アクバシュ監督、来季続投へ バレー女子、ロス五輪切符の最短獲得逃すも協会が方向性示す

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バレーボール女子日本代表のフェルハト・アクバシュ監督が、来季も指揮を執る方向となった。日本バレーボール協会が10月19日の理事会後に開いたオンライン会見で、南部正司技術委員会委員長が続投の方針を示した。女子は8月のアジア選手権で3位に終わり、2028年ロサンゼルス五輪の出場権を最短で手にすることはできなかった。正式な続投には最終的な手続きが残っている。
南部委員長「チャンスは2回残される」
会見は今季の男女日本代表とビーチバレー日本代表を総括する場として開かれた。報道によると、南部委員長は女子について「まだ五輪出場のチャンスは2回残される」と話し、アジア選手権3位という結果だけで監督の去就を判断することはないとの考えを示した。今季の成績に加え、就任1年目の昨季から積み上げてきた活動も評価の対象にしているという。
続投は、現時点では協会が「方向性」として示した段階だ。契約などの最終的な手続きはこれからで、正式決定の発表には至っていない。
同じ会見で、アクバシュ監督も今季を総括した。協会の公式サイトによると、監督は「アジア選手権では、私たちが掲げた主要な目的を達成することができなかった」と認めたうえで、「同時に何を改善すべきかが明確になった大会でもあった」と語っている。最後は「私たちが向かう方向は明らかで、ロサンゼルス2028オリンピックに向けて、着実にこのチームを育成させ続けていくことだ」と締めくくった。
天津で逃した「最短ルート」
女子代表が今季の最大の目標に掲げていたのは、アジア選手権の優勝だった。ロス五輪のバレーボールは男女各12チームが出場し、2026年に各大陸で開かれる選手権の優勝チームに1枠ずつが与えられる。アジアで頂点に立てば、五輪の2年前に切符が決まる仕組みだ。
中国・天津で開かれた大会で、日本は準々決勝でチャイニーズタイペイを3-0で退けた。しかし8月29日の準決勝でタイに1-3(21-25、20-25、25-20、20-25)で敗れ、決勝進出を逃す。翌30日の3位決定戦ではイランを3-0で下して銅メダルを手にしたが、五輪の出場権は優勝したタイに渡った。タイは決勝で中国にフルセットで競り勝っている。
関連記事:バレー女子日本代表、アジア選手権3位決定戦でイランに3-0 銅メダルで2027年W杯出場権
男子とは明暗が分かれた。ロラン・ティリ監督が率いる男子は北九州で開かれたアジア選手権の決勝でイランを3-0で破って優勝し、ロス五輪の出場を早々と決めている。
アクバシュ監督は敗因にも踏み込んだ。協会の公式サイトによると、アジア選手権では切り返しからのアタックに多くの課題が見えたという。「特にタイとの試合は、相手の非常に速いコンビネーションに対応することが遅れてしまった」とも明かしている。
4位から始まった2年間
アクバシュ監督はトルコ出身。日本バレーボール協会が2025年2月21日に就任内定を発表し、女子日本代表で初めての外国人監督となった。2017年から2018年には中田久美監督のもとで女子日本代表のコーチを務め、2017年のアジア選手権優勝を支えた経験を持つ。2022年から2023年にはクロアチア女子代表を率い、就任発表の時点ではトルコの強豪エジザジュバシュの指揮を執っていた。
1年目の2025年は、ネーションズリーグ(VNL)でポーランドとの3位決定戦に1-3で敗れて4位。タイで開かれた世界選手権でも準決勝でトルコに敗れ、3位決定戦はブラジルにフルセットの2-3で屈して4位だった。2010年以来となる世界選手権のメダルまで、あと1セットに迫った大会だった。
2年目の今季は苦しい場面が目立った。VNLは予選ラウンドを8勝4敗の6位で通過したものの、7月22日にマカオで行われた準々決勝でブラジルに1-3で敗れ、最終順位は7位。8月のアジア選手権3位に続き、9月に愛知・名古屋で開かれたアジア競技大会では決勝まで勝ち上がったが、9月22日の決勝で中国に0-3(19-25、20-25、23-25)のストレートで敗れて銀メダルとなった。1978年以来の金メダルには届かなかった。
並べてみると、主要大会のたびに勝ち上がった先の大一番で一歩届かない流れが続く。
精神面と全技術の底上げを課題に
なぜ大事な試合で勝ち切れないのか。
監督自身は、まず心の部分を挙げた。協会の公式サイトによると、「大きなプレッシャーのかかる大事な試合や大会では精神的なプレッシャーがかかってくるので、それに対応するだけの精神力をつけることが必要になってくる」と説明し、選手同士やスタッフとの対話の機会を設ける考えを示している。
もう一つは技術の全面的な底上げだ。監督は特定の技術に絞らず、データを見直した結果として「全てのスキルに関してまだ改善ができる」と話した。スタッフを含めた全員が、全ての面でより良くならなければならないとも強調している。
技術委員会の側も、女子代表を含む日本代表全体の課題として長身選手の発掘を挙げた。南部委員長は、特にミドルブロッカーとセッターが長年の課題になっているとして、協会が主体となって長身者を育てる仕組みを作る必要があると語った。
次の勝負は2027年夏のW杯
ロス五輪への道は、まだ2本残っている。
1本目は、2027年夏にアメリカとカナダで開かれるFIVBバレーボール女子ワールドカップだ。2025年まで世界選手権として開かれてきた大会で、2027年からワールドカップの名称に変わる。32チームが出場し、すでに出場権を得た国を除く上位3チームにロス五輪の切符が与えられる。日本はアジア選手権3位で出場権を手にしており、協会は10月6日に出場32チームの決定を発表した。予選ラウンドはモントリオール、ケベックシティ、オマハ、オーランドの4都市で行われ、各組上位2チームがアナハイムでの決勝トーナメントへ進む。組み合わせの抽選は年内に行われる予定だ。
2本目は世界ランキングによる枠となる。2028年のVNL予選ラウンド終了時点のFIVB世界ランキングで、まだ出場権を持たないチームの上位3チームに出場権が与えられる。日本は10月2日時点で世界6位につけており、上位を守れば五輪の年に切符をつかむ可能性も残る。
南部委員長が口にした「チャンスは2回」とは、この二つの道を指す。アクバシュ監督にとって、来季はアジア選手権で見えた課題を、世界の舞台で結果に変えられるかが問われる1年になる。
[文/構成 by スポーツライター TAKU]









































































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