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宮本恒靖JFA会長、AFC会議でスピーチ プレミアリーグへ選手を送り出す目標を語る

宮本恒靖JFA会長、AFC会議でスピーチ プレミアリーグへ選手を送り出す目標を語る

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日本サッカー協会(JFA)の宮本恒靖会長(49)が10月21日、東京都内で始まったアジアサッカー連盟(AFC)の会議に登壇し、報道によると英語でスピーチした。イングランドのプレミアリーグに日本人選手を9人、2部のチャンピオンシップに8人送り出している現状を紹介したうえで、選手が成長できる最高の環境としてプレミアリーグを挙げ、さらに多くの選手を送り込みたいと語った。

アジア47協会のトップが集まった東京の会議で

宮本会長が登壇したのは、AFCが主催し、JFAがホストを務める「AFC加盟協会・地域連盟 会長・事務総長会議2026」だ。会期は10月21日と22日の2日間。AFCに加盟する47の協会と5つの地域連盟から会長や事務総長らが集まり、日本での開催は初めてとなった。AFCによると、初日の10月21日には120人が出席した。

2023年に始まったこの会議は4回目で、これまではウズベキスタンのタシケント、韓国のソウル、サウジアラビアのリヤドで開かれてきた。今回はAI(人工知能)、サッカー界の技術革新、女子サッカーの発展、組織のリーダーシップが主なテーマとなる。

AFCは開幕日の10月21日、リーダーシップとイノベーションを軸に会議が始まったと公式サイトで伝えている。宮本会長はまず開催国の協会トップとして各国の代表団を迎え、サッカーにさまざまな立場で関わってきた経験から、進歩は自分たちの努力だけでなく、出会う人や分かち合う経験、互いから学ぶ教訓からも生まれると語った。その後あらためて壇上に立ち、日本サッカーの歩みと、あらゆるレベルで成果を出し続けてきた要因をテーマにした発表で、この日のセッションの口火を切っている。

報道によると、宮本会長はスピーチで、日本人選手がプレミアリーグのクラブに9人、2部のクラブに8人在籍している現状を説明した。そのうえで、ヨーロッパ、とりわけイングランドのプレミアリーグへ、さらに多くの選手を送り出したいと続ける。理由は、あのリーグが選手にトップクラスへ成長するための最高の環境を与えてくれるから。「That’s our aim」(それが私たちの目標だ)と言い切った。

宮本会長が示した数字では、1部と2部を合わせて17人の日本人選手がイングランドでプレーしている。日本代表の主力の多くが欧州各国のリーグでプレーするなか、JFAのトップがアジア各国の協会幹部を前に、特定のリーグを名指しして目標に掲げた。

代表26人のうち23人が海外クラブ所属

背景には、日本代表の顔ぶれの変化がある。JFAが2026年5月15日に発表した北中米ワールドカップ(W杯)の日本代表26人のうち、Jリーグのクラブに所属していたのはGK早川友基(鹿島アントラーズ)、GK大迫敬介(サンフレッチェ広島)、DF長友佑都(FC東京)の3人だけだった。残る23人は海外のクラブでプレーしている。

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代表選手の大半が海外でプレーする時代になった。宮本会長の発言は、その送り出し先として、イングランドの最上位リーグをはっきり目標に置く意思表示だ。

2001年、ウェストハム移籍を阻んだ労働許可

宮本会長自身も、かつてプレミアリーグを目指した一人だった。

1977年2月7日に大阪府富田林市で生まれ、1995年にガンバ大阪でプロ生活を始めた。ガンバの主将だった2001年にはイングランドのウェストハム・ユナイテッドへの移籍が現実味を帯びたものの、英国で働くための労働許可証が下りず、話はまとまらなかった。当時の日本代表は世界での評価がまだ高くなく、代表デビューから間もない宮本にとって、実績の面で条件を満たすのは難しかったと伝えられている。

それでも代表での歩みは止まらない。2002年の日韓W杯と2006年のドイツW杯で日本代表の主将を務め、2007年にはオーストリアのレッドブル・ザルツブルクへ移籍して欧州でのプレーを実現した。帰国後はヴィッセル神戸でプレーし、2011年に現役を引退している。

引退後は国際サッカー連盟(FIFA)などが主宰するスポーツ学の大学院課程「FIFAマスター」で学び、2013年に修了した。指導者としてはガンバ大阪の育成年代を指導したのち、2018年7月から2021年5月までトップチームの監督を務めている。2020年はJ1で2位に入り、同じシーズンの天皇杯でも決勝まで勝ち上がって準優勝している。

戦後最年少の会長、2期目の国際戦略

JFAでは2023年2月に専務理事に就き、2024年3月23日の理事会で第15代会長に選ばれた。47歳での就任は戦後最年少で、Jリーグでプレーした経験とW杯の出場経験をあわせ持つ会長はJFAで初めてだった。2026年3月29日の理事会で再任が決まり、2期目の任期は2028年3月末までとなる。

JFAは2005年に発表した「JFA2005年宣言」で、2050年までに日本でW杯を開催し、日本代表がその大会で優勝するという目標を掲げている。同じ宣言には、サッカーを愛する仲間「サッカーファミリー」を2050年までに1000万人に増やす目標もある。宮本会長も2024年の就任あいさつで、W杯優勝の約束に触れていた。

現在のJFAは「JFA成長戦略2026–2031」を指針とし、日本代表の力を高め、選手を育てる道筋を日本流に描いた「Japan’s Way」、女子サッカー全体戦略、都道府県FA発展戦略、パートナーシップ戦略、国際戦略の5本を柱に据える。AFC会議の東京開催が決まった9月21日、宮本会長は、JFAが成長戦略の柱の一つに「国際サッカーの発展に貢献し、国際プレゼンスを向上させる」ことを掲げているとコメントを出していた。

アジアの協会に向けて発信した日本の道筋

開催決定の際、宮本会長は東京での会議を意見交換だけで終わらせず、新たな交流や具体的な連携が生まれるきっかけにすると語っていた。アジア各国の協会幹部が集まる場で、日本の現状と次の目標を直接伝えたことは、そのコメントと重なる。

かつて労働許可の壁でイングランド行きがかなわなかった元主将が、いまは協会のトップとして、プレミアリーグへ選手を送り出す目標を語る。25年前とは状況が大きく変わり、宮本会長の説明では1部と2部に17人の日本人選手が在籍する。

会議は10月22日まで続き、2日目もアジア各国・地域の協会の会長や事務総長らが議論を重ね、女子サッカー、審判の育成、AIの実践的な活用、大会戦略などがテーマとなる。プレミアリーグへの選手輩出をどう進めていくのか。JFAの具体的な取り組みが今後問われる。

[文/構成 by スポーツライター ミカ]

寄稿者

Mika
元ブロガーで日本代表戦や海外サッカーのニュースを中心に、スポーツ・エンタメ分野の記事を執筆してきたWEBライター。これまで執筆した記事は2,000本以上。試合日程や結果、選手のプロフィール、移籍情報、国際大会の仕組みなど、日本代表や欧州リーグに関する記事を長く執筆しており、所属クラブが頻繁に変わる選手、複雑な大会方式、海外との時差がある試合日程などを、初めて読む人にも伝わる形へまとめることを得意としている。主な執筆分野は、日本代表、Jリーグ、海外リーグ、チャンピオンズリーグ、ワールドカップ、海外移籍。

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