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織田翔希、巨人1位指名後にドジャース入団が有力と米紙報道 契約金は最大500万ドルの可能性、NPB上限「1億円+出来高」との差

織田翔希、巨人1位指名後にドジャース入団が有力と米紙報道 契約金は最大500万ドルの可能性、NPB上限「1億円+出来高」との差

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巨人がドラフト1位で指名した織田翔希(18)=横浜高=について、米紙が「ドジャース入団が有力」と報じた。本人は指名後も「アメリカに挑戦する気持ちは全くぶれません」と話しているが、入団先はまだ決めていない。記事はMLB球団スカウトの見立てとして、契約金が300万〜500万ドルに届く可能性を伝えている。1ドル=157円で換算すると約4億7100万〜7億8500万円で、日本の新人契約金の上限「1億円+出来高5000万円」とは大きな開きがある。

米紙が伝えた「ドジャース有力」の中身

記事は米国時間10月25日付で、ディラン・ヘルナンデス記者が書いた。日本では米紙カリフォルニア・ポスト(ニューヨーク・ポストの姉妹紙)の記事として伝えられ、米ヤフースポーツにはニューヨーク・ポストのスポーツ面の名義で転載されている。見出しは「日本野球は存亡の危機に直面、10代の剛腕にドジャースが迫る」という趣旨だった。

中心にあるのは、織田本人はまだ決断していないものの、米球界では最終的にドジャースに入るという見方が広く共有されている、という一文だ。米紙は、高校からNPBを経ずに米国へ渡れば、日本のスター選手として前例のない道になると指摘した。記事は、松坂大輔、ダルビッシュ有、大谷翔平、佐々木朗希がいずれもNPBで実績を積んでから海を渡った流れに触れ、織田の動きを日本球界が「国内リーグへの存亡の脅威」と受け止めていると書いた。

最速157キロの直球が武器の右腕で、米紙は佐々木朗希と比べられてきた投手だと紹介した。織田の「世界一のリーグでプレーしたい」という趣旨の言葉も、記事の中で引かれている。

なぜドジャースなのか 記事が挙げた材料

記事が根拠として挙げたのは、織田の好みがうかがえる2つの事実だった。

一つは、インスタグラムでフォローしているMLB球団がドジャースだけという点。もう一つは、一番好きな選手が山本由伸だという点だ。そのドジャースには、山本と大谷翔平が在籍している。

資金面の裏付けもある。MLB球団には海外のアマチュア選手と契約するための「国際ボーナスプール」と呼ばれる契約金の枠があり、記事はドジャースの「昨年」の枠を約720万ドル(約11億3000万円)と紹介した。この規模なら、スカウトが見込む最大500万ドルを払っても収まる計算になる。織田が対象となる2027年の契約期間の枠は、まだ示されていない。

記事が伝えたのは、あくまで「最終的にドジャースに入る」という球界の見方だ。織田側やドジャースが入団に合意したと発表したわけではない。

契約金「最大500万ドル」とNPB上限の差

MLBスカウトの見立て

記事によると、あるMLB球団のスカウトは織田の契約金を300万〜500万ドルと見積もった。国際ボーナスプールの範囲内なら、選手1人あたりの契約金に上限はない。評価の高い選手には、枠の多くを振り向けることもできる仕組みだ。

NPBの新人契約金の上限

一方、NPBのドラフトで入団する新人の契約金は、球団間の申し合わせで「1億円+出来高5000万円」が上限となっている。米紙もこの1億円(約64万ドル)の上限を挙げ、日米の差を示していた。

項目金額円換算(1ドル=157円)
MLBスカウトの見立て(下限)300万ドル約4億7100万円
MLBスカウトの見立て(上限)500万ドル約7億8500万円
ドジャースの国際ボーナスプール(米紙が示した「昨年」の額)約720万ドル約11億3000万円
NPB新人契約金の上限1億円+出来高5000万円最大1億5000万円

出来高を全額含めた1億5000万円と比べても、見立ての上限500万ドルは5倍を超える。ただし比べているのは契約時の一時金で、NPBではこれとは別に年俸が支払われる。為替が動けば、円換算額も変わる。

制度の違いも大きい。NPBでは海外FA権を得るまでに原則9年分の出場登録が必要で、それより早く移籍するには球団にポスティングを認めてもらうしかない。米紙は、巨人がポスティングでの移籍を認めた例が少ない点も指摘した。

巨人の説得は「最後の抵抗」か 松井新監督の言葉

巨人は10月22日のドラフトで織田を単独1位で指名した。米紙は、球界最多22度の日本一を誇る名門の説得を「象徴的な最後の抵抗」のように映ると書いている。

その巨人の新監督に就いた松井秀喜は、翌23日の就任会見で織田について語った。指名は事前に知らされておらず、テレビ中継で見て「久しぶりに、ぞくっとした」と明かしたうえで、こう続けた。

「世界一の投手になる可能性のある選手と契約できるかもしれないというチャンスをいただいた」

日本球団が米国志望の高校生を強行指名して翻意させた例として、記事は大谷翔平の経緯にも触れている。2012年、花巻東高の大谷はメジャー挑戦を表明したが、日本ハムがドラフト1位で指名し、投打の「二刀流」を認める育成プランを示して入団にこぎつけた。

逆の結果になった例もある。昨秋のドラフトでソフトバンクが1位で交渉権を得た佐々木麟太郎は、米スタンフォード大を経て、今夏マーリンズとの契約を選んだ。米紙は、日本の大学から直接パドレスと契約した投手の例も挙げ、アマチュア選手がNPBを経ずにMLBへ向かう流れが続いていると伝えた。

関連記事:織田翔希、巨人が単独1位で強行指名 交渉権の期限は来年3月31日、本人は米挑戦の意思

11月1日の登録期限と来年3月末までの交渉権

MLB球団と契約するには、国際アマチュアFAとして登録されている必要がある。横浜高の村田浩明監督は10月25日、手続きはすでに受理されていると説明し、MLB側への反映は米国時間の週明けになる見通しを示した。報道によると登録の期限は11月1日で、2027年1月15日に始まる契約期間に入るための手続きとなる。

日程にはもう一つの不安材料が残る。MLBと選手会の労使協定は12月1日に期限を迎え、米紙はオーナー側がロックアウト(経営側による活動停止)に踏み切るとみている。そのうえで、海外アマチュア選手の契約の仕組みは労使で決めるものなので、新協定がまとまるまで織田は契約できないと指摘した。巨人が、ロックアウトの長期化で織田の気持ちが揺らぐことを期待しているのかもしれない、とも書いている。ただ、前回のロックアウト中だった2022年1月15日には、海外アマチュア選手の契約期間が予定どおり始まり、各球団が契約を結んでいる。今回も同じ扱いになるかどうかは、まだ分からない。

関連記事:織田翔希、国際アマチュアFAの登録手続きが受理 横浜高・村田監督が明かす 米国時間の週明けに登録へ

巨人の交渉権は来年3月末まで続く。織田は関東大会の後にMLB球団との面談を順に進める予定とされ、巨人との面談日程はまだ決まっていない。ドジャースか、別のMLB球団か、それとも巨人か。米紙の見立てが当たるかどうかは、この冬の面談と労使交渉の行方にかかっている。

[文/構成 by ライター 凪]

寄稿者

凪
凪(なぎ)です。時事ニュースからスポーツ、社会の話題まで、その日いちばん気になる出来事を短く分かりやすく整理しています。Web記事を書き始めて7年。結果や数字は公式の発表で確かめてから書き、見出しだけで誤解されない記事を心がけています。好きなものは朝のコーヒーと、深夜のスポーツ中継。

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