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実松一成、巨人バッテリーコーチを今季限りで退任 2軍・1軍・スカウトを経た経歴

実松一成、巨人バッテリーコーチを今季限りで退任 2軍・1軍・スカウトを経た経歴

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン

巨人は10月19日、実松一成バッテリーコーチ(45)が今季限りで退任すると発表した。本人の申し出による退任で、10月14日の李承燁(イ・スンヨプ)打撃コーチに続き、今オフ2人目のコーチ退任となった。2020年に巨人の2軍バッテリーコーチに就き、1軍コーチ、スカウトを経て2024年に1軍へ戻った45歳が、3シーズンで再びユニホームを脱ぐ。

本人の申し出で退任、今オフ2人目

球団の発表は10月19日だった。肩書は1軍のバッテリーコーチで、背番号は88。NPBの2026年度監督・コーチ一覧では「實松 一成」と旧字体で登録されている。1軍のバッテリー部門には、村田善則バッテリーチーフコーチも名を連ねていた。

退任の理由は「本人の申し出」と報じられている。10月14日に退任が発表された李承燁打撃コーチも同じく自ら申し出ての退団で、球団は2人続けて本人の意思を受け入れた。発表の時点で、実松本人や球団からの談話は伝えられていない。次の所属先や後任のバッテリーコーチについても、10月20日時点で発表はない。

チームの体制そのものが固まっていない事情もある。今季は5月26日に阿部慎之助前監督が退き、橋上秀樹オフェンスチーフコーチが監督代行として指揮を執った。橋上監督代行は退任が濃厚と報じられ、新監督は10月20日の時点でまだ決まっていない。10月22日のドラフト会議を前に、首脳陣の顔ぶれは新監督の決定を待つ状態だ。

佐賀学園から日本ハム1位、松坂世代の捕手

実松は1981年1月18日生まれ、佐賀県佐賀市の出身だ。佐賀学園高から1998年のドラフト1位で日本ハムに入団した。この年のドラフトで日本ハムは横浜高の松坂大輔を1位で指名したが、西武、横浜との3球団競合の抽選に外れる。その後に1位で指名し直したのが、九州の高校生捕手だった実松だ。松坂と同じ1980年度生まれで、いわゆる松坂世代の1人として名前が挙がる。

転機は2006年3月だった。巨人の岡島秀樹投手との交換トレードで、古城茂幸内野手とともに巨人へ移る。シーズン開幕の直前に決まった移籍で、日本ハムでの7年間に区切りを付けた。

巨人では2017年まで12シーズンを過ごし、主に控え捕手としてベンチを支えた。プロ19年目の2017年は14試合で無安打に終わり、同年10月に戦力外通告を受ける。

2018年、古巣の日本ハムに戻った。立場は2軍の育成コーチ兼捕手で、選手と指導者を兼ねる。2019年限りで現役を引退し、プロ21年間で1軍通算516試合に出場、137安打、20本塁打、58打点、打率1割6分6厘という数字を残した。

2軍・1軍・スカウト、巨人で歩んだ指導者の年表

引退翌年の2020年、巨人に戻った。阿部慎之助が2軍監督に就いたシーズンで、その要請を受けて2軍バッテリーコーチに就任している。ここから巨人での指導者生活が始まった。

年所属・役職
1999〜2006年3月日本ハム(選手)
2006年3月〜2017年巨人(選手)
2018〜2019年日本ハム(2軍育成コーチ兼捕手)
2020年巨人 2軍バッテリーコーチ
2021年巨人 2軍バッテリーコーチ(5月下旬〜7月は1軍バッテリーコーチ)
2022年巨人 1軍バッテリーコーチ
2023年巨人 スカウト
2024〜2026年巨人 1軍バッテリーコーチ

2021年は5月25日の交流戦初戦から1軍のバッテリーコーチに配置転換された。日本ハムに長く在籍し、パ・リーグをよく知る経歴から交流戦対策とみられた異動で、7月には2軍へ戻っている。2022年は1年を通して1軍のバッテリーコーチを務め、同年限りでユニホームを脱いだ。

2023年はスカウトとして球団に残った。ベンチを離れ、アマチュアの選手を見て回る立場へ移った1年だった。2軍と1軍でコーチを経験したうえで、選手を獲る側の目線も持つ。引退から4年で、2軍、1軍、スカウトの3つの持ち場を経験したことになる。

その年のオフ、阿部が1軍監督に就任すると、実松は2024年から1軍のバッテリーコーチとして首脳陣に戻った。2軍監督時代に指導者として迎え入れた阿部が、1軍監督として再び呼び寄せた人事だった。

1軍復帰後の3年間、毎年変わった捕手の顔ぶれ

1軍に戻った2024年、巨人は143試合で77勝59敗7分けとし、4年ぶりのリーグ優勝を果たした。阿部監督の1年目のシーズンで、首位を争った阪神に3.5ゲーム差をつけている。捕手として最も多く出場したのは岸田行倫の79試合で、大城卓三が45試合、小林誠司が41試合と続いた。

2025年は70勝69敗4分けの3位。ソフトバンクからFAで加入した甲斐拓也が65試合でマスクをかぶり、岸田は78試合とチーム最多だった。一方で大城の捕手出場は8試合にとどまる。

捕手の起用は、3シーズンでがらりと入れ替わった。

正捕手が入れ替わった2026年

2026年の巨人は143試合で76勝64敗3分け、首位阪神と2.5ゲーム差の2位でレギュラーシーズンを終えた。3年連続のクライマックスシリーズ(CS)進出を決めたものの、10月10日からのファーストステージでは3位DeNAに2連敗し、10月11日にシーズンが終わった。

捕手陣は5人がマスクをかぶった。NPBの公式記録で捕手として出場した試合数は、大城卓三が91試合で最も多く、岸田行倫が51試合、小林誠司が20試合と続く。山瀬慎之助は9試合、甲斐は8試合だった。前年8試合だった大城が最多となり、前年65試合の甲斐が1ケタに減った。大城の盗塁阻止率は3割1分9厘、岸田は2割7分3厘という数字が残る。

大城と岸田が中心となったシーズンで、捕手陣の準備を受け持ったのがバッテリー部門になる。前年65試合から8試合へ出場が大きく減った捕手、前年8試合から最多へ増えた捕手と、1年ごとに役割が入れ替わる中で、実松は3年続けて1軍のベンチに座った。

関連記事:藤本敦士1軍総合コーチ、阪神を今季限りで退団へ 球団の慰留も本人の意思固く

新監督の決定と組閣が次の焦点

コーチ人事は新監督が決まってから本格的に進むと報じられており、バッテリーコーチの後任もその中で決まる。今季の首脳陣には、1軍の村田チーフコーチのほか、2軍には田口昌徳バッテリーコーチ、3軍には市川友也バッテリーコーチがいる。

佐賀学園から日本ハムに入って28年。選手として21年、2020年からは指導者とスカウトとして7年を過ごした。巨人に在籍した期間は、選手の12年と合わせて19年になる。10月14日の打撃コーチに続き、10月19日にはバッテリー部門にも空きが出た。巨人は、新監督の人選と並行して、捕手陣を任せる人材探しも進めることになる。

[文/構成 by MediaDogs編集部]

寄稿者

MediaDogs編集部
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