錦織圭に島根県民栄誉賞と松江市民栄誉賞、17日に授与式 松江市出身、市役所で写真展も

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島根県と松江市は11月4日、10月に現役を退いた松江市出身の男子テニス元世界ランキング4位、錦織圭(36)に県民栄誉賞と市民栄誉賞を贈ると発表した。県民栄誉賞は4人目、市民栄誉賞は初めての授与となる。授与式は11月17日の午後、県庁と松江市役所でそれぞれ開かれ、錦織も出席する予定。市役所では同じ17日から写真展が始まる。
知事と市長がそろって会見、17日に県庁と市役所で授与式
発表は11月4日の午前だった。島根県の丸山達也知事と松江市の上定昭仁市長が合同で記者会見を開き、2つの栄誉賞を同時に贈ると明らかにした。
授与の理由について県と市は、2014年の全米オープン準優勝などの活躍が県民と市民に明るい希望や感動を与え、スポーツを通じて県と市の名を高めたと説明している。丸山知事は会見で、長年の活躍が県民に大きな希望と感動を与えてくれたと語った。
授与式は11月17日の午後に開かれる。会場は島根県庁と松江市役所の2か所で、県と市がそれぞれ式を行う段取りだ。錦織本人も出席する予定。開始時刻や記念品の中身は、11月5日時点で県・市とも公表していない。
一般の人が錦織の姿を見られる機会があるかを会見で問われると、今のところは表彰式のみとしつつ、何かあるかもしれないと含みを持たせたという。
市役所で写真展、フェデラーが撮った写真も並ぶ予定
上定市長は会見で、11月17日から松江市役所で錦織の写真展を開くと発表した。会期などはこれから詰めるとしている。
展示には、ロジャー・フェデラーが撮影した写真も加わる予定だ。現役時代にしのぎを削った2人は、10月11日に東京・有明コロシアムで開かれた錦織の引退記念イベントで初めてダブルスのペアを組み、勝利を収めていた。
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松江市の市民栄誉賞は、錦織のために新しく設けられた賞だという。受賞者第1号が、市が生んだ世界のトッププレーヤーになる。
2014年は「キャリアに区切りをつけたとき」と辞退していた
県が錦織に県民栄誉賞を打診するのは、今回が初めてではない。
2014年9月、全米オープン男子シングルスで準優勝した直後にも、県は授与を検討した。関係者を通じて本人の意向を確かめたところ、当時24歳の錦織からメッセージが届く。県の記録によると、錦織はその中で「私にとっての原点は13歳まで育った松江市であり島根県なので、県民栄誉賞の授与はとても光栄な話です」と喜びを伝えつつ、グランドスラム優勝や世界ランキング1位という目標に向かって努力している最中だと説明した。
そのうえで「仮に賞をいただけるのだとしたら、自分がプロテニス選手として何かをなし遂げ、キャリアに区切りをつけたときがふさわしいのではないか」と率直な思いを伝えている。現役を引退したときに地元の島根県へ何か恩返しができたら、という言葉も添えられていた。メッセージには、来年以降も決勝の舞台に戻り、全米に限らず全豪、全仏、ウィンブルドンでも優勝を目指して精進するという決意もつづられている。県はこの意向を受け、授与を見送った。
2016年のリオデジャネイロ五輪で銅メダルを獲得した際にも、県は授与への思いを示したが、2年前のメッセージを踏まえ、その時点での打診は見送っている。
12年後の2026年秋。
錦織は今春、今季限りでの現役引退を表明する。丸山知事は5月の定例会見で、錦織の功績は県民栄誉賞にふさわしいと述べ、本人の意向を聞きながら検討する考えを示していた。この会見で知事は、松江から東京へ出て松岡修造の指導を受ける少年時代の姿をテレビで見たことや、2014年の全米オープン準決勝で当時世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチを破った試合が強く記憶に残っていると明かしている。ソニー創業者・盛田昭夫の弟、盛田正明が設けたファンドの支援を受けて海外へ飛び出した経緯にも触れ、人口20万人ほどの地域から世界の4大大会で活躍する選手が育ったことを県民として誇りに思うと語った。錦織は10月1日、東京・有明コロシアムでの木下グループ・ジャパンオープン1回戦でフランシス・ティアフォー(米国)に4-6、4-6で敗れ、19年のプロ生活を終える。県と市がもう一度打診すると、双方への受賞を了承したという。2014年に本人が示した「キャリアに区切りをつけたとき」が、ようやく訪れたことになる。
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県民栄誉賞は澄田信義元知事、福間香奈女流棋士らに続く4人目
島根県県民栄誉賞は、広く県民に敬愛され、県民に明るい希望と活力を与え、県民であることへの誇りを呼び起こすなど功績が顕著な人に贈られる。制度は2004年2月にできたが、受賞者はこれまで3人しかいない。
| 順 | 受賞者 | 授与 |
|---|---|---|
| 1人目 | 澄田信義 | 2009年9月 |
| 2人目 | 福間香奈 | 2020年3月 |
| 3人目 | 澄川喜一 | 2021年3月 |
| 4人目 | 錦織圭 | 2026年11月17日予定 |
福間は出雲市、澄川は吉賀町の出身で、いずれも全国で名を上げた県出身者が並ぶ。
松江市立乃木小学校で全国小学生の頂点、13歳まで松江で育つ
錦織は1989年12月29日、松江市で生まれた。松江市によると、テニスを始めたのは5歳のとき。松江市立乃木小学校に通っていた2001年には、第19回全国小学生テニス選手権大会の男子シングルスで頂点に立った。大会の記録には、所属として「松江市立乃木」の名が残る。
その後、中学時代に米国へテニス留学し、13歳で松江を離れた。2007年に17歳でプロへ転向すると、2014年の全米オープンで日本勢初の四大大会シングルス準優勝を果たし、2015年にはアジア男子最高となる世界ランキング4位に到達した。2016年のリオデジャネイロ五輪では男子シングルスで銅メダルを獲得し、日本テニス界に96年ぶりの五輪メダルをもたらしている。
引退後の10月31日には、自身も制した全国小学生テニス選手権の最終日を訪れ、上位の小学生たちにレッスンを行った。
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知事と市長が期待する「ふるさとへの恩返し」
会見で両首長が口にしたのは、地元の子どもたちへの期待だった。
丸山知事は、テニスの競技人口が少ない島根県は環境に恵まれているわけではないとしたうえで、錦織が積み重ねた得がたい経験や人としての頑張りを、これから挑戦する子どもたちに伝えてほしいと話した。上定市長も、松江に生まれ育つ子どもたちが「夢を実現できる」という希望を持てるよう、講話などで錦織と接する機会ができれば大変うれしいと期待を寄せた。
松江市は5月1日に出した市長コメントで、錦織を「ふるさと松江から世界へと羽ばたき」と紹介し、最後まで応援すると約束していた。半年後、その市が初めての市民栄誉賞を用意して迎える。11月17日、錦織は県庁と市役所の2つの式に臨む。
[文/構成 by スポーツ担当ライター TAKU]








































































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