縄跳びパフォーマー粕尾将一さん死去 シルク・ドゥ・ソレイユ「LaNouba」に約2500回出演、なわとびアジア王者の歩み

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
縄跳びパフォーマーで、一般社団法人「日本なわとびアカデミー」代表理事の粕尾将一さんが、2026年10月17日に亡くなった。エンターテインメント集団「TEAMパフォーマンスラボ」が26日、公式インスタグラムで伝えている。
「縄のまっちゃん」の訃報を仲間が報告
音楽に合わせて技をつなぐ「フリースタイルなわとび」で全日本とアジアの頂点に立ち、2010年からはシルク・ドゥ・ソレイユの常設公演「LaNouba」に約2500回出演した。帰国後は全国の学校や劇場を回り、子どもたちに縄跳びの楽しさを伝え続けた人だった。
TEAMパフォーマンスラボの投稿は、粕尾さんを愛称で呼んで別れを伝えた。
「TEAMパフォーマンスラボを支えてくれていた、縄のまっちゃん(粕尾将一)が令和8年10月17日に永眠しました」
投稿は詳しい経緯には触れていないが、粕尾さんはけがから復帰し、9月にはチームと久しぶりに同じ舞台に立ったばかりだった。メンバーは「大きな悲しみとショックを受けております」とつづり、「いつも穏やかに話をきいてくれて、豊富な知識でアドバイスをくれる」存在だったと人柄をしのんでいる。投稿は「まっちゃん、本当にありがとう」という言葉で結ばれた。
高校で始めた縄跳び競技
縄跳びを競技として始めたのは高校時代だ。2002年、高校2年生のときに師匠と出会って本格的に打ち込むようになり、やがて日本代表としてアジアや世界の大会に出るまでになる。過去のインタビューでは、小学1年生のころは後ろ跳びしかできず、練習を重ねて学年で一番上手になったという思い出も語っていた。
本人の公式プロフィールが紹介する主な成績は次のとおりだ。
| 年 | 大会 | 成績 |
|---|---|---|
| 2004年 | アジアロープスキッピング選手権大会 | 個人総合優勝 |
| 2005年 | アジアロープスキッピング選手権大会 | 個人総合優勝 |
| 2005年 | 第1回全日本ロープスキッピング選手権大会 | 個人総合優勝 |
| 2006年 | 第6回世界ロープスキッピング選手権大会 | 個人総合6位 |
| 2007年 | 第3回全日本ロープスキッピング選手権大会 | 個人総合優勝 |
| 2008年 | 第4回全日本ロープスキッピング選手権大会 | 個人総合優勝 |
| 2008年 | 第7回世界ロープスキッピング選手権大会 | 個人総合9位 |
| 2009年 | 第5回アジアロープスキッピング選手権大会 | 個人総合優勝 |
2009年に3度目のアジア王座に就いた翌年、活躍の場はショーの世界へ移っていく。
競技からショーへ、二つの舞台
アジアチャンピオンとして
競技者としての粕尾さんは、音楽に合わせて技を組み合わせるフリースタイル種目で頭角を現した。アジア選手権の個人総合は2004年・2005年・2009年の3度、全日本選手権の個人総合も2005年・2007年・2008年の3度制し、本人の公式サイトにも「なわとび競技アジアチャンピオン (2009)」と記されている。
LaNoubaの縄跳びアーティストとして
転機は、自分の演技動画だった。インターネットで見つけたシルク・ドゥ・ソレイユの応募ページから動画を送り、それが入団につながったと本人はインタビューで明かしている。
2010年、米フロリダ州オーランドのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートにある専用劇場で上演されていた常設公演「LaNouba」に、縄跳びアーティストとして加わった。LaNoubaは1998年12月に開幕し、2017年12月31日に幕を下ろしたロングラン作品だ。粕尾さんは2015年まで約5年間この舞台に立ち、出演は約2500回に上った。
帰国後は「運動嫌いを減らす」ために
日本に戻ってからは、縄跳びパフォーマーとして全国で公演と指導を続けた。掲げた理念は「運動嫌いを減らす」と「夢を見つける大切さを伝える」の二つ。2018年9月には北海道の小樽市公会堂で6重跳びを披露し、ワークショップで跳び方のコツを参加者に教えた。2024年11月には静岡県浜松市でも、親子や子ども同士で跳ぶ「二人跳び」を取り入れたショーとワークショップを開いている。
日本なわとびアカデミーでは名古屋での教室運営に加え、全国への出前授業やオンラインレッスンを手がけた。指導した選手からは日本代表が30名以上生まれ、アジアや世界の大会で頂点に立った教え子も多い。
縄1本で世界の大舞台に立った経験を、運動が苦手な子どもたちのために使う。帰国後の粕尾さんの活動は、その一点に向かっていた。けがを乗り越え、9月には再び仲間とショーの舞台に立っていた。
[文/構成 by 小川 そら]









































































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