松本流星、アコスタ戦へ会見「2人に良いバトンを」 WBO世界ミニマム級暫定王座決定戦で先陣

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前WBA世界ミニマム級王者の松本流星(28)=帝拳=が9月25日、東京都内のホテルで開かれた4大世界戦の公式会見に出席した。27日のトヨタアリーナ東京で、ラッセル・アコスタ(27)=メキシコ=とWBO世界ミニマム級暫定王座決定戦12回戦を戦う。同じ日に同門の坪井智也、那須川天心も世界戦に臨み、松本の一戦がその先陣になる。
同い年の天心と初めて同じリングへ、先陣で「バトン」
会見の会場は東京・文京区の東京ドームホテル。27日の興行「Prime Video Boxing 16」の世界戦出場選手が登壇し、松本はWBO同級2位のアコスタと並んで席についた。
松本がまず口にしたのは、ここまでの仕上がりだった。いいモチベーションを保ったままここまで来られたので、あとはそれをリングの上で証明するだけだという。言葉は短く、表情も落ち着いていた。
話題は同門の2人にも及んだ。WBC世界バンタム級タイトルマッチで王者・井上拓真(30)=大橋=に挑む那須川天心(28)は、松本と同い年。WBC世界スーパーフライ級王座決定戦に出る坪井智也(30)も帝拳ジムの所属だ。
1日に帝拳の3選手が世界戦に出る。松本は、同い年の那須川と初めて同じリングに立てることを「すごくうれしく」思うと話し、帝拳ジムにとって素晴らしい一日にしたいと続けた。そのうえで、自分がしっかり勝っていいスタートを切り、2人にいいバトンを渡したいと言い切った。
会見後の記念撮影では、帝拳の3人が並んだ。撮影が終わると松本は那須川と握手を交わし、坪井とは抱き合った。チャンスがあれば倒しに行くかと問われると「そうですね」とだけ答え、口元を引き締めている。
当初は「勝者が正規王者に昇格」、コラーゾの負傷で先送り
27日の一戦には「暫定」の2文字が付く。
WBO世界ミニマム級の正規王者はオスカー・コラーゾ(プエルトリコ)。WBAとの統一王者でもあるコラーゾは、10月10日に米国でWBA・WBC世界フライ級王者リカルド・サンドバル(米国)に挑む予定だった。WBOはこれを受けて9月1日付で裁定を出し、コラーゾ対サンドバル戦の開始ゴングと同時にミニマム級王座を空位にして、松本対アコスタの勝者を正規王者に昇格させると定めていた。暫定王座決定戦は、階級を止めないための受け皿として組まれた試合だった。
ところが現地時間9月18日、プロモーターのゴールデンボーイ・プロモーションズが、コラーゾが練習中に肋骨を痛めてサンドバル戦を取りやめると発表する。10月10日の試合がなくなり、昇格の引き金になるはずだったゴングも消えた。
では27日の勝者はどう扱われるのか。
25日の会見の時点で、正規王座の扱いは決まっていない。試合の立会人を務めるWBOのレオン・パノンシーロ・アジア太平洋副会長はこの日、現段階では松本対アコスタを暫定王座決定戦として開催するとの見通しを示した。コラーゾ対サンドバル戦は再調整される見込みで、勝者がいつ正規王者になるのかは、WBOの今後の判断を待つことになる。
松本自身は、周囲の事情に心を乱されていない。本田明彦会長が決めてくれた試合に勝ち続けることが自分のやるべきことで、それは変わらないと語った。ここで負けているようではコラーゾとの対戦など関係なくなる、という趣旨の言葉も添え、目の前のアコスタ戦に集中する姿勢を強調した。
8戦8勝と17戦17勝、全勝同士で新婚同士
松本は1998年5月14日生まれ、兵庫県高砂市の出身。2025年9月14日のWBA世界ミニマム級王座決定戦で高田勇仁(ライオンズ)と対戦し、偶然のバッティングによる5回負傷判定で勝って世界王者になる。2026年3月15日には高田との再戦を3-0の判定で制して初防衛を果たした。
だが、そのベルトを松本は自分から手放している。帝拳ジムは6月1日、松本がWBA王座を返上したと発表した。本人は理由を、団体の枠にとらわれず強い相手と戦っていきたいと説明している。王座を失ったのはリングの上ではないため、戦績は8戦8勝(4KO)のまま。27日は、異なる団体で2本目の世界王座を狙う一戦になる。
対するアコスタはメキシコ南東部ユカタン州の出身で、17戦17勝(6KO)の無敗。これまでの試合はすべてメキシコ国内で、国外での試合も世界戦も初めてになる。21日の公開練習では、標高2700〜2800メートルの高地で約2か月スパーリングを重ねてきたと明かし、得意のボディー打ちでKOを重ねてきたこと、サウスポーとの対戦経験が5〜6人あることも口にした。右構えのファイターにとって、左構えの松本は想定済みの相手というわけだ。
25日の会見でアコスタは、日本に来て試合ができることを喜び、松本を素晴らしい選手と評した。すべてを出すために準備してきたとも話している。
松本もアコスタを攻撃力のあるいいファイターと見ている。それを上回ってチャンピオンになれるよう、しっかり頑張りたいと続けた。
全勝同士の顔合わせには、もう一つの共通点がある。アコスタは7月に結婚したばかり。松本も8月8日に小学校時代の同級生と結婚しており、新婚同士の対戦にもなった。
関連記事:松本流星、8月8日の結婚を公表「指輪代を稼がないと」 9・27アコスタとの全勝対決でWBO暫定王座へ
4大世界戦の第1試合、Prime Videoは午後5時から
27日の興行には世界戦が4試合並ぶ。配信の試合順は次のとおり。
| 試合 | カード | 階級・種別 |
|---|---|---|
| 第1試合 | 松本流星(帝拳) vs ラッセル・アコスタ(メキシコ) | WBO世界ミニマム級暫定王座決定戦 |
| 第2試合 | 坪井智也(帝拳) vs リカルド・マラジカ(南アフリカ) | WBC世界スーパーフライ級王座決定戦 |
| 第3試合 | 西田凌佑(六島) vs サム・グッドマン(オーストラリア) | IBF世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦 |
| 第4試合 | 王者・井上拓真(大橋) vs 那須川天心(帝拳) | WBC世界バンタム級タイトルマッチ |
メインは井上拓真と那須川天心の再戦。松本はその3試合前、4つの世界戦の最初にリングへ上がる。18日の公開練習では、メインが終わると世界戦の第1試合は忘れられてしまうと思うので、少しでもインパクトのある試合をしたいと話していた。先陣という位置取りを、松本は目立つための舞台と受け止めている。
興行はAmazonのPrime Videoが独占ライブ配信し、配信開始は27日午後5時の予定。Amazonの告知によると、プライム会員は追加料金なしで視聴できる。会員でない場合は、プライム会員への登録が必要になる。
関連記事:井上拓真vs那須川天心2、WBCが勝者に記念リング 27日にPrime Videoで独占ライブ配信
勝てば異なる団体で2本目のベルト
準備の量は十分に積んでいる。9月18日の公開練習の時点で、同門のWBC世界ライトフライ級王者・岩田翔吉らとのスパーリングは約150ラウンドに達し、17日に本格的なスパーを打ち上げていた。身長160センチのサウスポーは同じ日、自分の価値を高めるには複数階級に挑む時代だとして、階級を上げる考えもにじませていた。
27日に勝てば、松本はWBAに続いてWBOでも世界王者になる。ベルトの名前が「暫定」のまま残るのか、どこかの時点で正規王座へ切り替わるのかは、コラーゾの動向とWBOの判断次第だ。
それでも、松本のやることは変わらない。帝拳の3人がそろって世界戦に出る1日の最初の試合で、全勝同士の12ラウンドに勝ち、後に続く坪井と那須川へ流れを渡す。試合はPrime Videoで独占ライブ配信される。
[文/構成 by スポーツライター 久遠(KUON)]











































































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