花嫁のれん、新春スペシャルで復活 羽田美智子・矢田亜希子出演、舞台は石川県七尾市の和倉温泉

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東海テレビの昼ドラ「花嫁のれん」が、2027年1月4日(月)に新春スペシャルドラマとして帰ってくる。東海テレビが10月25日に発表した。主人公・神楽奈緒子役の羽田美智子と、片瀬真知子役の矢田亜希子が再び出演し、舞台は石川県七尾市の和倉温泉。2015年の第4シリーズ以来、12年ぶりの新作となる。
1月4日午後1時30分から全国ネット、昼ドラと同じ時間帯で放送
タイトルは「新春スペシャルドラマ『花嫁のれん』~能登に笑顔の花よ咲け~」。放送は2027年1月4日(月)午後1時30分から2時45分までで、東海テレビ・フジテレビ系列の全国ネットとなる。かつての昼ドラと同じ「お昼の1時30分」に、1日限りで戻ってくる。
発表の軸にあるのは能登半島地震だ。2027年1月1日で、2024年元日の地震から3年を迎える。昼ドラを通じて能登と縁ができた東海テレビが、震災復興の願いを込めて特別編を作ると説明した。
原作・脚本はシリーズを通して手がけてきた小松江里子が担当する。プロデューサーは東海テレビの稲吉豊とテレパックの沼田通嗣、制作は東海テレビとテレパック。撮影は11月下旬に能登でクランクインする予定だ。
2010年から4シリーズ・全205話、金沢の老舗旅館が舞台だった
「花嫁のれん」は、東海テレビの昼ドラ枠から生まれたシリーズで、2010年から2015年にかけて4シリーズ・全205話が放送された。物語の中心は石川県金沢市にある老舗旅館「かぐらや」。東京でOLをしていた奈緒子(羽田美智子)が、大女将・志乃(野際陽子)のもとで女将へと成長していく姿を描いた。
各シリーズの始まりは次のとおりだった。
| シリーズ | 放送開始 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 第1シリーズ | 2010年11月1日 | 奈緒子がOLから仲居へ進む |
| 第2シリーズ | 2011年10月31日 | 台湾でも活躍、女将修業のライバルが登場 |
| 第3シリーズ | 2014年1月6日 | 志乃の厳しい指導のもと女将襲名披露へ |
| 第4シリーズ | 2015年1月5日 | 奈緒子が「金沢女将塾」を開講、真知子も女将修業 |
奈緒子は、志乃の息子・宗佑と結婚したことで旅館の女将修業を始める。地元の外から嫁いできたため「遠所者(えんじょもん)」と呼ばれながらも、かぐらやを支える女将へと育っていく。困った人を放っておけない性格から、いろいろなことに首を突っ込み、大女将の志乃を困らせることもあった。
撮影は、七尾市の和倉温泉や輪島市の千枚田などでも行われた。「良き思い出は心の宝」というせりふに表れる、人の和とおもてなしの心。能登の景色とともに、この空気がシリーズの魅力として語られてきた。全4シリーズは、10月26日時点でU-NEXTの見放題作品として配信されている。
\ 『花嫁のれん』全4シリーズはU-NEXTで見放題 /
東海テレビの昼ドラ枠そのものは1964年5月に始まり、2016年4月に土曜の「土ドラ」の時間帯へ移るまで全214作品を制作した。新春スペシャルは、その枠の人気作が昼の時間帯に戻る企画でもある。
真知子は震災で民宿を離れ、和倉温泉の旅館で働く設定
スペシャルの舞台は金沢のかぐらやではなく、能登の和倉温泉に移る。
矢田亜希子が演じる真知子は、第4シリーズで「金沢女将塾」の塾生としてかぐらやで修業した人物だ。新作では、能登島で祖母が営んでいた漁師民宿「かたせ」を継いでいたが、震災に遭い、和倉温泉の旅館で働いている。夫は輪島市役所に勤め、真知子は七尾市で10歳の息子と暮らす別居生活を送るという設定になった。
物語は、街の視察に訪れた海外のVIPが和倉温泉の旅館に滞在するところから動き出す。別の旅館で手いっぱいになっている女将の代わりに、真知子は奈緒子を呼び寄せる。奈緒子はVIP一行を復興が進む街へ案内するが、地元の観光協会から相談を持ちかけられ、さらに真知子から息子の不登校の悩みを打ち明けられる。いつもの「おせっかい心」が顔を出した奈緒子は、しばらく能登に残ることを決める。
かつて志乃を演じた野際陽子は2017年に、板長役の山本圭は2022年に亡くなった。羽田は発表に寄せたコメントで「天国からは大女将や板長も参加してくれます」と明かしている。
羽田美智子「能登にエールを」、矢田亜希子「特別な想い」
羽田は「初回シリーズ放送から16年経った今でも、たくさんの人に愛されているドラマ」と作品への思いを語り、撮影で世話になった能登にエールを送りたいと、チームが再結集することを伝えた。「少しでも復興半ばの能登の追い風になれれば」とも記し、諦めない奈緒子の姿で見る人を笑顔にしたいと結んだ。
矢田は「また真知子として皆さんにお会いできることが、今からとても楽しみです」とコメントした。震災から3年を迎える能登で再び真知子を演じることに「特別な想いがあります」とし、今も大変な思いをしている人たちへ、穏やかな日々と笑顔が戻るよう願う言葉を寄せている。
脚本の小松は「能登の復興は進んでいるように見えますが、一番大事なものは目に見えないもの」とつづった。おもてなしの心にも通じるとして、能登の未来を信じて励まし合える作品にしたいという。
プロデューサーの稲吉が挙げたのは「能登はやさしや土までも。」という言葉だった。能登の人の温かさを表す言い回しで、和倉温泉の駅前にも掲げられている。稲吉は能登で地元の人から多くの話を聞いたといい、震災から3年となる今だからこそ描ける、温かく未来のあるドラマにしたいと話した。
和倉温泉は全旅館が休業、いまも再建の途中
和倉温泉は、2024年1月1日の能登半島地震で大きな被害を受けた。観光庁によると、多くの旅館で外壁のひび割れや温泉配管の破断、断水が起き、海沿いの旅館では七尾湾の護岸が崩れた。和倉温泉旅館協同組合に加盟する21の旅館は、すべて休業に追い込まれた。
国土交通省港湾局と観光庁は2025年3月、「護岸復旧と一体となった和倉温泉の地域観光再生支援プラン」を作った。旅館の営業再開や護岸の復旧工事の進み具合、観光再生の取り組みを、国の支援とあわせて発信する内容だ。
再建は少しずつ進む。2026年9月25日に厚生労働省の審議会へ出された資料では、被災した和倉温泉の旅館19軒(組合の加盟数は地震当時の21軒から減っている)のうち11軒が営業を再開済み(うち2軒は一部の客室のみ)で、残る8軒のうち1軒は2026年下半期、5軒は2027年以降の再開見込み、2軒は再開時期が決まっていない。国による護岸工事は2026年度中をめどに終える予定とされた。
1925年12月に「和倉駅」として開業した和倉温泉駅は、2025年12月20日に開業100周年の記念式典を開いた。駅も地震で被災し、復興の途中で迎えた節目だった。金沢と和倉温泉を結び、2015年10月に運転を始めたJR西日本の観光列車にも「花嫁のれん」の名が付いている。列車名の由来は、嫁ぐ娘に色鮮やかなのれんを持たせる旧加賀藩の婚礼の風習で、ドラマのタイトルと同じ言葉だ。
クランクインは11月下旬。旅館の半数余りが再開し、護岸工事が2026年度中の完了を目指す和倉温泉で、奈緒子と真知子が12年ぶりに顔をそろえる。
[文/構成 by エンタメ担当ライター 和泉ユウスケ]










































































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