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山村紅葉、東大不合格は「いまだに私のトラウマなんです」 早大政経へ進んだ学歴と現在

山村紅葉、東大不合格は「いまだに私のトラウマなんです」 早大政経へ進んだ学歴と現在

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時間がない人向けの30秒で理解ゾーン

女優の山村紅葉(65)が、スポーツ報知のインタビューで東京大学に不合格だった過去を明かし、「いまだに私のトラウマなんです」と語った。京都教育大付属の小・中・高から早稲田大学政治経済学部へ進み、卒業後は国税専門官を経て女優に戻った異色の経歴を持つ。今年6月には65歳で作家デビューし、版元の双葉社は母・山村美紗さんが筆を置いた年齢と同じ65歳でのデビューと紹介している。11月には京都・南座の舞台「三婆」に出演する。

「めちゃショックで」東大不合格を今も引きずる

10月24日にスポーツ報知が配信したインタビューで、山村は学生時代の挫折を率直に打ち明けた。東大を受験し、結果は不合格。

「それがやっぱり、めちゃショックで。いまだに私のトラウマなんです」

その後に進んだのは、早稲田大学政治経済学部だった。報知によると、成績は良かったという。それでも第一志望に届かなかった記憶は、65歳になった今も消えていない。

子どもの頃の夢は学者だった。勉強は苦にならず、本人いわく「パズルやクイズを解く感覚で勉強をしてましたね」。通っていた京都教育大付属の小・中・高は、付属校ののんびりした印象とは違い、競争が激しい環境だった。同級生の親には医師や大学教授、経営者が多く、勉強するのは当たり前という空気があったと振り返る。

「勉強しろ」と言わない両親、朝5時のブレーカー

意外なのは家庭の方針だ。両親はともに元教師だったが、「勉強しろ」と言われたことは一度もなかった。

むしろ止められる側だった。受験勉強で朝5時まで机に向かっていると、母がブレーカーを落とした。

「そんな、体壊してまで大学に行くことない」

それが母の言い分だった。当時は「ええっー!? どういうこと!?」と面食らったという。

高校3年の三者面談にも、親は来なかった。母は、娘が人として許されないことをしたら出向くが、大学に受かるか落ちるかは本人に任せる、という考えだった。放任とも違う、線の引き方だ。

母は『赤い霊柩車』シリーズなどで知られ、「ミステリーの女王」と呼ばれた推理作家の山村美紗さん。よくしゃべる母とは対照的に、紅葉は子どもの頃すごくおとなしかった。小学校時代は、指名されれば答えるが、自分から発言することはない子どもだったという。

在学中に女優デビュー、国税専門官からの再出発

早大在学中に女優としてデビューした山村は、卒業後すぐに芸能の道へ進んだわけではない。選んだのは国税専門官だった。

報知によると、国税局時代には「マルサ」と呼ばれる査察の仕事にも携わった。宮本信子主演、伊丹十三監督の映画「マルサの女」(1987年)で、その世界が広く知られるようになる前のことだ。宮本とは同じ事務所に所属しており、本人とは「この仕事が日の目を見て良かった」と話したという。

転機は26歳のときだった。専業主婦に憧れて国税の仕事を辞めたが、家庭で自分を見つめ直すうちに、本当にやりたいことは何かを考えるようになる。出した答えが、女優への復帰だった。

ただ、戻った世界には別の壁が待っていた。

大物作家の母のコネで起用されている。そんな偏見に苦しんだ時期がある。一人部屋の楽屋を用意してもらえなかった頃、楽屋の外から他の女優たちが「こね、こね、こね…」と話す声が聞こえた。自分のことだと思い込み、部屋に入りづらくなったが、実は子猫が生まれた話をしていただけだった。当時は少しノイローゼ気味だったと明かしている。

母自身も周囲に「あの子は私のコネで女優をしている。娘のために作品をたくさん書き残しておかなければ」と漏らしていたという。

大村崑の助言で「2時間サスペンスの女王」に

支えになったのが、母の原作による『赤い霊柩車』シリーズで共演した大村崑(94)の言葉だった。目鼻口も声も大きく、話すと面白い。そんな山村に、大村は「個性が大事。喜劇をやりなさい」と勧めた。

「笑わせるのは一番難しい。でも笑わせられたら、泣かせることも、普通の芝居もできる」

この言葉を信じて芝居を続け、いつしか「2時間サスペンスの女王」と呼ばれる存在になった。

65歳で作家デビュー、11月は南座「三婆」

今年6月17日、山村は双葉社から初の小説『祇園の秘密 血のすり替え』を出した。母・美紗さんは1996年に亡くなった。双葉社は、母が筆を置いた年齢と同じ65歳での作家デビューと紹介している。発売から約1週間で重版が決まっている。

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文章は苦手だと思い込んできた。月刊誌「文藝春秋」に寄せた手記では、詩や読書感想文のコンクールで入賞しても、母から「下手な文章ね」と言われていたと明かしている。パソコンでは筆が進まず、母と同じように原稿用紙に手書きすると書けた。出版社の担当者からは、書くのが早いところがお母さんに似ていると言われたという。報知のインタビューによると、母はかつて冗談まじりに「鴨川で拾ってきた」などと言っていたそうで、その娘が同じ書き方で小説を仕上げたことになる。同じインタビューでは、こう振り返っている。

「私はやっぱり本当に母の子供だったんだということ」

作家として母の背中を追ったことで、かつて悩まされた「コネ」への見方も変わった。

「今はもう完全に吹っ切れて、すっきりしています。コネという言葉がたまらなく、いとおしく思えるくらいに…」

物語は登場人物が多く、3世代にわたる時間を描く。山村は映像化や舞台化も見据え、70歳くらいまでに実現できればと話す。

「せかされて妥協したりしたくない。この小説を大事に育てたい」

直近の舞台は、11月3日から25日まで京都・南座で上演される有吉佐和子原作の「三婆」。高橋惠子、川中美幸との初共演で、山村は結婚も仕事もせず自由奔放に生きてきたお嬢様のタキを演じる。9月29日に大阪市内で開かれた取材会では、衣装について「65でこの格好自前なんですけど」と笑わせ、役と自分が重なる部分もあるとして「はっちゃけたいと思います」と意気込んだ。報知のインタビューでも、共演の2人を大スターと呼び、「劇中で大げんかできそう。ワクワクしている」と話している。

「南座は京都出身なので小さい時からよくお芝居を見に来た大好きな劇場」

京都で生まれ育った女優にとって、なじみの劇場での舞台だ。10月27日には66歳の誕生日を迎える。東大不合格の記憶はトラウマのまま残っていても、山村の仕事の幅は今も広がり続けている。

[文/構成 by MediaDogs編集部]

寄稿者

MediaDogs編集部
メディアドッグス株式会社のMediaDogs編集部チーム。インターネットマーケティングに約10年携わるメンバーで編成し、企画・取材・執筆から公開後の改善まで一貫して担当。「出会いを、設計する。」のもと、人と企業が正しく出会える場をつくるために、一次情報の確認とファクトチェックを徹底。情報をわかりやすく誠実に届け、読者の疑問を解決します。

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