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岡慎之助と土井陵輔、世界体操で団体金 岡は岡山市出身、土井は岡山市の関西高等学校出身

岡慎之助と土井陵輔、世界体操で団体金 岡は岡山市出身、土井は岡山市の関西高等学校出身

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オランダ・ロッテルダムで開かれている世界体操競技選手権で、日本男子が現地10月20日(日本時間21日未明)の団体総合決勝を251.928点で制し、2023年大会に続く連覇を果たした。5人のメンバーには岡山ゆかりの2人がいる。岡山市出身の岡慎之助と、岡山市北区の関西高等学校を卒業した土井陵輔で、ともに3種目に出場して金メダルに貢献した。

日本が251.928点で連覇、ロス五輪の団体出場枠も

男子団体総合決勝は、各チーム5人のうち1種目3人が演技し、3人の得点をすべて合計する方式で争われた。予選の得点は持ち越されない。日本は橋本大輝(日本生命/セントラルスポーツ)、岡慎之助(徳洲会体操クラブ)、川上翔平(徳洲会体操クラブ)、土井陵輔(セントラルスポーツ)、前田楓丞(リーフ体操クラブ)の5人で臨んだ。

結果は日本が6種目合計251.928点で1位。2位は国旗と国歌を使わない中立名義「WG2」で出場したロシアで、250.329点。差は1.599点だった。3位は249.193点の中国となり、この3チームが2028年ロサンゼルス五輪の団体出場枠を手にした。4位以下は英国、スイス、米国、オランダ、コロンビアの順で続く。

順位国・地域得点
1位(金)日本251.928
2位(銀)ロシア(中立名義WG2)250.329
3位(銅)中国249.193
4位英国247.395
5位スイス246.497
6位米国245.161

日本の世界選手権での団体優勝は通算8度目となった。2023年の世界選手権、2024年のパリ五輪に続き、世界大会の団体で3大会続けて頂点に立った。

試合は楽な展開ではなかった。最初の種目のゆかを終えた時点で日本は4位と報じられ、そこから巻き返す。最終種目の鉄棒では川上が13.100と得点を伸ばせなかったが、前田が14.333で立て直し、最後に登場した橋本が14.866を出して優勝を決めた。

関連記事:世界体操、日本男子は団体予選で暫定首位 団体決勝は日本時間21日午前2時30分から、上位3チームにロス五輪出場権

岡はゆか・つり輪・平行棒、土井はゆか・あん馬・跳馬

大会の公式記録によると、岡慎之助(22)はゆか、つり輪、平行棒の3種目に出た。チームの1種目めとなったゆかでは着地を決めて13.866を出し、日本の滑り出しを支えている。つり輪は14.100で、日本のつり輪3人の中で最も高い得点だった。平行棒は13.600だった。

土井陵輔(24)が担ったのはゆか、あん馬、跳馬の3種目。ゆかは13.733、あん馬は14.100、跳馬は14.200と、3種目のうち2種目で14点台に乗せた。テンポのよい演技を見せたあん馬の14.100は、岡山の地元局が流れを日本に引き寄せた演技として伝えている。

日本が出した種目ごとの合計は、ゆか41.299、あん馬42.332、つり輪40.933、跳馬42.966、平行棒42.099、鉄棒42.299。鉄棒を除く5種目で、2人のどちらかが演技して得点を積み上げた。

岡と土井の得点をまとめると次のとおりだ。

選手種目得点
岡慎之助ゆか13.866
岡慎之助つり輪14.100
岡慎之助平行棒13.600
土井陵輔ゆか13.733
土井陵輔あん馬14.100
土井陵輔跳馬14.200

2人はおかやまジュニア体操スクールの先輩と後輩

岡は2003年10月31日生まれで、岡山市出身。岡山市が2024年に新設した岡山市市民栄誉賞の最初の受賞者で、市の資料にも「岡山市出身」と明記されている。2024年のパリ五輪では団体総合、個人総合、鉄棒の金メダル3個と平行棒の銅メダル1個を手にした。日本人の体操選手が1大会で金メダル3個を取ったのは52年ぶりで、岡山ゆかりの選手が同じ五輪で複数の金メダルを取ったのも初めてだった。

岡山で体操を始めた岡は、その後徳洲会体操クラブに拠点を移し、2022年3月に星槎国際高等学校横浜を卒業した。

地元の熱も高い。パリ五輪の団体決勝の際には、岡山市南区の興除公民館に地域の人たち約80人が集まってテレビの前で声援を送り、最後の鉄棒では「しんちゃんコール」が起きた。2024年8月26日に興除地区の有志が開いた祝賀会には約800人が詰めかけ、岡は「皆さんにメダルを見せることができて、めちゃくちゃうれしく思っています」と笑顔を見せている。8月には岡山県から県民栄誉賞を受け、12月8日には岡山市市民栄誉賞の授与式に合わせて市中心部でパレードもあった。

一方の土井は2002年1月7日生まれ、福岡県出身。7歳で岡山市に移り住み、そこで体操に本格的に打ち込むようになった。高校は岡山市北区西崎本町にある関西高等学校に進み、体操競技部で力をつけた。関西高校は、2004年アテネ五輪の団体金メダリストで、のちに男子日本代表の監督も務めた水鳥寿思の母校でもある。

身長160cmの土井が得意とするのはゆかだ。所属先のセントラルスポーツによると、2022年の全日本個人総合選手権とNHK杯でいずれも3位に入り、2023年の全日本スーパースペシャリスト選手権ではゆかで優勝した。2024年のNHK杯でも個人総合3位、2025年の全日本種目別選手権ではあん馬で3位と、ゆか以外の種目でも結果を残してきた。

2人をつなぐのは、岡山の体操クラブ「おかやまジュニア体操スクール」だ。地元では「おかジュニ」と呼ばれ、岡も土井も同スクールの出身。2024年の国民スポーツ大会では岡山県の成年男子チームにそろって名を連ねた。おかジュニ時代から岡を知る先輩の土井は、当時は緊張していた後輩が五輪を経て伸び伸びと演技するようになったと、その成長を喜んでいた。

2019年6月、ハンガリーで開かれた第1回世界ジュニア選手権では、2人とも日本代表として団体優勝に貢献した。個人総合は岡が金、関西高校在学中の土井が銀。7年後、2人は同じ日本代表としてシニアの世界一をつかんだ。

土井は日本体育大学に在学中だった2022年の世界選手権で、団体銀メダルとゆかの銅メダルを獲得している。2023年1月には岡山県を全国にアピールした選手に贈られる岡山県スポーツ特別顕賞を受け、「自分でもちゃんとやれば金メダルを取れると出て分かった」と語っていた。パリ五輪では補欠にまわっており、シニアの世界大会の団体で金メダルを手にしたのは今回が初めてとなる。

関連記事:世界体操2026男子予選結果、日本は団体首位通過 個人総合は岡慎之助1位・橋本大輝2位で決勝へ

個人総合決勝と種目別決勝が控える

大会は10月25日まで続く。日本は予選でも団体1位の254.529点をマークしていた。個人総合は岡が85.098点の1位、橋本が2位で通過しており、男子個人総合決勝は現地10月22日(日本時間23日未明)に予定される。

種目別決勝は現地10月24日と25日に行われる。予選を通過した日本選手は、ゆかが土井、つり輪が岡、平行棒が岡と橋本、鉄棒が川上と岡。あん馬は橋本、跳馬は川上も決勝に進む。岡は個人総合を含めて4つ、土井はゆかで、ロッテルダムでのメダル上積みを狙う。

[文/構成 by スポーツライター 南條楓]

寄稿者

南條楓
学生時代に陸上の中距離を続けていたこともあり、記録で勝負が決まる競技に惹かれてスポーツを書くWebライターに。執筆歴は8年。陸上や水泳、体操、フィギュアスケートなど、記録と採点が結果を左右する競技を中心に、国際大会の速報から選手の歩みをたどる記事まで担当してきた。タイムや得点の意味、予選から決勝までの流れを、初めて観る人にも伝わる言葉で書くことを大切にしている。

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