西田凌佑、グッドマンと会見で対面「激しい試合になる」 IBF暫定王座決定戦で世界2階級制覇へ

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元IBF世界バンタム級王者の西田凌佑(30)=六島=が9月25日、東京都内のホテルで開かれた4大世界戦の公式会見に出席し、27日に拳を交えるサム・グッドマン(27)=オーストラリア=と初めて顔を合わせた。トヨタアリーナ東京で行うIBF世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦12回戦は、同級1位と2位の対戦。勝てば西田は世界2階級制覇となる。
隣に座った相手の印象は「気持ちが強そう」
会見は、27日の興行「Prime Video Boxing 16」で世界戦に出る選手がそろう最終会見だった。西田はまず、世界戦を日本で開いてもらえることへの感謝を口にし、そのチャンスをつかみたいと話した。
話題がグッドマンに移ると、西田は率直な第一印象を明かしている。思っていたより体は大きくないが、どっしりした感じがある。そのうえで「気持ちが強そう」と評し、「激しい試合になる」と展開を読んだ。
27日は、1年3カ月ぶりの王座返り咲きがかかる。一度負けて、再起して世界王者になると決めてここまでやってきた。だから絶対に取りたい、という趣旨の言葉に力を込めた。
場を沸かせたのは、同席した六島ジムの枝川孝会長だった。グッドマンが攻めに来てくれれば激しい戦いになると前置きし、「グッドマン、カモン!」と呼びかけた。9月17日の公開練習では「塩試合になるんとちゃうか(笑)」と冗談を飛ばし、西田に即座に否定されていた会長だ。今度は相手陣営をあおる役に回った。
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グッドマンも落ち着いていた。まず口にしたのは、ようやく日本のファンの前で試合ができることへの喜びだった。実際に会った西田については、とてもいい選手に見えると認めつつ、西田を倒すための武器は準備してきた、あとはそれを見せるだけだと言い切っている。
井上尚弥戦が2度流れたグッドマン、ようやく日本のリングへ
グッドマンの「ようやく」には、はっきりした理由がある。
2024年12月24日、グッドマンは東京・有明アリーナで井上尚弥に挑む予定だった。ところが練習中のスパーリングで左目の上を切り、試合は2025年1月24日へ1カ月延期される。その延期後の試合も、同じ箇所を再び傷めたことで、試合13日前の1月11日に中止が決まった。井上は代わりの挑戦者キム・イェジュン(韓国)を4回KOで退け、グッドマンは日本のリングに立てないまま終わった。
その後の道のりも平坦ではない。2025年8月16日、サウジアラビア・リヤドでWBA世界フェザー級王者ニック・ボール(英国)に挑み、判定で敗れてデビューからの全勝が止まった。2026年4月にはロドリゴ・ルイスに12回判定で勝ち、IBFの挑戦者争いに戻ってくる。来日後の公開練習では、2度の中止を経た日々をジェットコースターのような人生と表し、今は西田戦に集中している、自信はあると話していた。
戦績は22勝(8KO)1敗。右構えのボクサーだ。
なぜ「暫定」なのか、正規王者は井上尚弥
27日に争うベルトには「暫定」の2文字が付く。
IBF世界スーパーバンタム級の正規王者は、4団体を統一している井上尚弥だ。井上は2026年5月2日の東京ドームで中谷潤人を3-0の判定で破り、統一王座を守った。ただ、井上には近いうちにIBFの指名挑戦者と防衛戦を行う予定がない。そこでIBFは2026年6月中旬、同級1位の西田と2位のグッドマンに暫定王座決定戦を指令した。両陣営の交渉は期限内にまとまらず入札となり、7月の入札で西田陣営が約9900万円で落札して日本での開催が決まった。
井上本人も7月27日、年内は試合をしないと明言している。2027年2月にWBA世界バンタム級スーパー王者ジェシー・ロドリゲス(米国)との対戦が浮上しており、実現しなければフェザー級への転向も考えると話している。スーパーバンタム級の指名試合が当面動かない状況は変わっていない。
暫定王座を取った側は、井上への挑戦に大きく近づく。
中谷潤人に敗れて王座陥落、階級を上げて再出発
西田のここまでを整理しておく。
2024年5月4日、エディオンアリーナ大阪で当時のIBF世界バンタム級王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)に挑み、4回に左ボディーでダウンを奪って3-0の判定勝ち。プロ9戦目での世界奪取だった。同年12月15日には大阪でアヌチャイ・ドンスア(タイ)を7回KOで下し、初防衛を果たしている。
転機は2025年6月8日。有明コロシアムでWBC同級王者・中谷潤人との王座統一戦に臨み、右肩を脱臼して6回終了時に棄権した。プロ初黒星とともにIBFのベルトを失った。
その中谷は階級を上げて井上に挑み、2026年5月に敗れている。西田を下した相手が、西田の狙うベルトの正規王者に跳ね返された格好だ。
西田は敗戦後、減量の苦しさを理由にスーパーバンタム級へ上げた。2026年2月15日、大阪での再起戦でブライアン・メルカドに7回負傷判定で勝ち、IBFの指名挑戦者決定戦を制した。25日の会見でも、減量の負担が減った分、最後まで集中して練習できたと手応えを口にしている。戦績は11勝(2KO)1敗。
4大世界戦のセミファイナル、Prime Videoは27日午後5時から
27日の興行には世界戦が4試合並び、西田対グッドマンは第3試合のセミファイナルに組まれた。
| 試合 | カード | 階級・種別 |
|---|---|---|
| 第1試合 | 松本流星(帝拳) vs ラッセル・アコスタ(メキシコ) | WBO世界ミニマム級暫定王座決定戦 |
| 第2試合 | 坪井智也(帝拳) vs リカルド・マラジカ(南アフリカ) | WBC世界スーパーフライ級王座決定戦 |
| 第3試合 | 西田凌佑(六島) vs サム・グッドマン(オーストラリア) | IBF世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦 |
| 第4試合 | 王者・井上拓真(大橋) vs 那須川天心(帝拳) | WBC世界バンタム級タイトルマッチ |
メインは井上拓真と那須川天心の再戦。2試合の暫定王座決定戦が並ぶのも、この興行の特徴になる。
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興行はAmazonのPrime Videoが独占ライブ配信し、配信開始は27日午後5時の予定。Amazonの告知では、プライム会員は追加料金なしで視聴できる。会員でない場合は、プライム会員への登録が必要になる。
サウスポーの西田と右構えのグッドマン。2人の通算33勝のうち、KOは合わせて10にとどまる。それでも西田と枝川会長は会見で、激しい試合になると口をそろえた。
2025年6月にベルトを失ってから1年3カ月あまり。西田が2本目の世界王座をつかむかどうかは、27日、Prime Videoで独占ライブ配信されるリングで決まる。
[文/構成 by スポーツライター 久遠(KUON)]










































































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