髙橋遥人、9・10月度の月間MVP 同一年4度目の受賞はセ・リーグの投手・打者部門を通じて初

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日本野球機構(NPB)は10月20日、9・10月度の「大樹生命月間MVP賞」を発表し、セ・リーグ投手部門は阪神の髙橋遥人(30)が選ばれた。3・4月度、5月度、6月度に続く今季4度目の受賞。NPBによると、同一年での4度受賞はセ・リーグでは投手・打者部門を通じて初めてとなる。
5試合で4勝、32奪三振 NPBが「初の快挙」と発表
対象期間の髙橋は5試合に先発し、4勝1敗、防御率1.93だった。投球回は32回2/3で、奪三振は32。4勝と32奪三振はいずれもリーグトップタイで、防御率はリーグ4位に入った。
NPBが受賞理由で挙げたのは、9月30日のヤクルト24回戦だ。初回から直球と変化球がさえ、8回を無失点。7回裏の打席では自ら追加点の適時打を放ち、今季16勝目を手にした。この白星で最多勝と最高勝率の2冠を確実にし、球団史上初のリーグ連覇へチームを押し上げたと説明している。
受賞の記録は次のとおりだ。
| 月度 | 受賞者 | 成績 |
|---|---|---|
| 3・4月度 | 髙橋遥人(阪神) | 4試合3勝0敗、防御率0.27 |
| 5月度 | 髙橋遥人(阪神) | 4試合3勝0敗、防御率1.52 |
| 6月度 | 髙橋遥人(阪神) | 4試合4勝0敗、防御率2.25 |
| 7月度 | 村上頌樹(阪神) | 4試合2勝0敗、防御率1.00 |
| 8月度 | K.マラー(中日) | 5試合3勝1敗、防御率0.84 |
| 9・10月度 | 髙橋遥人(阪神) | 5試合4勝1敗、防御率1.93 |
(セ・リーグ投手部門。成績はNPB発表の各月度分)
6月度の時点で、3カ月連続受賞はセ・リーグ投手部門で初めてだった。7月度は同僚の村上頌樹、8月度は中日のマラーに譲ったものの、優勝争いが大詰めを迎えた9月にもう一度、賞を取り戻した。シーズン4度の受賞は、これまでのセ・リーグの最多を塗り替える数字だ。
同時に発表されたほかの部門は、セ・リーグ打者部門が阪神の大山悠輔、パ・リーグ投手部門が楽天の荘司康誠、打者部門がソフトバンクの近藤健介だった。大山は全26試合に先発して打率.330、5本塁打、17打点を残し、プロ10年目で初めて受賞。2位巨人との直接対決だった10月1日の試合では、1点を追う9回裏2死二、三塁から同点の適時打を放っている。荘司は5試合で3勝0敗、防御率1.00、リーグトップの41奪三振を挙げ、プロ4年目で初受賞となった。近藤は7月度以来、自身6度目の受賞だ。受賞者には大樹生命保険から賞金50万円とトロフィー、各連盟から記念盾が贈られる。
NPBの一覧で数えると、今季のセ・リーグ月間MVPは投手・打者の計12枠のうち10枠を阪神の選手が占めた。
春に4完封、7・8月の失速を越えて
今季の髙橋は、開幕から勝ち続けた。3月28日の巨人戦で5年ぶりの完封勝利を挙げると、4月12日の中日戦、4月29日のヤクルト戦も完封。3・4月度は4試合で防御率0.27という数字を残した。5月6日の中日戦で3試合連続完封を記録し、球団ではバッキー以来60年ぶりの記録になった。連続無失点は32イニングまで伸びる。6月28日の広島戦で開幕からの連勝を10とし、6月終了時点で10勝、防御率1.29と、リーグの先頭を走った。
だが、夏場は数字を落とした。7、8月の2カ月を合わせると、防御率は3点台に沈んだ。
本人も受賞後、その時期を率直に認めている。報道によると、髙橋は驚いたと話したうえで、7、8月に状態が落ちた中、9月に少し持ち直せたことを喜んだ。打撃の調子と投球が連動していると感じていたことも明かしたという。9月は13打数4安打、2打点とバットでも結果を残していた。
最終成績は23試合で16勝3敗、防御率1.87、159回、150奪三振。完投5、完封4で、勝率.842はリーグトップだった。防御率は同僚の村上(1.85)にわずか0.02及ばず、リーグ2位。勝利数と投球回はいずれもプロ9年目で自己最多となる。報道によると、髙橋は1年間ローテーションを守り、規定投球回に届いて最後まで1軍にいられたことを、いちばん達成したかった部分として挙げた。
阪神は10月3日、2位巨人の敗戦で球団史上初のセ・リーグ連覇を決めた。
関連記事:阪神が球団史上初のセ・リーグ連覇、巨人敗れ決定 藤川球児監督は就任から2年連続優勝、プロの投手経験者で初
ただ、クライマックスシリーズのファイナルステージではDeNAに4連敗し、10月17日に日本シリーズ進出を逃している。
3年連続の手術、育成契約からの再出発
この1年の数字は、長い離脱の時間を知る人ほど重く感じるはずだ。
髙橋は常葉橘高、亜細亜大を経て2017年のドラフト2位で阪神に入団した。2021年には7試合で防御率1.65と結果を残したものの、2022年に左肘のトミー・ジョン手術を受ける。2023年6月には左尺骨短縮術と左肩の手術が続き、同年11月には育成選手として契約を結び直した。2022年と2023年は1軍での登板がなかった。
2024年7月に支配下へ戻ると、3年ぶりの1軍登板で白星を挙げ、5試合で4勝1敗、防御率1.52。その年の11月には、尺骨の手術で体内に入れた異物を取り除く「左尺骨短縮術後に対する骨内異物除去術」を受けた。球団を通じて「球団には何度も手術をさせていただき、本当に感謝しています」とコメントしている。2025年の1軍登板は8試合で、3勝1敗、防御率2.28だった。
そして2026年、初めて開幕からローテーションに入り、1年間投げ切った。
伏見寅威と「最優秀バッテリー賞」も同じ日に
10月20日には、スポーツニッポン新聞社が制定する「2026プロ野球最優秀バッテリー賞」も発表され、セ・リーグは髙橋と伏見寅威の阪神バッテリーが選ばれた。パ・リーグは西武の平良海馬と小島大河だった。報道によると、セ・リーグは選考委員11人の満票で決まった。
報道によると、伏見は髙橋が挙げた16勝のうち13勝でマスクをかぶった。オリックス、日本ハムを経て今季から阪神でプレーする伏見は、昨年も日本ハムで受賞しており、両リーグでの受賞は賞の歴史で初めてとなる。公式戦で初めてバッテリーを組んだのは、髙橋が完封した3月28日の巨人戦だった。
髙橋は球団を通じて「素直に嬉しいですし、光栄に思います」と受賞を喜び、伏見については「本当に頼れる存在で、今シーズン沢山引っ張ってくれました」とコメントした。伏見も「嬉しいですね。ただ、結局は遥人がすごく頑張ってくれていたことでこの賞は取れたと思っているので、遥人に感謝したいです」と相棒をたたえている。
月間MVPの表彰式の日程は、NPBの発表時点で未定となっている。度重なる手術を越えた左腕は、30歳で迎えた9年目に、セ・リーグの月間MVPの歴史へ新しい記録を書き加えた。
[文/構成 by スポーツライター TAKU]









































































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