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西舘勇陽、松井秀喜監督の訪問に気づかずトレーナー室で熟睡 中大時代は最長6時間の昼寝

西舘勇陽、松井秀喜監督の訪問に気づかずトレーナー室で熟睡 中大時代は最長6時間の昼寝

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン

巨人の西舘勇陽(24)が10月24日、ジャイアンツ球場を訪れた松井秀喜監督(52)の前でトレーナー室のベッドで眠ったままだった。松井監督は「うらやましい」と笑い、西舘は起きてから「起こしてくださいよ」とこぼした。中大時代から最長6時間の昼寝をとってきた睡眠重視の投手だ。

就任翌日、松井監督がジャイアンツ球場へ

松井監督は10月23日に巨人の監督就任が発表され、就任会見を開いた。その翌日の24日、川崎市にあるジャイアンツ球場を訪れている。

松井監督は午後2時20分過ぎ、グレーのチェック柄のジャケット姿で到着した。この日の主な目的は、施設の見学とスタッフへのあいさつだった。現在のチームは主力のベテランを除いて秋季練習中で、30日からはファーム施設で秋季キャンプが始まる。松井監督が本格的に指揮を執るのはそのキャンプからになる。

ジャイアンツ球場は、松井監督が若手時代に汗を流した場所でもある。2023年にここで野球教室を開いた際には、「ルーキーだった頃、毎日、ここで汗を流した日々を思い出します」と話していた。

施設を回る中で、松井監督は中山礼都(24)や浦田俊輔(24)ら若手にも声をかけた。中山には「臥薪嘗胆。来年頑張ってね」、浦田には「いいシーズンだったね。さらにレベルアップ!期待してます」と言葉を送っている。

トレーナー室のベッドで仰向けに

その途中で立ち寄ったのがトレーナー室だった。治療用のベッドでは、西舘が仰向けになって眠っていた。

様子は巨人の球団公式YouTubeチャンネルが動画で公開している。松井監督は眠る西舘を見て「いいね熟睡してて。うらやましい」と笑ったが、西舘は起きなかった。松井監督は浦田らとのあいさつを終え、トレーナー室を出ていこうとした。西舘はそのころにようやく目を覚ましている。

スタッフから松井監督だと聞かされた西舘は、慌てて立ち上がってあいさつした。松井監督から「大丈夫!ゆっくり寝てていいよ」と声をかけられ、握手も交わしている。そのあとでスタッフに向かって「起こしてくださいよ」と訴えた。

取材に応じた松井監督は、「トレーナー室で西舘選手が爆睡していましたけど」と明かした。最後に部屋を出るときに起きたので、あいさつはしたという。

「あかん、やった…」と反省

西舘はその後、球団の動画のために正座して改めてコメントを収録し、そのときの様子を振り返った。

「誰かに左足をポンポンてされて、まあ起きた時には、松井さんがいらっしゃいました。あかん、やった…と」

そのうえで、「さっきは寝ちゃったんですけど、試合になったらしっかり頑張るので、よろしくお願いします」と新監督への意気込みを口にした。動画の中では「ダメなほうで目立っちゃった…」とこぼす場面もあった。

動画には「YouTube行き?」の声も

球団の動画には、目を覚ました直後の西舘の素顔も残っている。撮影されていたと気づくと「YouTube行き?」と声を上げ、「ちょっと待って!ちょっと待って!」と慌てた。続けて「気付かなかった…」とつぶやいている。

映像がテレビ局にも提供されると聞かされると、「エグい…。やったやん…」と頭を抱えた。動画には、松井監督のすぐ後ろで眠る西舘を「強心臓」と紹介するテロップも入っている。

新監督は「先頭を走らなければいけない」

取材の場で松井監督は、この日の訪問について「スタッフの皆さんとまず顔を合わせて、しっかりあいさつをして。これからの方針、またスタッフの皆さんからの説明を受けるためにやってきました」と説明した。30日からの秋季キャンプに向けた打ち合わせも行っている。

選手とのやりとりを聞かれると、「『これから頑張っていきましょう』という感じです」と答えた。西舘については「気持ちよさそうに寝ていたので。うらやましいなと思って」と重ねている。

施設の変化にも驚いた様子だった。「トレーニング施設はやはりわれわれの時代とはもう全然変わっています」と話し、最先端の設備を選手が自分の意思で生かして成長してほしいと期待を込めた。

集合時間より早めに集まる巨人の慣習「ジャイアンツタイム」については、まだ教わっていないという。「これからみんなでジャイアンツタイムを決めたいですね」と語り、自分ひとりではなく選手やスタッフと話し合って決める考えを示した。

背番号は、恩師の長嶋茂雄が巨人の監督時代に着けた「90」。施設を回ってスタッフと会ううちに来季が始まる実感がわいてきたといい、「自分自身もその中心で先頭を走らなければいけない」と決意を口にした。

中大時代から最長6時間の昼寝

西舘がここまで深く眠っていたのには理由がある。睡眠を特に大事にしてきた選手なのだ。

報道によると、西舘は中大時代から、早朝の練習のあとに授業のない日は最長で6時間の昼寝をしていた。一度も起きずに12時間以上眠ることもあるという。

2024年1月に入寮した際にも、睡眠へのこだわりは話題になった。当時の報道では、「12時間はぶっ通しで寝る」「昼寝を含めて10時間は寝たい」と語っている。寮には寝具メーカー西川の「エアー」のマットレスと枕を持ち込み、「野球選手は体が資本。リカバリーや次の練習に向けてのリフレッシュという意味では最高の物」と説明した。

花巻東高の先輩にあたる大谷翔平も、睡眠を重視することで知られる選手だ。当時、チーム関係者からは「これだけ寝る子は今まで見たことがない」という声も上がっていた。

3年目の今季は防御率3.00

西舘は2002年3月11日生まれの右投げ右打ちの投手。花巻東高から中大へ進み、2023年のドラフト1位で巨人に入団した。

日本野球機構(NPB)の記録によると、1年目の2024年は28試合に登板して1勝3敗1セーブ20ホールド、防御率3.82。2年目の2025年は15試合で2勝3敗1ホールド、防御率4.22だった。3年目の今季は14試合で2勝4敗、57イニングで65三振を奪い、防御率3.00を残している。

年度登板勝敗セーブ・ホールド投球回防御率
2024年281勝3敗1S・20H30回2/33.82
2025年152勝3敗1H53回1/34.22
2026年142勝4敗なし57回3.00

秋季キャンプからは、松井監督の目の前で投げる日々が始まる。トレーナー室での一件で顔と名前は覚えてもらえたはずだ。次はマウンドの上で、新監督に存在を示せるかが注目される。

[文/構成 by スポーツライター 高瀬翔吾]

寄稿者

高瀬翔吾
Webメディアでスポーツ、エンタメ、時事ニュースなど、累計数千本の記事制作に携わってきたスポーツ系ライター。野球分野では、プロ野球の試合結果や選手の記録をはじめ、MLB、高校野球、ドラフト、移籍、契約更改などの記事を継続的に担当。数字や公式記録を基に情報を整理する記事を得意としており、結果を伝えるだけでなく、その記録が持つ意味や、選手・球団を取り巻く背景までわかりやすく解説することを心がけている。主な執筆分野は、プロ野球、MLB、高校野球、侍ジャパン、ドラフト、移籍情報。

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