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山下舜平大、母校・福岡大学附属大濠高校の2学年後輩で阪神ドラフト2位の馬場拓海にエール

山下舜平大、母校・福岡大学附属大濠高校の2学年後輩で阪神ドラフト2位の馬場拓海にエール

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン

オリックスの山下舜平大(24)が23日、母校・福岡大学附属大濠高等学校の2学年後輩で、22日のドラフト会議で阪神から2位指名を受けた日本体育大学の馬場拓海(21)にエールを送った。右肘の手術から来季中の復活を目指す右腕は、母校の看板を背負ってともに活躍したいという思いも口にした。

「真面目で、おごらなかった」山下が語った後輩の素顔

山下が挙げたのは、後輩の体の大きさと球の速さ、そして高校1年の時点で見たフォームへの驚きだった。2人は2020年度、福岡市中央区六本松に校舎を構える同校の野球部に、3年生と1年生として在籍していた。

報道によると、山下は23日、福岡大大濠の後輩にあたる馬場について次のように語った。

「体は大きいし、球が速かった。部活上がりの僕と違い、クラブ出身で(馬場が)高校1年生で見たときは『中学生からこんな投げ方をしていたのか』と驚いた。真面目で自分のポテンシャルにおごらなかった。頑張ってほしい」

山下は中学時代、学校の部活動で野球を続けてきた。対して馬場はクラブチームの出身で、大濠に入った時点ですでに独特の投げ方を身につけていた。その年の秋にドラフト1位でプロへ進む先輩が、1年生の投球を見て驚いたことになる。

山下は素質と同時に、人柄にも触れている。「真面目」「おごらなかった」という言葉からは、自分の才能に寄りかからない後輩の姿が浮かぶ。

184センチ、体を大きくひねるトルネード投法

馬場は2004年12月20日生まれで、佐賀市の出身。右投げ右打ちの投手で、阪神の発表では身長184センチ、体重90キロの体格を持つ。

一番の特徴は、体を大きくひねるトルネード投法だ。阪神は球団の公式サイトで、サイドハンドの変則フォームから最速150キロを超えるストレートを投げ込み、多彩な変化球を操る、ゲームメイク能力の高い投手と紹介している。

福岡大大濠では、1年生だった2021年春のセンバツに出場した。チームは2勝して8強に進み、3月29日の準々決勝・東海大相模戦では馬場が先発を任された。2回途中4失点で降板し、この試合を落としたが、甲子園の大舞台で先発のマウンドを経験している。

卒業後は日本体育大学へ進み、1年秋から首都大学リーグのマウンドに上がっている。4年生になった今年は大学日本代表にも選ばれ、プロへの評価を高めてきた。

阪神は今年、1位で明治大学の榊原七斗外野手を指名し、2位で馬場の名前を読み上げた。支配下で指名した7人は全員が大学、社会人、独立リーグの選手で、高校生はいない。投手では、馬場が最も高い順位での指名となった。馬場のほかの投手は、3位、5位、7位で指名されている。

関連記事:阪神ドラフト、支配下で高校生指名ゼロは3度目、1位から7位まで大学・社会人・独立で固めた狙い

2020年度、同じ野球部にいた先輩と後輩

山下は2002年7月16日生まれで、馬場とは2学年違う。山下が3年生だった2020年度に、馬場が1年生として入学した。

その年は新型コロナウイルスの影響で、春のセンバツも夏の甲子園も中止になった。山下は3年春夏の甲子園が開かれないまま、秋のドラフトでオリックスから1位指名を受け、プロの世界へ進む。3年生の春夏に甲子園の舞台がなかった山下に対し、1年生の馬場は翌春のセンバツで先発のマウンドに立ったことになる。

大濠には、山下と縁の深い同級生もいる。2024年に日本ハムから6位指名を受けた山城航太郎だ。報道によると、2人は中学時代にライバルチームとして何度も投げ合い、福岡大大濠で3年間をともに過ごした。山城は山下の指名から4年後、法政大学を経て同じドラフトの舞台に立った。

「毎年、プロ野球選手が出ている」大濠OBの最近の顔ぶれ

山下はエールの中で、母校についてもこう話した。

「福岡大大濠から毎年、プロ野球選手が出ている。自分も含めて、皆がその看板を背負って活躍できたら格好いいと思う」

言葉どおり、福岡大大濠の出身者は2020年から今年まで、毎年ドラフトで指名を受けている。主要報道と球団の発表で確認できた選手は次のとおりだ。

ドラフト年選手指名球団経歴
2020年山下舜平大オリックス1位福岡大大濠高
2021年古賀悠斗西武3位福岡大大濠高→中央大
2021年三浦銀二DeNA4位福岡大大濠高→法政大
2022年山下恭吾ソフトバンク育成2位福岡大大濠高
2023年藤田悠太郎ソフトバンク7位福岡大大濠高
2024年柴田獅子日本ハム1位福岡大大濠高
2024年山城航太郎日本ハム6位福岡大大濠高→法政大
2025年毛利海大ロッテ2位福岡大大濠高→明治大
2026年馬場拓海阪神2位福岡大大濠高→日本体育大

2024年は、高校3年生だった二刀流の柴田獅子が日本ハムとソフトバンクの競合の末に日本ハムへ、OBの山城も同じ日本ハムへ進んだ。柴田は日本ハムにとって外れ1位での指名で、2球団による抽選は新庄剛志監督が引き当てた。2025年は、2021年のセンバツでエースとして先発した毛利海大が、明治大学からロッテに2位で入団している。2021年春の甲子園で、エースの毛利とともにマウンドを分け合った1年生が馬場だった。同じ大会を経験した2人が、大学4年間を経てそろってプロの世界に進んだことになる。

そして今年の馬場。高校から直接プロへ進んだ選手と大学経由の選手、育成指名を合わせると、母校の出身者は2020年から7年続けてプロの扉を開いた。指名した球団もパ・リーグの5球団とセ・リーグのDeNA、阪神にまたがり、山下の「毎年」という言葉は誇張ではない。

トミー・ジョン手術から来季中の復活へ、山下の現在地

エールを送った山下自身は、復活への道の途中にいる。

プロ3年目の2023年3月31日、ベルーナドームでの西武との開幕戦で、一軍初登板にして開幕投手を任された。一軍初登板での開幕投手は、2リーグ制となった1950年以降、新人と新外国人を除けば初めてと報じられた。この年は16試合で9勝3敗、防御率1.61の成績を残して新人王に輝いた。

しかし、8月下旬からは腰痛で離脱し、9月に第3腰椎分離症と診断される。2024年10月にも再発し、腰の故障に苦しんだ。2024年は14試合で3勝6敗、防御率3.38。2025年は4試合の登板で1勝0敗、防御率1.25と数字は残したものの、登板数は限られた。

今季は開幕投手を任される予定だったが、3月に右肘のコンディション不良で回避する。大阪・舞洲でのリハビリでも状態は上がらず、球団と話し合った末に、5月中旬に米国で右肘内側側副靱帯の再建術、いわゆるトミー・ジョン手術を受けた。球団の発表は5月15日で、報道によると手術は14日に行われた。

いまは来季中のマウンド復帰を目指す。来季、山下はリハビリ明けのシーズンを、馬場はプロ1年目を迎える。所属するリーグは違っても、大濠の看板を背負う先輩と後輩が、ともに一軍で投げる姿を見られる日は来るのか。

[文/構成 by スポーツライター 高瀬翔吾]

寄稿者

高瀬翔吾
Webメディアでスポーツ、エンタメ、時事ニュースなど、累計数千本の記事制作に携わってきたスポーツ系ライター。野球分野では、プロ野球の試合結果や選手の記録をはじめ、MLB、高校野球、ドラフト、移籍、契約更改などの記事を継続的に担当。数字や公式記録を基に情報を整理する記事を得意としており、結果を伝えるだけでなく、その記録が持つ意味や、選手・球団を取り巻く背景までわかりやすく解説することを心がけている。主な執筆分野は、プロ野球、MLB、高校野球、侍ジャパン、ドラフト、移籍情報。

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