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GMO不正アクセス、GMOクリック証券など各社が影響状況を発表 攻撃者側は27日正午の顧客情報公開を予告

GMO不正アクセス、GMOクリック証券など各社が影響状況を発表 攻撃者側は27日正午の顧客情報公開を予告

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GMOインターネットのクラウドサービス「お名前.com デスクトップクラウド」が不正アクセスを受けた問題で、GMOクリック証券、GMO外貨、GMOペイメントゲートウェイ、GMOコインが相次いで自社への影響について発表した。4社とも、自社のサービスや口座では不正な操作や情報漏えいなどを確認していないと説明している。

GMOクリック証券・GMOコインなど各社の発表を一覧で比較

この記事では「自分が使っているGMOのサービスは影響を受けるのか」に絞り、各社の発表内容と、どんな人が注意すべきなのかを整理する。攻撃者とみられる者は、デスクトップクラウドの利用者の情報を27日正午に公開すると予告している。27日午前の時点で、GMOの最新の発表は26日夜の第7報だ。

まず、グループ各社が出した発表を並べる。いずれも「お名前.com デスクトップクラウド」の不正アクセスを受けたもので、各社のサービスで不正アクセスが起きたという発表はない。

会社・サービス発表日自社サービスへの影響についての説明利用者への主な呼びかけ
GMOインターネット(お名前.com デスクトップクラウド)10月21日に第1報を出し、その後も続報を発表。最新の第7報は26日午後11時10分時点不正なアクセスと、利用者の情報が外部に持ち出されたことを確認(第4報)端末のウイルスフルスキャン、バックアップ、パスワード変更などアカウントの保護、端末調査への協力
GMOクリック証券10月23日、26日自社の取引サービスで起きたものではないと説明。現時点で、本件に関連した口座の不正な操作は確認されていない取引履歴・残高の確認、パスキー認証の設定、ログイン通知と約定通知の設定
GMO外貨10月23日、26日自社の取引サービスで起きたものではないと説明。現時点で、本件に関連した口座の不正な操作は確認されていない取引履歴・残高の確認、パスキー認証の設定、ログイン通知の設定
GMOペイメントゲートウェイ10月26日現時点で、本件による不正アクセスや情報漏えいなどの影響は確認されていない案内が必要なことが分かれば速やかに知らせる
GMOコイン10月23日現段階で、自社の口座での不正な操作は確認されていない取引履歴などの確認、パスキーと通知の設定、使っていない・心当たりのないAPIキーの削除

被害が確認されているのは、デスクトップクラウドの側だ。一方で、GMOクリック証券、GMO外貨、GMOコインの3社は、不正操作を確認していないとしたうえで、利用者自身にも取引内容の点検を求めている。

GMOクリック証券は「取引サービスで発生したものではない」と説明

GMOクリック証券は26日、「お名前.com デスクトップクラウド」への不正アクセスに関するお問い合わせについてと題したお知らせを出した。自社への影響を尋ねる問い合わせが寄せられていることを受けたもので、同社は次のように説明している。

「当社が提供する取引サービスにおいて発生したものではございません」

そのうえで、現時点で本件に関連した利用者の口座での不正な操作は確認されていないとした。

同社はこれに先立つ23日にも注意喚起を出していた。複数のFX業者で、自動売買ツールによるとみられる身に覚えのない取引が報告されていると紹介し、それがデスクトップクラウドのサーバー上で使われた取引ツールに関連するものだと伝える内容だった。

23日の注意喚起で同社は、外部ツールやプログラムを使った自動売買(システムトレード)は認めていないと明記した。それでも利用者には、取引履歴や注文履歴、ポジション・残高に覚えのない取引がないかの確認を求め、パスキー認証の設定、ログイン通知と約定通知メールの設定も呼びかけた。同社では11月28日から、ログインがパスキー認証のみになる。身に覚えのない取引やログインがあった場合は、カスタマーサポートに早めに連絡するよう案内している。

FX取引サービス「外貨ex」を運営するGMO外貨も、23日と26日にほぼ同じ内容のお知らせを出した。26日のお知らせでは、本件は「お名前.com デスクトップクラウド」が不正アクセスを受けたもので、自社の取引サービスで起きたものではないと説明し、現時点で本件に関連した口座の不正な操作は確認されていないとした。23日の注意喚起では、外部ツールなどによる自動売買は認めていないとしたうえで、取引履歴や注文履歴、ポジション・残高の確認、パスキー認証の設定、ログイン通知の設定を求めている。

GMOペイメントゲートウェイは「現時点で影響は確認されず」

クレジットカード決済などの決済代行を手がけるGMOペイメントゲートウェイも26日、自社サービスについて発表した。

内容は短い。グループの一部サービスへの不正アクセスで利用者に心配をかけたことをわびたうえで、自社サービスでは現時点で本件による不正アクセスや情報漏えいなどの影響は確認されていないとした。利用者に知らせるべきことが分かった場合は、速やかに案内するという。

GMOインターネットグループが23日に出した適時開示によると、GMOインターネットはデスクトップクラウドのサーバー上で利用者の決済情報(クレジットカード情報を含む)を持っていない。ただし、利用者が自分でサーバー内に保存した情報は影響範囲に含まれると説明している。

GMOコインは23日に「心当たりのないAPIキーの削除」を案内

暗号資産の交換業を営むGMOコインは、GMOクリック証券と同じ23日に注意喚起を出した。現段階では自社の口座で不正な操作は確認されていないとしている。

呼びかけの中で目を引くのが、APIキーの扱いだ。APIキーは、外部の売買ツールなどから自分の口座を操作するための鍵にあたる。GMOコインは、使っていないAPIキーや心当たりのないAPIキーを削除するよう求め、外部のツールやサービスに登録する前には提供元をよく確かめ、管理に注意するよう案内した。

ほかにも、取引履歴、注文履歴、建玉・残高の確認、パスキーの設定、会員ページでのログイン通知と約定通知の設定を挙げている。身に覚えのない取引やログインがあった場合は、すぐにパスワードを変え、問い合わせフォームから連絡するよう求めた。同社は電話での問い合わせを受け付けておらず、回答は平日午前9時から午後6時になる。

影響の対象は「お名前.com デスクトップクラウド」 2万6739件の意味

GMOが影響の対象として発表しているのは、「お名前.com デスクトップクラウド」の全プランだ。

このサービスは、GMOインターネットが運営するクラウド上のWindowsパソコン環境で、FXの自動売買ソフトを動かす用途で使われていた。同社は10月19日に利用者からの問い合わせを受けて調査を始め、20日に一部の利用者のサーバー環境に第三者の不正なプログラムが仕掛けられているのを確認。21日午前4時から全プランのサーバーを順次止めた。

23日の適時開示では、影響の可能性があるサーバーは2万6739件とされた。ただしGMOは、これは対象になり得るサーバーの数で、不正アクセスや情報の取得が確認された件数ではないと断っている。影響の可能性がある情報は、サーバー内に保存されていた情報で、取引ツールなどに保存された取引口座のログイン情報も含む。

狙われたのは各社のシステムではなく、デスクトップクラウドの中に利用者が置いていたIDやパスワードだった。グループ各社が「自社のサービスで起きたものではない」と説明している理由も、ここにある。

関連記事:GMOお名前.comのFX用サーバーに不正アクセス、口座で身に覚えのない売買の訴え相次ぐ

デスクトップクラウドでGMOクリック証券などの口座を使っていた人は

注意が必要なのは、ここからだ。各社の取引サービスに問題がなくても、デスクトップクラウドの中に証券会社やFX会社のログイン情報を保存していた人は、その口座が狙われるおそれがある。

GMOが24日に出した第4報では、攻撃者側からの脅迫の内容として、国内外の70を超える証券会社・FX会社などに開設された利用者の取引口座への不正操作を続けることが挙げられていた。これは攻撃者側の主張で、GMOグループの会社に限らず、多くの事業者の口座を狙っているとする内容だった。GMOは、攻撃者側が公開する情報には事実と異なる内容が含まれるおそれがあるとも注意している。

そのためGMOは24日の第5報で、証券会社・FX会社などの取引ツール(MT4やMT5を含む)を使っていた利用者に、次の対応を求めている。

  • 取引口座と取引ツールのパスワードを、FX取引に使っていない端末(スマートフォンや別のパソコンなど)から変える
  • ログイン中のすべてのセッションを切る。パスワードを変えても接続が一定期間残る場合があるため、事業者の案内やマイページを確かめるか、事業者の窓口に頼む。すでにパスワードを変えた人も必ず行う
  • 取引履歴と残高を確かめ、身に覚えのない取引があれば、まず取引先の事業者に連絡する
  • 取引先が二要素認証を用意していれば設定する

GMOクリック証券やGMO外貨、GMOコインの口座をデスクトップクラウドから使っていた人も、この呼びかけの範囲に入る。3社が自社の口座で不正操作を確認していないとしているのは発表時点の話で、3社自身も利用者に取引内容の確認を求めている。GMOの一連のお願いは、デスクトップクラウドの利用者に向けたものだ。

同じパスワードをほかのサービスでも使い回している場合や、ブラウザに保存していたIDとパスワードも、あわせて変えるよう第5報は呼びかけた。

27日正午の予告とGMOの対応

GMOが26日午後11時10分時点で出した第7報によると、攻撃者とみられる者から、10月27日正午に利用者の情報の公開とランサムウェア攻撃を行うとの予告を受けている。第7報はデスクトップクラウドについての続報で、公開を予告された情報の具体的な範囲をGMOは示していない。第4報では、脅迫の内容の一つとして、デスクトップクラウドと、そこに接続した利用者のパソコンに関する情報の公開が挙げられていた。

GMOは、要求に応じても取得された情報の削除や不正利用の防止が保証されないとして、要求には応じない方針だ。警察などと連携して対応しているほか、25日以降、調査に協力を申し出た利用者からパソコンを預かり、グループのホワイトハッカーチームが解析を進める。報道によると、27日正午という期限は攻撃者のサイトで以前から示されていたが、GMOがこの日時の予告を公式に認めたのは第7報が初めてだった。

関連記事:GMO、攻撃者から5000万ドル(約80億円)の金銭要求と熊谷正寿代表が公表 声明文の100万ドル要求との関係は不明

利用者への注意として、GMOはパスワードや認証コードを尋ねることはないと明記した。「被害金を取り戻す」などの名目で費用を求める連絡には応じないよう呼びかけている。不正アクセスをした第三者を名乗る者からメールなどが届いた場合も、URLやファイルを開かず、返信しないよう求める。

見舞金と補償の案内はいつ届くのか

デスクトップクラウドの利用者には、GMOインターネットから別の連絡も届く予定だ。

第4報によると、同社は現在利用しているすべての利用者に、金銭的な被害の有無にかかわらず一律5000円の見舞金を払う。不正アクセスが原因と同社が認めた取引で生じた損失の補償は、これとは別枠になる。見舞金の受け取り方法などは10月30日までに、補償の申請方法などは11月6日までに案内するとしている。

関連記事:GMOインターネット、FX口座の不正取引損失を補償へ 見舞金5000円も

サービスの扱いも決まった。GMOは今のシステム基盤での再開はせず、独立したクラウド基盤の代替サービスへの移行を案内する。移行後6か月は無償で、利用者の同意なしに移行はしない。

GMOペイメントゲートウェイは、案内が必要なことが分かれば知らせると説明している。GMOクリック証券、GMO外貨、GMOコインの利用者は、取引履歴と通知の設定で自分の口座に変化がないかを確かめられる。予告された27日正午を前に、GMOの公式発表は26日夜の第7報が最新となっている。

[文/構成 by ライター 飯田タツヤ]

寄稿者

飯田タツヤ
時事ニュースを中心に、社会の動きから芸能・スポーツの話題まで幅広く書いているWebライターの飯田です。ライター歴は6年。心がけているのは、発表や報道で確認できたことと、まだ分かっていないことを分けて書くこと。「何が起きて、暮らしにどう関わるのか」を最初に整理しています。休日はラジオを流しながらの散歩とサウナ。

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