈴木、宮原、米沢の3投手が含まれているもようだ。ただ、球団は名前を明かしておらず、7人の中に誰が入っているかは分からない。先発右腕が足りないチーム事情から鈴木を推す見方がある一方、榎ディレクターの言葉どおり野手や高校生が入る余地も残る。

評価の高い選手ほど、他球団との競合は避けにくい。榎ディレクターは「いい選手は競合しないと取れない。そこは状況を見ながら決める」と話し、競合覚悟で1位を入札する可能性を示した。

競合した場合に誰がくじを引くかも、まだ決まっていない。昨年当たりくじを引いたサブロー監督について、榎ディレクターは「監督が持ってるかなと思うんですけど、そのへんも含めて、出席者も含めて決めていきたいと思います」と答え、出席メンバーとあわせて検討する考えを示した。

今年のドラフトでは高校生の動向も注目を集める。米球界挑戦を表明した選手への指名の可否も、各球団の判断材料になっている。

関連記事:織田翔希、米球界挑戦を正式表明 22日のドラフトで強行指名はあるか、大谷翔平の前例を整理

ドラフト会議は10月22日16時50分開始

2026年のプロ野球ドラフト会議は10月22日(木)、東京・グランドプリンスホテル新高輪の国際館パミールで開かれる。NPBの案内では開始は16時50分予定。テレビはTBS系列の全国ネットとスカイA、ラジオはニッポン放送、インターネットではDAZNとU-NEXTが中継する。

1位指名は12球団が同時に入札し、重複した場合は抽選で交渉権を決める。ロッテは2年続けて競合を制しており、3年連続の当たりくじとなるかにも関心が集まる。

7人から1人へ。榎ディレクターが「ギリギリまで」と話した絞り込みの答えは、10月22日の夕方に出る。

[文/構成 by スポーツライター 高瀬翔吾]

寄稿者

高瀬翔吾
Webメディアでスポーツ、エンタメ、時事ニュースなど、累計数千本の記事制作に携わってきたスポーツ系ライター。野球分野では、プロ野球の試合結果や選手の記録をはじめ、MLB、高校野球、ドラフト、移籍、契約更改などの記事を継続的に担当。数字や公式記録を基に情報を整理する記事を得意としており、結果を伝えるだけでなく、その記録が持つ意味や、選手・球団を取り巻く背景までわかりやすく解説することを心がけている。主な執筆分野は、プロ野球、MLB、高校野球、侍ジャパン、ドラフト、移籍情報。

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