那須川天心、地元・松戸の天心祭が2日目へ 「練習はしています」も再起宣言は避ける

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
プロボクシングの那須川天心(28)=帝拳=が主催する「天心祭2026」が10月31日、地元の千葉県松戸市にある松戸中央公園で開幕した。那須川は報道陣の取材に応じ、9月27日に井上拓真に敗れて以降の状況について「練習はしています」と明かした一方、再起の宣言は「ここでしなくてもいい」と見送った。祭りは11月1日も午前11時から午後8時まで同じ会場で開かれる。
開幕日に語った「練習はしています」
取材に応じたのは、祭りの開幕に合わせた10月31日だった。9月27日の世界戦で敗れてから、約1カ月がたっていた。
注目は今後の進退だった。現役続行や再起を宣言するのかと問われると、那須川は「ここでしなくてもいい」と答え、はっきりした表明はしなかった。そのうえで「練習はしています」と、すでにトレーニングを再開していることを明かしている。
再起の意思を言葉にして伝える必要はない、というのが那須川の考えだ。分かっている人には分かっているはずで、分かっていない人にわざわざ伝えるものでもないと話し、今の自分の姿やあり方を見てほしいと続けた。再起に関する会見を開くかどうかについては「分からない」と答えている。ボクシング自体は続ける意向だ。
自分の立ち位置についても言葉を足した。ボクサーという枠で区切らず、一人の人間としてどれだけ周りを盛り上げられるかを意識しているといい、那須川天心という人間が今はボクシングをやっている、と受け止めてもらえれば見やすいのではないかと語った。
ボクシング界の殻を破る気持ちは失っていないかと聞かれた場面では、業界を変えるよりも世の中を変えた方が早いという考えを示し、今後は”世直し宣言”をしたいと話している。
書道で開会、入場無料の秋祭り
開幕の主役も那須川本人だった。
会場中央に組まれた盆踊りのやぐらに上がり、来場者にあいさつ。開会式では巨大な紙に特大の筆と墨で「天心祭」と書く書道パフォーマンスを披露し、開会を宣言した。途中で紙が破れるハプニングもあった。
天心祭は、松戸市出身の那須川が自ら企画して開く祭りだ。主催するTEAM TENSHINの公式サイトによると、開催時間は2日間とも午前11時から午後8時まで。キッチンカーや屋台、ボール投げ・輪投げ・射的といった縁日のほか、仮装大会やのど自慢大会、秋の盆踊りまで、1日を通して催しが組まれた。会期の初日がハロウィンの10月31日にあたり、那須川は事前にXで「31日は仮装もしてきてね」と呼びかけていた。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 日程 | 2026年10月31日 |
| 時間 | 両日とも午前11時〜 |
| 会場 | 千葉県松戸市・ |
| 入場料 | 無料 |
| 主な催し | 縁日・ |
入場は無料。混雑した場合は整理券を配ることがあると主催者は案内している。ステージの予定や時間は変わる場合があるという。
祭りに込めた思いも語った。「めっちゃ赤字」と収支を明かしたうえで、みんなに盛り上がってもらいたい、喜んでもらいたいという気持ちだけでやっていて、有名になりたいわけではないと説明している。祭りでは愛とばからしさを大事にしたいとも話した。さまざまな炎上についても、「熱狂が大事」と前向きに受け止めた。
関連記事:那須川天心「去年は大赤字でした それでもやるんです!!」 9・27世界戦の約1か月後に天心祭を今年も開催
初回は夏に約2万人、2年連続の地元開催
天心祭が独立したイベントとして初めて開かれたのは、2025年8月23日と24日だった。会場は同じ松戸中央公園。入場無料で、2日間に約2万人が訪れた。運営費は那須川が自ら負担し、収支は数千万円の赤字になったと報じられている。
それでも那須川は2026年8月3日、Xで2回目の開催を告知した。「去年は大赤字でした」と書きながら「それでもやるんです!!」と続け、スポンサーや屋台、ステージに出演する仲間を広く募った。夏開催だった初回から季節を移し、今年は秋祭りとしての開催になる。
地元とのつながりは深い。那須川は1998年8月18日生まれで、松戸市立栗ケ沢小学校、松戸市立栗ケ沢中学校を経て千葉県立松戸南高等学校を卒業した。松戸市は2025年11月24日の井上拓真との王座決定戦の際、市民向けのパブリックビューイングを松戸市民劇場ホールで開き、「松戸市出身・那須川天心選手をみんなで応援しよう!」と呼びかけている。2026年9月27日の再戦でも、市はパブリックビューイングを用意した。
中止になった路上プロレス、「認識不足」と謝罪
祭りの準備は順風満帆とはいかなかった。
初日の夜には、DDTプロレスリングと組んだ”路上プロレス”が予定されていた。那須川が総合格闘家の青木真也、DDTの上野勇希と組み、男色ディーノ、正田壮史、To-yの3人と戦う6人タッグマッチで、会場のどこでも3カウントが取れる形式として発表されていた。
ところが、日本ボクシングコミッション(JBC)の規定では、ライセンスを持つ者は特別な許可がない限り、ほかのプロスポーツや格闘技関連団体に関わることができない。企画がこの規定に触れるおそれがあるとして、TEAM TENSHINは10月28日、関係規程への運営側の認識と配慮が欠けていたとしてプロレスの演目の中止を発表した。開幕の3日前のことだった。
開幕日の取材で、那須川は中止の経緯にも触れた。陣営は試合ではなく祭りの演目の一つとして企画していたが、認識不足があり、各所に確認しきれていなかったと説明。いろいろな伝達ミスがあり、本意がうまく伝わらなかったとしたうえで、来場者に迷惑をかけてしまったと謝罪した。
2度の0-3、9月27日の再戦から約1カ月
那須川が井上拓真(30)=大橋=に挑んだのは9月27日、トヨタアリーナ東京でのWBC世界バンタム級タイトルマッチだった。
2025年11月24日の王座決定戦で拓真に0-3の判定で敗れ、プロ初黒星を喫してから約10カ月。雪辱を期した再戦で、那須川は7回に左でダウンを奪ってみせた。だが判定は再び0-3で、採点は116-111が2人、114-113が1人。初の世界王座には届かず、プロ戦績は10戦8勝2敗となった。
試合後の会見で今後を問われた那須川は、今は口にしたくないと話すにとどめた。10月19日には自身のYouTubeチャンネル「TEAM TENSHIN」の企画として「緊急非公式会見」を東京都内で開き、約80分にわたって試合や判定、SNSでの誹謗中傷について語っている。この場でも、ボクシングとの向き合い方を変え、今後は”拳闘”をしたいという考えを示したものの、次の目標は明かさなかった。
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敗れた後も、世界ランキングには名前が残る。10月末時点で、那須川はWBA、WBC、IBFの3団体で世界バンタム級3位につけている。11月1日時点で、次の試合は発表されていない。
11月1日は祭りの2日目
天心祭は11月1日、2日目を迎える。会場は初日と同じ松戸中央公園で、時間も午前11時から午後8時まで。入場は無料のままだ。
開幕日の那須川は、再起を言葉で宣言する代わりに、練習を続けている事実と、祭りを開く自分の姿を地元のファンに見せた。次の一歩をどの舞台で示すのかは、まだ語られていない。
[文/構成 by スポーツ担当ライター 久遠(KUON)]









































































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