山本祐大、日本シリーズ第1戦で死球受け途中交代 「明日も試合に出たいと思っている」

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
ソフトバンクの山本祐大捕手(28)が10月24日、横浜スタジアムで行われたSMBC日本シリーズ2026第1戦の延長11回に死球を受け、途中交代した。治療を受けていったんはプレーを続けたが、三塁へ進んだところで代走が送られた。試合後は「明日も試合に出たいと思っている」と第2戦への意欲を語り、小久保裕紀監督は「明日来てみてから」と25日の状態を見て判断する考えを示した。
延長11回1死二塁、初球が左手首付近を直撃
場面は1-1で迎えた延長11回の攻撃だった。1死二塁で打席に入った山本に対し、DeNAが回の途中から送り出した馬場の初球が左手首付近に当たる。山本はその場に倒れ込み、苦しそうな表情を浮かべた。
当たった場所は、報道によって「左手首付近」「左前腕付近」「左腕」と伝え方が分かれる。25日朝の時点で、球団から診断結果の発表は出ていない。
山本はベンチ裏で治療を受けると、一塁走者としてグラウンドに戻った。続く庄子雄大が左越えに勝ち越しの適時二塁打を放ち、山本は三塁へ進む。ここでベンチは代走に緒方を送り、山本は試合を退いた。
ソフトバンクはこの回、代打・柳町の犠飛でもう1点を加え、3-1で逃げ切った。延長11回の末の先勝となった。
小久保監督「握力が次の回に守るまでに戻らなそう」
交代の理由について、小久保監督は試合後、握力の戻り具合を挙げた。報道によると、指揮官は「明日来てみてからですね。握力が次の回に守るまでに戻らなそうだから、あそこで代えました」と説明している。
捕手は投手の球を受け続けるため、ミットを持つ左手の握力が落ちると守備につけない。裏の守りに入る前に交代させたのは、そのための判断だった。第2戦の起用については、25日に球場で状態を確かめてから決める考えを示した。
本人の受け止めは前向きだった。「大丈夫だと思う。明日も試合に出たいと思っている」。帰りのバスに乗り込む前にこう話したと報じられた。別の取材には「握力をしっかり戻すということで。明日も出たいと思うので頑張りたい」と答え、握力を戻す作業を続ける考えを明かしている。
古巣の本拠地で2安打2四死球、シリーズ初出場で4度出塁
大阪府出身の山本は、京都翔英高からBCリーグの滋賀ユナイテッドを経て、2017年のドラフト9位でDeNAに入団した。中学時代は捕手だったが、高校では同期に捕手がいたため外野手を務め、滋賀に入ってから再び捕手に戻った。今季途中にDeNAから移籍し、プロ9年目で初めて立つ日本シリーズの舞台は、かつての本拠地・横浜スタジアムだった。
2回の第1打席では、打者としてコールされると、敵味方を問わず客席から拍手が起きた。その打席で初球を右前へ運び、日本シリーズ初打席で初安打を記録する。
7回には無死一塁から左翼線へ二塁打を放ち、無死二、三塁と好機を広げた。続く庄子の二ゴロの間にチームの先制点が入る。0-0の均衡を破るきっかけをつくったのは、この一打だった。
この日は2安打に2つの四死球を加え、計4度出塁した。マスクをかぶった守備では、先発の上沢直之が7回を無失点に抑えている。8回に牧に同点本塁打を許したものの、延長で勝ち越した。
山本は8回の失点について「打たれたけど勝ち越されず勝てたのでよかった」と振り返った。古巣との対戦については「深い感情はない」と話した一方で、古巣の本拠地での一戦を振り返り「いろんな感情が入りました」とも口にしている。
2年前は死球で骨折、日本シリーズは出場かなわず
山本が死球に苦しむのは、これが初めてではない。DeNAに在籍していた2024年9月15日の広島戦で、5回に受けた死球で右尺骨(前腕の小指側の骨)を骨折し、3日後に手術を受けた。
その年、DeNAは日本シリーズに勝ち進み、相手はソフトバンクだった。山本は回復を急ぎ、第4戦で45日ぶりにベンチ入りを果たしたものの、試合への出場はかなわなかった。当時の三浦大輔監督は「相当無理はしていると思う」と話している。
あれから2年。今度はソフトバンクの一員として迎えた同じカードの日本シリーズで、山本はスタメンマスクをかぶり、初打席から快音を響かせた。その試合の終盤に、また死球に見舞われたことになる。
今季も左手には大きなけががあった。6月上旬に左手の有鉤骨(手のひらの付け根付近にある小さな骨)を疲労骨折し、手術を受けて戦列を離れている。
その後は戦列に戻り、日本シリーズ第1戦でもスタメンでマスクをかぶった。今回の死球は、その骨折と同じ左手の周辺だった。
ただ、今回の死球と過去の骨折との関係について、球団や首脳陣は何も説明していない。現時点で分かっているのは、試合後に本人が出場への意欲を示し、監督が翌日の状態を見て決めると話したところまでだ。
第2戦は25日18時から、出場可否は試合前の状態次第
日本シリーズ第2戦は10月25日午後6時から、同じ横浜スタジアムで行われる。予告先発はソフトバンクがモイネロ、DeNAが尾形崇斗。
先勝したソフトバンクにとって、正捕手が続けてマスクをかぶれるかは連勝を狙う上での大きな焦点になる。小久保監督は25日に状態を確認してから起用を決める方針で、スタメンの発表が山本の状態を知る最初の手がかりになりそうだ。
第3戦からは舞台を本拠地のみずほPayPayドーム福岡へ移し、27日から3連戦が組まれている。握力が戻り、本人の言葉どおり第2戦のグラウンドに立てるのか。試合前の発表が待たれる。
[文/構成 by スポーツライター 高瀬翔吾]









































































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