坪井智也、27日に世界初挑戦 WBC王座決定戦でマラジカと対戦、寺地拳四朗が坪井の勝利を予想

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2021年アマチュア世界選手権の金メダリスト、坪井智也(30)=帝拳=が9月27日、トヨタアリーナ東京でWBC世界スーパーフライ級王座決定戦12回戦に臨む。相手は同級2位のリカルド・マラジカ(28)=南アフリカ=。プロ5戦目での世界初挑戦で、勝てば日本男子最速記録に並ぶ。WBO同級王者の寺地拳四朗(34)=BMB=は9月24日、「普通に勝つと思う」と坪井の勝利を予想した。
9月27日トヨタアリーナ東京、プロ5戦目で空位のベルトへ
舞台は帝拳ジム主催の「Prime Video Boxing 16」。井上拓真(30)=大橋=と那須川天心(28)=帝拳=の再戦をメインに、世界戦4試合が並ぶ興行だ。坪井とマラジカのWBC世界スーパーフライ級(52.1キロ以下)王座決定戦は、全5試合のうち第3試合に組まれている。
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ランキングはWBC同級1位の坪井に対し、マラジカが同級2位。1位と2位が空位の王座を争う構図になった。プロ戦績は坪井が4戦3勝(2KO)1無効試合、マラジカが19戦17勝(12KO)2敗と、キャリアの長さには大きな開きがある。
それでも坪井の4戦は中身が濃い。2025年3月のデビュー戦で2回TKO勝ちを収めると、3か月後の2戦目でWBOアジアパシフィック王座を手にした。3戦目では元世界王者でWBC1位にいたカルロス・クアドラス(メキシコ)に8回TKO勝ち。2026年4月には元2階級制覇王者ペドロ・ゲバラ(メキシコ)と対戦したが、偶然のバッティングで相手が続行できなくなり、2回無効試合に終わった。
プロ5戦目での世界王座獲得は、田中恒成と、9月2日にWBA世界ライトフライ級王座を取った吉良大弥に並ぶ日本男子最速記録になる。
バム・ロドリゲスの返上で空いたベルト
WBCのスーパーフライ級王座は、もともとWBA、WBC、WBOの3団体を持つジェシー”バム”ロドリゲス(米国)の手にあった。WBCは6月9日(日本時間10日)、ロドリゲスがバンタム級に上げるためWBC王座を返上したと発表した。WBCのマウリシオ・スレイマン会長は、同級1位の坪井と2位のマラジカで王座を争うと明らかにしている。
その後、8月3日に主催者が9月27日の追加カードとして決定戦を発表した。同じ日に、西田凌佑とサム・グッドマンのIBF世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦も追加されている。
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坪井は静岡県浜松市出身。日本大学を経て自衛隊体育学校で競技を続け、2021年11月にセルビア・ベオグラードで開かれた世界選手権のバンタム級で金メダルを獲得した。同じ大会でウェルター級を制した岡澤セオンとともに、日本男子として初めての世界選手権優勝だった。
ただ、五輪には縁がなかった。2024年5月、パリ五輪の世界最終予選を体調不良のため開幕前に棄権して出場の可能性が消え、同年6月にアマチュア引退を表明。帝拳ジムからプロに転向したのは2025年のことだ。
寺地拳四朗「普通に勝つと思う」 統一戦を見据えた予想
坪井の勝利を予想したのは、スーパーフライ級のもう一人の日本人王者だった。寺地は9月24日、都内でWOWOW「エキサイトマッチSP 寺地拳四朗VSゴンサレス」の収録にスペシャルゲストとして参加。7月20日のWBO世界同級王座決定戦でイスラエル・ゴンサレス(メキシコ)に3-0の判定で勝った一戦を、自ら解説した。
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収録後、27日の王座決定戦について問われると、寺地は「普通に勝つと思う。安心している」と言い切った。試合当日は自身の祝勝会があるため、会場には足を運ばないという。
予想の先には、自身の目標がある。寺地はライトフライ級、フライ級に続く3階級目のスーパーフライ級について「スーパーフライ級が最後だと思います」と話し、日本人ではまだ誰も成し遂げていない3階級での2団体統一を狙う。「統一戦はやりたいですね」と語り、坪井が勝った場合については「日本人同士、組みやすいと思う」と期待を口にした。
年内に予定する次戦は初防衛戦になる見込みで、寺地は「年内に統一戦はないと思います」とも話している。統一戦が実現するとしても、早くて2027年春になりそうだ。
では、坪井本人は寺地との対戦をどう見ているのか。
9月16日の公開練習で、坪井は「まずは次を取らないと何の意味もないので、まずは次だけを見て、しっかりと勝ってその後に考えたい」と前置きしたうえで、「どのみち4団体を統一したいんで、いずれはやることになるんでしょうけど」と続けた。視線はまず目の前のマラジカに向いている。
坪井「どう圧倒するか」、マラジカは「痛めつける」
坪井は9月16日、東京・新宿区の帝拳ジムで練習を公開し、シャドーボクシングやミット打ち、サンドバッグ打ちで軽快な動きを見せた。記録について問われると「記録に関しては、何も(思いは)ない。強い相手に対して、どう圧倒するか見てもらいたい」と答えた。
マラジカの印象は「基本的なボクシングがうまい」。そのうえで「スピード、距離感、ジャブで徹底的に崩していきたい」と攻略のイメージを示した。最近はパンチに体重を乗せる練習にも取り組み、「やっとパンチを体に乗せられるようになりました」と手応えを口にする。英国のブックメーカー、ウィリアムヒルのオッズは坪井の勝利が1.3倍、マラジカの勝利が3.5倍だった。
一方のマラジカは9月17日に初来日し、21日に同じ帝拳ジムで練習を公開した。基本はオーソドックスだが、試合ではスイッチもするため、サウスポーの構えでも半々で練習。「痛めつける。もうすぐ世界チャンピオンになる」と強気な言葉を並べた。
愛称は「マジックマン」。7歳でボクシングを始め、2018年10月にプロデビューした。マイナー団体のIBOでスーパーフライ級とフライ級の王座を獲り、現在9連勝中。主要4団体の世界戦は今回が初めてで、母国の外でプロのリングに上がるのも初めてになる。
陣営のブライアン・ミッチェル・マネジャー(元WBA、IBF世界スーパーフェザー級王者)は、この試合がプロ5戦目の坪井に対しマラジカは19戦を戦ってきたと、経験の差を強調した。日本では坪井有利の見方が多いと伝えられると、「南アフリカでは絶対にマラジカが勝つと思われている」と譲らなかった。
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配信は午後5時から、坪井の試合は配信2試合目
興行は9月27日午後4時30分に開始し、Amazonの「Prime Video」が午後5時から独占ライブ配信する。配信は興行全体の第2試合からで、第1試合のフェザー級4回戦は配信に含まれない。解説は元WBC世界バンタム級王者の山中慎介氏、元WBA世界ミドル級スーパー王者の村田諒太氏、元WBA世界スーパーフェザー級王者の内山高志氏が務める。
配信内の順番は、1試合目が松本流星(28)=帝拳=とラッセル・アコスタ(メキシコ)のWBO世界ミニマム級暫定王座決定戦、2試合目が坪井とマラジカのWBC世界スーパーフライ級王座決定戦。続く3試合目で西田凌佑(30)=六島=とサム・グッドマン(オーストラリア)のIBF世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦があり、4試合目が井上拓真と那須川天心のWBC世界バンタム級タイトルマッチとなる。坪井の試合は、配信が始まってから2番目の世界戦だ。
「Prime Video Boxing 16」はAmazonプライム特典の対象で、日本のプライム会員は追加料金なしで視聴できる。視聴にはプライム会員への登録が必要で、会員でない人は登録してから見ることになる。
寺地が「普通に勝つと思う」と送り出した30歳は、プロ5戦目で最初の世界のベルトを取りにいく。勝てば、同じスーパーフライ級でWBO王座を持つ寺地との日本人対決が、現実の話として動き始める。
[文/構成 by スポーツライター 久遠(KUON)]











































































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