こめお氏の「割烹こめを」に7日間の営業停止命令 麻布十番まつりの冷やし蟹ラーメンでサルモネラ食中毒、78人発症

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
格闘技イベント「BreakingDown」出場歴を持つ料理人のこめお氏(31)が営む「割烹こめを」(東京都港区)に、港区が7日間の営業停止命令を出した。8月22日・23日開催の「麻布十番納涼まつり」で販売した冷やし蟹ラーメンを食べた78人がサルモネラ属菌による食中毒を発症したためだ。こめお氏は9月3日にXで謝罪し、営業休止を発表した。
港区が「割烹こめを」に営業停止命令、根拠は食品衛生法違反
東京都港区は9月3日、麻布十番の飲食店「割烹こめを」に対し、食品衛生法第6条第3号に違反したとして、同法第60条第1項に基づく営業停止命令を出した。期間は9月3日から9日までの7日間。運営するのは株式会社Fooppyで、こめお氏が料理人を務める完全予約制の割烹だ。
命令の根拠となったのは、8月22日と23日に麻布十番商店街で開かれた「麻布十番納涼まつり」で「割烹こめを」が販売した冷やし蟹ラーメンによる集団食中毒だった。港区によると、発症者は78人(男性48人、女性30人)に上り、うち3人が入院したものの、いずれもすでに退院している。発症は8月23日未明から26日午後にかけて相次ぎ、下痢や腹痛、発熱を訴えた患者の多くが回復に向かっているという。
冷やし蟹ラーメン1杯2000円、サルモネラ属菌が原因に
みなと保健所への最初の申告は8月26日だった。まつりで購入した冷やし蟹ラーメンを食べて体調を崩したという連絡を受け、保健所は調査に乗り出す。港区は28日昼の時点で50グループ76人から体調不良の報告があったことを明らかにし、清家愛区長も「一日も早い回復をお祈りいたします」とコメントを出していた。
調査の結果、患者のふん便からはサルモネラ属菌が31検体で陽性となり、調理に携わった従事者8人の検便からも2検体が陽性だった。一方、店で保管していた食品の検体2検体とノロウイルス検体2検体はいずれも陰性で、拭き取り検体6検体のうち1検体からは黄色ブドウ球菌が検出されている。港区は、①発症者に共通する食事が冷やし蟹ラーメン以外になかったこと②複数の患者と従事者からサルモネラ属菌を検出したこと③喫食から発症までの潜伏期間の分布がサルモネラ属菌による食中毒の特徴と一致したこと④医師から食中毒の届け出があったこと、の4点を挙げ、9月3日付で食中毒と断定した。
調査の過程では、こめお氏が22日の雨天中止で700食分の食材が余ったとXで明かしていたこともあり、保健所側が「使い回した可能性が高い」との見方を示す場面もあった。これに対しこめお氏は28日、「22日に余った商品を、23日の販売に使用した事実はありません」と否定し、まつりへの出店は必要な臨時営業許可を取得したうえでのものだったと説明している。港区が9月3日に公表した食中毒断定の根拠に、食材の使い回しは明記されていない。
こめお氏「お店を続けていいのか」、商店街も謝罪
こめお氏は9月3日、Xで「体調を崩された皆様、ご家族の皆様に、多大なる苦痛とご迷惑をおかけしたことを心より深くお詫び申し上げます」と謝罪した。料理人としての立場を踏まえ「お店を続けていいのか。一度、営業を休止し1から向き合います」とも述べ、再開時期は明らかにしていない。港区は営業者に対し、被害を受けた客への誠実な対応と衛生管理の徹底を強く求めている。
まつりを主催した麻布十番商店街振興組合も謝罪に追われた。組合は「お客様の健康と安全を第一に考えるべき催しで、このような事態を招きましたことを、深くお詫び申し上げます」としたうえで、「みなと保健所による調査が進められており、当組合も全面的に協力して参ります」とコメントしている。
こめお氏は元格闘技イベント「BreakingDown」出場者で、YouTubeチャンネル登録者数は38万人を超える”闘う料理人”だ。2023年に完全予約制の「割烹こめを」を麻布十番で開業し、2026年5月には浅草に蟹ラーメン専門店「かにを」も出した。まつりで提供した冷やし蟹ラーメンは、この「かにを」の通常メニューではなく「割烹こめを」として企画・提供した商品だという。
堀江貴文氏「衛生対策が先」と苦言
港区が最終結果を公表する前の8月31日、実業家の堀江貴文氏が自身のYouTubeで今回の騒動に触れ、「無化調のラーメンを出すこだわり以前に、食品衛生上の対策しろよなと」と苦言を呈した。「あれだけ豪語するなら、ちゃんとやらないと」とも語り、営業停止や刑事・民事上の責任にまで話を広げている。
堀江氏とこめお氏は、無添加調味料へのこだわりをめぐりYouTube番組「リアルバリュー」で論争した間柄だ。堀江氏は化学調味料の使用を公言する立場から「なぜ使っていることを言えないのか」とこめお氏に問い、こめお氏は「無化調を売りにしているわけではない」と反論していた。因縁の相手からの指摘だけに、今回の苦言はひときわ重く響いた。
再開時期は未定、姉妹店の出店にも影響
「割烹こめを」の営業再開時期は、本稿執筆時点で未定だ。こめお氏は衛生管理体制を見直したうえで判断するとしており、被害を受けた客への補償についても保健所の調査結果を踏まえて対応する考えを示している。
騒動は姉妹店にも波及した。浅草の「かにを」は9月17日から23日まで開催予定の「東京カレー万博2026」と「大つけ麺博」への出店をいずれも取りやめた。「東京カレー万博2026」側は「麻布十番祭りにおける食中毒事案について関係機関からの発表を受け」出店を取りやめると説明しており、代わりの出店者を立てて開催する。
飲食店を営むYouTuberが一つのトラブルで事業全体の信用を揺るがすケースは珍しくない。5月には「ジョーブログ」が大阪・西成で営業する「レディゴー」も、配管破裂による浸水と天井崩落で営業停止に追い込まれた。原因こそ異なるが、動画配信で名を上げた個人が実店舗を構えるリスクの大きさを示す点は共通している。
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こめお氏の再出発が、どこまで信頼を取り戻せるかが問われている。
[文/構成 by MediaDogs編集部]










































































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