明瀬諒介が日本ハムから戦力外、現役続行の意向 鹿児島城西高出身、プロ3年間と今季2軍成績

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
北海道日本ハムファイターズは10月19日、明瀬諒介(みょうせ・りょうすけ)内野手(21)に来季の契約を結ばないと通達した。鹿児島城西高から2023年ドラフト4位で入団した高卒3年目の右の長距離砲で、1軍出場はないまま3年目を終えた。今季は2軍にあたるファーム・リーグで68試合に出て打率.257、8本塁打。本人は現役続行の意向を示している。
鎌ケ谷で3選手に通達、明瀬は「現役続行する形」
球団の発表によると、通達は10月19日、千葉県鎌ケ谷市の球団施設で行われた。対象は松岡洸希投手(26)、梅林優貴捕手(28)、明瀬の3人。発表文は「来季の契約を結ばないことを通達しました」と記している。
球団が公表した明瀬の経歴は「鹿児島城西高-北海道日本ハムファイターズ(ドラフト4位、2024-2026)」で、1軍成績の欄には「1軍出場なし」とだけあった。背番号は65。
通達を受けた明瀬は報道陣に今後の考えを語った。「いろんな人と相談しながら、いまのところは現役続行する形です」。トライアウトについても「トライアウトも含めていろいろ相談しながら決めていきたい」と話し、行き先はまだ決まっていない。
同じ日に通達を受けた梅林は、広島文化学園大から2019年ドラフト6位で入団した捕手で、1軍通算36試合で打率.118だった。梅林も現役続行を望み、トライアウトを受ける意向だと報じられている。NPBの球団から声がかからなかった場合は海外でのプレーも考えているという。松岡は2022年オフの現役ドラフトで西武から移籍した右腕で、1軍通算は12試合で0勝1敗。今季1軍での登板は2試合にとどまった。
日本ハムは10月5日にも、鎌ケ谷の球団施設で育成選手2人に来季の契約を結ばないと通達している。花咲徳栄高から育成ドラフト1位で入団した藤田大清外野手(22)と、ブリタニア高、コルビー・コミュニティカレッジを経て育成ドラフト3位で入った山口アタル外野手(27)で、ともに2023年から日本ハムでプレーしていた。明瀬より1年早く入団した世代にあたる。
関連記事:戦力外通告2026はいつまで? 第2次期間が10月18日開始、30日に終了 22日にドラフト
高校通算49本塁打、投げては最速152キロ
明瀬は2005年8月25日生まれ、大阪府出身。身長184cm、体重96kgの右投げ右打ちで、鹿児島県日置市伊集院町の鹿児島城西高等学校に進んだ。
鹿児島城西高では1年秋から中軸を打ち、投手と一塁手を兼ねた。投げても最速152キロを計測し、打っては高校通算49本塁打を積み上げる。監督はダイエーや西武でプレーし、首位打者も手にした佐々木誠氏で、その指導を受けて力を伸ばした。1年秋の九州大会では中堅左へ本塁打を放ち、2年生だった2022年6月には、全国の高校一塁手を評価したランキングで5位に名前が挙がった。甲子園には出場していない。
2023年10月26日のドラフト会議で、日本ハムが4位で指名した。学校の発表によると、鹿児島城西高からのドラフト指名は4人目で、学園全体では10人目。運営する学校法人日章学園から直接指名された選手として、最高位の指名となった。指名直後の会見では色紙に「三冠王」と書き、「1年目からレギュラーをになって、将来的には三冠王を取れるような選手になりたい」と語っている。
プロでは投手をやめ、野手一本の道を選んだ。高校で守った一塁だけでなく、内野の別のポジションにも取り組む。NPBの守備記録では、1年目の2024年は2軍で二塁を40試合、三塁を2試合守った。今季は二塁31試合、一塁28試合、三塁13試合と、三つのポジションを行き来している。
同期入団の顔ぶれも見ておきたい。2023年ドラフトで日本ハムは1位で細野晴希投手、2位で進藤勇也捕手、3位で宮崎一樹外野手を指名し、明瀬は4位、5位が星野ひので外野手だった。進藤は「ラグザス アジアプロ野球チャンピオンシップ2026」の侍ジャパンに選ばれ、宮崎はファーム日本選手権で優秀選手賞を受けた。星野は2025年10月に来季の契約を結ばないと通達され、今季は育成選手として在籍している。同じ年に入った選手の間でも、3年で歩みははっきり分かれた。
3年間の2軍成績、今季は8本塁打で数字を伸ばした
プロ3年間の2軍成績はNPBの公式記録で次のとおりだ(いずれもシーズン終了時点)。2軍の公式戦は今季から「ファーム・リーグ」の名称で行われ、日本ハムは東地区に入った。
| 年度 | リーグ | 試合 | 打数 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 打率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2024 | イースタン・リーグ | 47 | 147 | 25 | 2 | 10 | .170 |
| 2025 | イースタン・リーグ | 51 | 167 | 31 | 2 | 7 | .186 |
| 2026 | ファーム・リーグ(東地区) | 68 | 210 | 54 | 8 | 27 | .257 |
1年目と2年目は打率1割台に沈んだ。2年続けて2本塁打にとどまり、1軍に呼ばれる機会はなかった。
3年目の今季は、試合数も打席数も3年間で最も多かった。打席数は1年目の158、2年目の180から221へ増え、2軍で起用される機会そのものが広がった。221打席で54安打、二塁打11本、三塁打1本を記録し、打率は.257まで上がる。打点27も前年の7から約4倍に増えた。8本塁打はエドポロ・ケインの17本に次ぎ、柴田獅子と並ぶチーム2位タイの数字で、長打率も.433と前年の.240から大きく伸びた。
一方で、出塁率は.285と低く、四球8に対して三振は53を数えた。高校3年夏の時点でも、長打力の反面、バットに当てる確実性に課題があると評されていた。プロ3年目の数字にも、その傾向が残る。
チームはファーム・リーグ東地区で15年ぶりの優勝を果たし、10月4日のファーム日本選手権では29年ぶり2度目のファーム日本一に輝いた。明瀬も10月3日のファーム日本選手権の試合に代打で出て、1打数無安打(三振)だった。
それでも1軍の舞台には届かなかった。
21歳、トライアウトを含めて次の道を探る
明瀬はまだ21歳。今季は一塁、二塁、三塁の3ポジションで試合に出ており、内野の複数の位置を守れる点も売り込める材料になる。今季は3年間で最も良い数字を残し、2軍で8本塁打を打った右の長距離砲として、他球団がどう評価するかが焦点になる。
本人は「トライアウトも含めて」相談しながら決めると話した。本人によると、シーズン中から球団と話す機会が何度かあり、話し合いながら今後の方向を決めてきたという。
現役続行を望む選手にとって、トライアウトは他球団や独立リーグ、社会人チームの関係者にプレーを見せる場になる。高校時代に「三冠王」を目標に掲げたスラッガーが、どの場所でバットを振り続けるのか。行き先が決まるまで、明瀬の挑戦は続く。
[文/構成 by スポーツライター 高瀬翔吾]









































































コメントはこちら